__Walk_in_the_moonshine,_and_drink_like_a_jellyfish.__

[07.07.24] 

〜海月の放流〜 123


高知は7/23に梅雨明けした模様。
わしはもうすでに日焼けした皮がむけ始めてるのだが。(自慢)


【ホームレス・ホームシック】
「忙しさ」は人類が発明・到達した知恵か?
忙しくしていることで生きていられるのか?

忙しさにかまけて日常生活がおろそかになってるヒトを見て、
少し腹が立つほどにココロがざわつくことがあった。
けれども。
そのヒトたちの方がよっぽど日々を活き活きと生きていた、かも知れん。
(死んだ奴もいるが、
いまだにわしのココロの中で活き活きと死に続けてやがる。)
わしのココロのざわつきはその理不尽さに反応反発していたのだな。

一方。たとえ仮に生活が上手になったとしても、
わしはこんなにも生きることが下手だったのか、と気付き呆れてしまう。

・・・
でもまぁ仕方がないのでまた歩くさ。



【フリーザフリー -Freezer Free/Free the Free-】
一人暮らしだからして冷蔵庫がみっちり埋まるようなことは滅多にない。
ほとんどが酒瓶のこともある。
それでもビンボー自炊暮らしをするからには冷凍庫を活用する。
安く入手できた食材も腐らせずに済むし
調理したものなら火を使わずにレンジで暖めるだけで済む。
光熱費の面でも経済的に助かる。

・・・
冷凍庫内にだいぶ霜がたまって氷の壁ができてしまってたので
庫内発掘作業に取り掛かる。
思ったほど簡単ではなかった。
素手で氷の板をこそぎ取ってゆくのだが、電源切ってやらなかったので、
はかどらないのな。
悪戦苦闘。手は冷たいのに額には汗。

冷凍庫から逃がしておいた食材たちは冷蔵サイドで融け始めて水浸し。

なんとか片付いてすっきりしたところで食材たちも喰って整理してしまおう。

と。ひとつひとつ見ていくと、こんなのも入れてたっけ、ってな発見も。
大事にしすぎだろ、おい。
まぁさすがに昔の探偵のように黒電話が入っていたわけではなく。
おすそ分けにもらったチョコレートの喰いかけだとか、
刻みかけの柚子だとか、みんなハンパもの。

全部いっぺんに調理できるような組み合わせではないから、
結局、数日がかりで喰い尽くす。

すっかり片付くとなんとも気持ちいいのな。
あとは製氷皿の氷と。
冷蔵サイドには調味料の類と、缶ビール一本。

なんだか旅立つ気配なのな。



【脱出速度】
鬱の渦から宇宙の渦へ!

最後のビールも呑んじゃって。
地上に留まる錨はなくなった。

このふんわりとした浮力で
出立しよう、今夜。

「どちらまで?」
「ちょいとそこまで」



【Get Back Home】
2週間ぶりに帰ってきた部屋はなんだかよそよそしくて。
なんだかちょっと照れくさい。
旅に出るときには万が一のことを考えて部屋を片付けるので
生活感がないんだな。
ブレーカを上げ、帰り道で調達した当面の食料を冷蔵庫に放り込み。
荷物をぶちまけて、洗濯物を選別しかけのまま。
ひとまず、カップラーメンと発泡酒で部屋に挨拶。
ただいま。

誕生日を旅先で迎える、ってことを衝動的にしたくなって。
7/7に高知の西南、海岸沿いに徒歩旅に出てしまってちょうど2週間。
7/20昼過ぎに帰ってきた。
10日間ほどかけて歩いた道も、
船と汽車とバスを乗り継いで半日で帰ってこれちゃうんだなぁ。

梅雨明けず足摺岬付近で台風までぶち当たる雨男っぷりを存分に発揮。(笑)
それでも、約2年ぶりの泳ぐような徒歩野宿旅はおもしろかったなぁ。

今度は旅中に満月を迎えるべく
一週間の休養と準備をして7/28に旅に再出発する。

・・・
ヒトのための道は絶滅寸前。
道路はもはや人間が歩くためにはできていないのだ。
そんな状況の中でも、
藪に覆われ土砂崩れしケモノ道に戻りつつあるかつてのヒトノ道は
まだ四国にも残っていた。

・・・
ある日、真っ暗闇の山の中で寝ていたら、
ふいに目覚めていろんな話題やヒトたちが浮かび現われる。
独りの野宿が寂しいのではなく
なんだか嬉しくてワクワクしてコーフンしている。
やっぱりヒトにはうたが必要だよなぁ。
と唐突に思ったのをキッカケに目が冴えちゃって。
安ウイスキーを移し変えたペットボトルをラッパ呑みで
ひとりぼやぼやにやにや思考発散。
コトバはうたからうまれた、と言う説があり、それはとてもしっくりくる。
そして、うたはオスがつくったんじゃなかろうか?
メスはうたわなくてもその音声だけで充分だったんじゃなかろうか?
ただ純粋に振動を感じることができたんじゃなかろうか?

・・・
ココロは1日60万回変化する、という。
そしてそのココロはカラダに左右される。
自分固有のココロなんてない。
カラダこそが唯一の自分。
想いや考えはナニカに触れたカラダが震える振動。
出遭った人々や環境がカラダを通して語らせる。

そんなとりとめのないことを再確認した旅。
あぁ、どこにもたどり着かない旅だけれど。
もうすでにすべてがいまここにある気がする。
うれしくたのしいとりとめのない人生。仕合わせ。



・・・(つづく)[07.07.24]Tue...Qurax2海月(=)彡
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