__Walk_in_the_moonshine,_and_drink_like_a_jellyfish.__

[02.08.31] 

〜海月の放流〜 017

□前回までのあらすじ:
長らく居た岡山を離れしまなみ海道渡って四国にたどりついた
かと思いきや間髪入れず兵庫。イベント、祭り、そして人。
様々なタイミングががっちり噛み合い偶然装って、遭遇。
再起動後もいい調子で流れてる。が暑いぃ。夏ぅ!


●『スルッと関西行ったり来たり - 大阪,奈良,京都,滋賀,岐阜の巻 -』

それにしてもこの暑さにはまいる。「歩く」ってことに関してだけ言えば、冬 より大変かもしれませんぜ。「野宿」に関しては雨さえ降らなければどこでも 青空天井で寝られるから楽なんだけど。

肉体的にキツイのはしょっちゅうで精神的にキツイのも周期的に?ある。けど。 「ノド元過ギルト暑サ忘レル」なのか、絶妙なタイミングでいい事もやってく る。ので。もうちょっとこの旅は続ける、たぶん(弱気・笑)。

っつうか、半年経ったところで、もっともっと楽をする、楽になる方法が見つ かりつつあって。例えば、歩き方(ナンバ歩行)や公園生活ノウハウなんかが 自然に身についてきたりわかりかけてきた。
なによりこの旅は「根性物語」「記録達成」「修行苦行」の類ではない、って いうもともとのお気楽気分を思い出した。

それと。あともうちょっとで見えそうなたどりつけそうな「領域」に踏み込め そうな気もするんだ。

荷物の重さは旅の重さに直結してしまうようで。例えば。
コインロッカーに大荷物をあずけて手ぶらで街を歩けば。軽みが出てくる。
「軽み(かるみ、かろみ)」は回転そして流れ。
それに対して「軽さ」は不着、不安定といったところか?
またそれぞれ違う速度域にある。

なんかそういう軽みの領域がすぐそこにありそうなんだ。追及探求していかな くても、ほらそこに、なんだ。きっと簡単なことなんだ。んあぁじれったいぃ。


・(201)08/01/2002/兵庫県・尼崎市塚口--大阪府・大阪市--大東市野崎/
すごい豪華なランチをユカにごちそうになってからいよいよこの地を離れる。 ありがとう。行ってきます。
最も暑い時間帯に突入してるのでユカと別れてからすぐに公園の木陰でまとめ てメール書きなどしてから午後3時頃動きだす。

大汗かいてへろへろになりながら。橋を渡ったら大阪。さすがにでっかい街だ なぁ。大都会。きょろきょろと高層ビル群を見上げてすっかりおのぼりさん。 でかい荷物が人混みの中でうっとおしい。

どっちに進めばいいのか?都会はわかりづらくて困る。なんとか梅田をぬけよ うとしてるところに偶然!かつて勤めてた会社の同期のやつと遭遇。お互いに びっくり。互いに寄り道をしていなかったら、反対側の歩道を歩いていたら、 すれちがっていたのに。
今日出発前にやつの居場所を東京の友人にメールで照会中だったし。

さらに。
いまからタケ(大学時代の友)も一緒の飲み会にゆくところだと言う。
タケの連絡先も別経路で照会中だったが、つい30分前にわかって。
でも電話をしてみても互いに留守電状態で話しができずにいたのに。
まさかこのタイミングで直接会えるとは。

ここに絡んでくる人数と人間関係を説明するには図解が必要で書けないが。
んもうとにかく。興奮するすごい偶然に継ぐ偶然の遭遇であるってことなのだ。

もはや我々の仲間内ならテレパシー通信が可能になる日も近いかもしれん。

いっそ、飲み会に乱入しちゃおうかとも思ったが会社関係の飲み会じゃちょっ と居場所がないな。ぢゃ、後日、高槻のタケんちでまた会おう。

なんかちょっとドキドキしたまま大阪を離れる。
もう夜になった。疲れた腹減った。今日は大阪の東のはずれの友人まきこん宅 に世話になる予定なのだが。まきこんの帰宅に合わせて9時過ぎに到着するよ うに調整しなければならない。早く着いたら待ってればいいのだが。どうやら 二時間くらい遅くなりそうだ。
こりゃあ適当なところで電車に乗った方がいいかもしれん。

まったく道がわからなくなる。線路をめざせばなんとかなる。あぁあと二駅分 の距離だったか。もう電車乗ろう。

午後10時。西澤まきこ&小野寺あゆみ邸到着。そこは二人でシェアして住んで る一軒家。いい感じ。今夜の客は僕以外にもうひとり。
はじめましてぇ海月ですぅ。なんだかここはとても居心地のいい宿として機能 してるみたいで実際、宿帳まで置いてある(笑)。いいねぇ。
おっと、とりあえず。僕はシャワーでも浴びないことには人間として認めても らえそうにないのでそっからまずはじめまーす。

改めて乾杯!ほんとに歩いてるんだってばさ。ここまで来たよ。わははは。
夜は更けゆく。


・(202)08/02/2002/大阪府・大東市・野崎/
仕事やらなにやらでみんな出払った後。洗濯して。メール書いて。日記書いて。 「火の鳥」読んで。垂れ耳うさぎのモイラさんと遊んだり。ひとりでだらりら とすごす。すごいくつろぎの場。居心地よすぎて一歩も外に出ず。

ここしばらく雨なんて降ってなかったけど。ちょうどすごい夕立。
安全なところから雨を眺めてるのは楽しい。

みんながばたばたと帰ってきて。寝るのが惜しくて雑魚寝布団上で小宴会。
明日、奈良方面に山越えしようかと思ってたけど、明日の晩は新たな客も増え て大宴会があるらしい。それは聞き捨てならん(笑)。予定を考えよう。


・(203)08/03/2002/大阪府・大東市・野崎/
今日は奈良のMくん(たびたび旅の情報検索を依頼してる沖縄で出会った仲間) んとこに行くつもりだったけれど。今晩、この家では宴があるというので。
Mくんの方をこっちに呼んでしまうことにする。

で。昼間のうちに到着したので野崎観音やら野崎の町やらを二人でぶらぶら。 コンパクトなのに必要なものはなんでも揃って。不動産物件も2万円台から部 屋があるし物価も安いとても住みやすい町のようだ。
実家暮らしのMくんは気持ちがぐらついたようで引っ越しを本気で考え始める。

宴はまず料理の準備からスタート。つくりながら飲みながら。今夜は総勢7名。 わはははは。笑いの絶えない宴。どこからともなく酒もわいてくる。料理もウ マい!Mくんと僕が沖縄つながりということでゴーヤーチャンプルーと泡盛も ある。
まきこんが三線を引っ張り出してきたので僕はうたう。歌詞を見ないと全部は うたえないけど、徐々に覚えたいものだなぁ、島唄も。

にわかウチナーナイトで今宵も酔っぱらい。


・(204)08/04/2002/大阪府・大東市・野崎--高槻市/
先に寝てしまうとか引くタイミングってのをうまくつかめない人なので。
結局いつも最後までひとりでも飲んでる。

で。今朝は。宴のテーブルの下で寝てた。二階に上がる気力はなかったらしい。 ぐわらーん。まだ酒残ってる。ふらふわ地に足つかず。ふにゃーん。

しかし。もうここを去らねば。
お世話になりました。すっごく楽しかった!またいつか寄せてもらいますぅ。 東京の魂友・本郷ひろきちが大阪に数時間だけ居るって言うんで高槻のタケと 三人で飲もうということになってる。
Mくんとは駅で別れ、タケに車で迎えに来てもらって高槻でひろきちを待つ。

まずは高槻にようこそ。やぁやぁやぁ。タケもバイクの旅人。話しははやい。 アルコホールが途切れることなく飲みつづけ。ひろきちが到着すれば真っ昼間 から宴はヒートアップ(笑)。あはははは。久しぶりに会ってもタイムラグを 感じない友たち。宝ですわん。

ひろきちが嵐のように去るとしばしヒルネ。さすがに眠い。
夜は夜で飲む準備オッケー?そりゃよかった。(笑)


・(205)08/05/2002/大阪府・高槻市/
月曜日。タケは当たり前のように出勤。
僕は日記を書いたり地図を眺めながら今後の動きをなかなか決められなくて、 じたばた。大阪近辺の友人たちを訪ねて回る方法・経路について考えてる。 日程の都合もあるだろうし。タイミング調整。

今週しばらくここに居させて、タケ。ThanQ.


・(206)08/06/2002/大阪府・高槻市/
大阪・天満橋でアムカン(うたうたいたち)のやってる雑貨屋?を電車で訪ね る。都合で今日はカンちゃんしかいなかったが。半年ぶりの再会にウキウキ。 予告通り歩いてるよ。大阪も歩いたよ。何から話していいのやら。店もう終わ るんでしょ。天人(あまんと:お気に入り不思議店シリーズ、説明省略)で飲 みながら話そう。

アムカンも新たな活動範囲と出会いが拡がってるね。ライブ観たいなぁ。
8/11に京都?オッケー。間に合うように歩いていくよ。

あぁここでこうして話してるのもなんとも不思議な出会いだったものだなぁ。 カンちゃんごちそうさま。ありがとう。会えてよかった。アムちゃんにもよろ しく。ぢゃまた京都で。


・(207)08/07/2002/大阪府・高槻--大阪梅田--兵庫神戸--東大阪枚岡/
タケの出勤時刻に合わせて僕も出発。お世話になったね。また飲もう!

今日はあちこち電車で飛び回るぞ。まず大荷物を梅田の駅のコインロッカーに しまいこんで。デパ地下弁当かかえた尼崎のユカと合流して。神戸の実家に帰 省してるあこ(ひろきちのかみさんであり僕ら同様モンゴル旅仲間)の妊婦姿 見物へ。

いやぁ堂々たるもんだぁたくましいねぇ。わはははは。わしも元気に歩いてる さぁ。ユカの世話になったりしながらね。あはははは。
デパ地下弁当つまみにビールなんぞもいただいちゃっておいしいうれしい。

昼間の酒は酔いがはやいにゃあ。ヒルネ。

さてさて。おいとましますかな。じゃあまた今度は東京方面で会おう。
いろいろおいしいものをありがとう。うれしい時間をありがとう。

三宮でユカとビール大会になってしまったのは予定外だったけれど。
それもとても楽しいことだった。むしろ必要な事のようにも思えた。
すっかり酔っぱらって眠くなってしまったので、夜歩くのはやめた。

荷物ピックアップしたらちょうど奈良行の終電に乗れたので生駒山の麓の枚岡 ってところで下りて公園で寝る。小腹がすいたので、あこんちでもらった巨大 おにぎりを一個喰う。うまし!残りは朝メシにしよう。

山はちょっと冷える。酔いも醒める。長い一日だった。


・(208)08/08/2002/大阪府・東大阪枚岡--(生駒山暗峠)--奈良県・奈良/
4時半起床。5時出発。東大阪から生駒山を越える暗峠(くらがりとうげ)を 通って奈良に入る。
一応、国道308号なのだが車がすれ違えないほど狭いし、自転車じゃあ上れな いほどの急坂な上に峠は一部石畳になってるんだから。いろんな道があるもん だ。ぜーはーぜーはー。暑いぃ。

奈良駅に午後5時頃に到着するように時間調整をかねて頻繁に休憩する。何度 もヒルネ。とてもいい森の公園があったりして寄り道も気ままに。

奈良には居るが寺を観るつもりもないし観光などする気もない。だって暑いん だもん。(笑)

いや、奈良で世話になる人”かっちゃん”との出会いだけで充分って感じるほ どの満足感があるから。
彼とは。友人の紹介で知ったんだけど。もう7年くらい前から通信のやりとり が始まり続いていたんだ。が。
実際に会ったのは今日が「はじめまして」だったんだ。

これまた、不思議なもので。駅に迎えに来てもらった時も初めて会ったとは思 えなかった。

僕はものすごく人見知りするわけですよ。それなのに。ちょっと言葉をかわし ただけで、共感共鳴するキーワードをお互いに連発。一言一言が示唆と暗示に 満ちたナニカのキッカケになって。
昔からそうしていたかのような一夜、なのです。

ヒトの部屋でいきなりすっごくくつろいじゃってるし。

今夜も気持ちよく酔っぱらっちゃって。書き留めたかったあれこれはみ−んな ぶっ飛んじゃった。(笑)


・(209)08/09/2002/奈良県・奈良市/
夕方、ベランダで一服してると。
虹!わっわっ見てみてみて。虹を見るとまだ気付いてない人に気付せたくなる。 ほらほらあそこっ。
虹を発見してうれしく。誰かに伝えられたらまたうれしく。よかった。今日は かっちゃんがいたから二度楽しめた。

ベランダとか縁側とか。内と外の境界の領域って好きだ。あっ流れ星。

かっちゃんは料理研究家とでも呼んだらいいんだろうか?とにかく家には調理 にまつわるあらゆるものがある。

明日のための仕込みをするというので晩メシはその一部を試食させてもらう。 色合い、触感、食材の組み合わせ。どれもこれまでになかなかなかったもの。 おもしろい。そしておいしい。

料理ってのはもう完全に完成された文化だと思ってたけど。まだまだ世界中に は未知の味があり。新たな組み合わせも工夫次第。料理も「編集」なんだね。


・(210)08/10/2002/奈良県・奈良市--京都府・城陽市/
料理の編集にまつわるデータベースの話。食感触覚の話。暝想による知覚感覚 能力の活性化。et cetra. 一体どこからどう連鎖していったのかわからないが 昨夜もおもしろい話しに花が咲いた。気が付いたら朝になってる。

3時間ほど寝たら旅立とう。・・・
出会えてありがとう。また来ます。ぢゃ行ってきます。

明日のamcanアムカンのLiveまでに京都。まぁ大丈夫でしょ。ぽてぽてゆこう。 国道は使わずそれに平行して奈良京都を結ぶ昔の道をゆく。
地元の小学生たちがつくったマークがその道には各所に埋め込まれていて。
それをたどって道から路へ。宝探しでもしてる気分。あった!こっちだ!

そろそろ寝所をさがそうと地図で当たりをつけて進んでたら一台、車が止まっ た。どこまで行く?乗っていきな。俺もあちこち車で旅をしてたから気になっ たんだよね。その足の筋肉はなんかスポーツでもやってたの?お茶でもおごろ う。俺はたこ焼き屋のしまちゃん。気を付けてな。

運動公園は夜は閉鎖されるらしい。しかし山道に紛れ込んでしまえば野宿はで きそう。警備員が巡回してくるまで展望台で夜景眺めて晩メシ。
今夜は宇治で花火大会があるらしく。ここから見えるんじゃないかと期待して 何人もの人が入れ替わり立ち替わり。でも残念。山に阻まれて見えず。

真っ暗闇の山ん中で寝る所さがすのが面倒になって。今夜は野道にそのまま、 寝る。


・(211)08/11/2002/京都府・城陽市--京都市/
朝、特急で撤収してひとまずその場を離れちょっと歩くと立派な東屋があった。 なーんだ。ここまで来れればもっと快適だったのに。とりあえずここで朝メシ。 早朝からウォーカーたちは精力的に歩き回ってるなぁ。おはようございまーす。

そのザック何キロくらいあるの?私もね山をやるんでね。へえ、沖縄から。若 いうちにねいろんなことやったらいいよ。気を付けてね。

昼には京都に着いた。夜までまだまだ時間はある。街の真ん中じゃあ居場所も ないから京都駅の東の河原公園で寝てる。ここで野宿もできそうだ。候補1。

大荷物は駅のコインロッカーにあずけ身軽になってぶらぶら。ライブ会場とな る阪急河原町近くの山本八四四商店をさがす。と同時に銭湯もさがす。
京都に来る人は国内外問わず多いが。銭湯の煙突見つけながら歩いてる人はそ う多くはないだろね。市営銭湯が220円で一番安いんだろうな。さっきの公園 近くまで戻ろう。
七条から四条までだいたい30分くらいか。逆算すると風呂入って一服してちょ うどライブには間に合うな。

風呂上がりに河原町通を北上して歩きだすと月が京都タワーにかかってる。
自販機でビール買って五条大橋の公園で月見酒。京都にも会いたい人はたくさ んいるけれど。今回はちょっとタイミングが合わないね。また改めてやってく るから。とりあえず。いま僕は京都に居ます。月に反射させてみんなに届け。

山本八四四商店は小洒落た居酒屋?今夜のうた目当てに既に満席。あらま。
やぁアムちゃんカンちゃん!たどりついたよ。間に合ったよ。歩いて来たさぁ。 おともだち特典?で店にねじ込まれ席も確保。さぁはじまりはじまり。

アムちゃんのうた。カンちゃんのアコーディオン。を生で聴くのは一年ぶり。 やっぱりいいねぇ。ふるえるねぇ。

終わって打ち上げ。お互い積もる話しもありますわん。わいのわいの。

店で突然シャンパンが配られる。お客の一人が明日誕生日だって。おめでとう! 店中でお祝い。なんだかこっちまでうれしくなっちゃう。仕合わせのお裾分け ありがとう。
それにしてもこういう特殊なタイミングに僕はよくよく出くわすもんだ。(笑)

アムカンたちは今夜中に大阪まで帰らなくちゃならないから、お見送り。旅人 に見送られるのってどう?ふふふ。がっちり握手。またどこかで。いつか一緒 にうたおう。

心地良い川風にあたりながら今夜の寝所までゆらゆら歩く。京都で野宿も乙な もの(?)。


・(212)08/12/2002/京都府・京都市--(琵琶湖東岸)--滋賀県・守山市/
夜明け前から雨が降り出す。屋根もないベンチで寝ていたので大あわてで屋根 のあるとこへ移動。しかし横になることができる余地なし。丸いすに座ったま ま朝までうとうとするのみ。
ちょっと止んだ隙に京都駅方向に移動、時々雨宿りしながら。大した距離じゃ ないのにそれさえ阻む土砂降り。

コインロッカーにあずけた荷物を出したら駅構内で眠くて回らぬ頭を持て余し 途方に暮れる。京都の街を一気に電車で抜けて琵琶湖までワープ、そうしよう。 電車下りたら晴れてくる。歩きはじめるとまたパラパラ。んもう。

あまりにも眠いので雨宿りできる橋の下で数時間爆睡。

やっと雲が去る。琵琶湖岸に沿ってぐるりとサイクリング道路が整備されてる ので歩きやすい。しかし。あちこちのゴミがやたらに目に付き汚い。ゴミを捨 てるなの看板すらゴミになってる。

釣りにはまったく興味がないので。キャッチアンドリリースなんて思想もよく わからんが。あちこちにブラックバスやらブルーギルやら釣り上げられた魚が そのまま岸に放置ミイラ化。ってのはどうなの?

富士山にしろ琵琶湖にしろ。日本一の周辺ってすごく哀しい。


・(213)08/13/2002/滋賀県・守山市--(琵琶湖東岸)--近江八幡市/
湖岸に最高の野宿場発見!水道もトイレも人工的なものは一切ないけれど天然 の岩場が寝床になりすぐ横は小さなプール状になってて風呂気分。モーターボ ートで岸を飛び回る五月蝿い釣り人も今はいないし人目にもつかず、いい眺め。 この辺は水も綺麗。決定!

早速、汗まみれの身体と服を泳ぎつつ洗う。気持ちいい。メシ喰ってるとちょ うど月がやってくる。くぅー。イカスぅ。スカサズサカズキ。

まだ三日月だけれどなんだか気分はナチュラルハイテンション。ひゃっほーい。 月夜の琵琶湖に素っ裸で泳ぐ。浮游しながら仰ぐ三日月。


・(214)08/14/2002/滋賀県・近江八幡市--(琵琶湖東岸)--彦根市/
お盆休み真っただ中!琵琶湖沿岸を歩き続けてるとあちこちで泳いだりBBQパ ーティや水上レジャーに興じる家族や集団があふれてる。そうかぁ琵琶湖って 海と同じ感覚なんだなぁ。

じりじり暑いんで僕も泳ぎたーい。けれど僕はそんな楽しげな風景を木陰でへ たり込みながら指をくわえて眺めてるだけ。

急速に黒雲がやってきた。そして雷雨どかーん。間一髪、橋の下に逃げ込めた んで助かる。しっかしすごかったなぁ。

夕方涼しくなったところで彦根城が見えた。そろそろ野宿場を探して落ち着こ う。と物色してると散歩中のおじさんが「旅か?野宿すんならいいとこあるぞ」 と声をかけて案内してくれる。
彦根城下の運動公園。おおっ!ブラボー。最高じぇい。ありがとう。

藤棚の下の適当なベンチに陣取って荷物を広げてから寛ぎモードに移行すべく 水道で身体洗ってさっぱりすっきり。

晩メシ喰って一服してると、酔っぱらってふらふらのおっちゃんが自転車乗っ て声かけてくる。兄ちゃん、ここで寝るのかい?すぐ近くにここよりもっとい いとこあるからついといでよ悪いことは言わないから。
広げた荷物を撤収してそそくさついてくと確かに藤棚よりも確実に雨に濡れる ことがない公園の東屋。しかもベンチは広くて水平。やっほう、ありがとう。

しばしおっちゃんと話して、別れた後、蓮池の上に月が城に寄り添っていい図。 なんだか彦根ってとこは人も環境も良さそうだなぁ。明日は一日のんびりしよ うっと。

あぁ安ウヰスキーでも月が満ちるにつれ、どんどんうまくなるぢゃないくぁ。


・(215)08/15/2002/滋賀県・彦根市/
起きてぼえぼえしてる頃。4、5人のおっちゃんたちが自転車で集まってきた。 昨日、この寝場所をすすめてくれたおっちゃんもやってきて旅や公園生活の話 を取り留めもなく話してる。

僕のことを受け入れてくれたのか気に入ってもらえたのか誰かがビール券を出 してビールを買ってきた。それがスタート。じゃあ歓迎会ってことで昼から宴 会やろうとのことになってる。一旦ばらばらっと散ったかと思ったらほんとに 昼から宴がはじまる。

なんというフットワークの機敏さ。誰かボスがいて仕切ってる訳でもないのに。 各人が自分の役割分担をわかってる。かと言ってみんな昔からの仲間って訳で もなくみんなあちこちからの流れ者。あぁこれってイカス旅人たちが集まった 時と同じだ。

うひゃあ、昼間から日本酒ってのはかなり効くなぁ。一人また一人とヒルネ体 勢に移行。僕も寝まーす。

夜10時半を回ってから賞味期限切れ直後の廃棄弁当をたくさんかかえておっち ゃんが僕の分と言って5つも弁当を置いてってくれた。わーい、ありがとう。 一個だけ喰って残りは明日。

満腹になったら月を観ながら寝る。


・(216)08/16/2002/滋賀県・彦根市--岐阜県・大垣市/
昨夜もらった弁当の半分を朝メシ(残りは昼メシ)にして、さてゆこうか。
ちょうど二人おっちゃんたちが様子見に来てくれたので、お礼言って別れる。 ほんとにお世話になりました。心優しき楽しい公園生活者たち。ありがとう。

米原って新幹線も止まるくらいだからでっかい街かと思ったけど。「市」でも なくかなり田舎な「町」だったのね。田んぼを眺めながら歩いてたら街を見る こともなく米原から出てた。

関ヶ原。歴史の大舞台だが。まさかここが「うどん天下分け目の地」でもある とは知らなんだ。うどんつゆは大きく関東の濃口しょうゆと関西の薄口しょう ゆがあるがその境い目がこの関ヶ原らしい。へえー、しょーゆーことですかい。

沖縄・那覇の宿・柏屋のカメちゃんの結婚式が8/24に岐阜・恵那の方であると 聞いているので二次会にでも顔を出そうと企んでる。ここからあとどのくらい の距離があるんだろう。間に合わせたい!その気持ちから足が急く。
問題は祝儀が出せない・・・。

もう全財産が5千円。大ピンチ!銀行引き落としの諸々も残金足りず引き落せ ない模様。もうまともにメシも喰えないし飲み物は公園の水だけが頼り。

岡山の林社長にバイト代の前借りを頼もうと思うが時間帯が合わず連絡取れず。 はあ、こまったにゃあ。

どこかでPHSの充電しないともうメールの送受信も電話の着信もできんな。
「放流」記の催促、きっときてるんだろうな。ちょっと待っておくれん。

今夜は貴重な食費を削ってでも日記原稿書いたり調べものするためにネット屋 で夜明かしするつもりだったが、見つからず。

夜8時まで歩き続けてた。12時間以上30km以上も歩いてた。灼熱の炎天下によ くもそこまで歩けたもんだ。っつうかもう半泣き。メシ喰う体力すら使い切る ほど疲れるってのもあるもんだなぁ。

結局、北大垣駅前の公園(隣は墓地)で野宿。


・(217)08/17/2002/岐阜県・大垣市--岐阜市(加納公園)/
日記原稿アップしないと。それができてから今日は動きだす。毎日ちゃんと付 けてないから大変だぁ。まるで夏休みの宿題に泣く小学生(笑)。・・・ ふぅやっとできた。

さて。今13:30から動きだす。が。国道21号沿いにある、と予想されるネット 屋をちょっと冷やかしていこうと思ってるので大して距離は進まないだろうな。

岐阜市内に入ると。日も暮れて。夕立が降り出す。タイミングよくネット屋が 見つかり飛び込む。朝までの割り引きサービスなんてのは残念ながら無いので ここで夜明かしはできないなぁ。でも雨が止むくらいまでは安く居座れそうだ。

おしぼりで軽く顔を拭ったら真っ黒になってしまった。ひゃー。こうなったら もう見えるとこ全部拭いてしまえ。えいえい。

友人のHPを巡回したり掲示板に書き込んだりちょっと調べものしてるだけで、 あっちゅう間に23時。そろそろ近くに公園探して寝るか。

電気が煌々とついてる所にいると野宿生活とは違うリズムになって眠くなる時 間も変わるなぁ。


・(218)08/18/2002/岐阜県・岐阜市--坂祝町(岩屋観音堂)/
朝から曇天模様。どよーん。体力気力落ちて追い打ちかけるように雨降って。 泣きっ面にパンチ。ぎゃふん。

公園で声を掛けてくれたおじさんの笑顔と言葉を思い出しながらTake it EZ. と自分に言い聞かせながらギリギリのところで持ちこたえる。

午後5時頃。いよいよ本格的に大雨。導かれるようにお寺?岩窟の観音堂。
そこで雨宿り。もう今日はここで落ち着こう。
水道もあるし身体さっぱりさせて気分をすっきりさせよう。洗濯もしちゃう。 ちゃんと挨拶して今夜はお堂の中で寝る。


・(219)08/19/2002/岐阜県・坂祝町--(木曽川沿い)--御嵩町(次月・鬼岩)/
空が白みだしたら特急で撤収してお堂の外に出て朝メシ。一時間ほどぼえぼえ してると坊さんがお経をあげに来た。おはようございます。(おお、外に出と いてよかった。)

木曽川土手を歩いてると犬の散歩のおぢいさんが「西瓜しかないけど喰うかい ?」と声をかけてくれる。うれしい。ホイホイついてく。
額縁職人らしい。一人暮らしとのこと。しばし話しをしながら冷えたおいしい 西瓜をシャクシャク。うめぇうれすぃ。ありがとう。
スイカパワーでウキウキ元気。人と出会うとすごいエネルギーをもらえるね。

スイカパワーも午前中で電池切れ。直射の直下じゃやっぱりグロッキー。休め る所があればすぐへたり込み細かくQK。

気が付くと旧中山道・東海自然歩道を歩いてる。史跡巡りをするつもりもない のだが所々に案内看板があったりする。和泉式部が没した地という所でQKして ると横の菜園にゴーヤーがなってた。ふいーっと半年前の沖縄を思い出す。

今夜は神社の境内で寝ることにする。神楽の舞台のある年代ものの建物がとて もいい味出してる。芝生を敷き詰めたような苔むした境内の緑も綺麗。大きな 杉に囲まれた結界内はとても落ち着く。

木洩れ月に乾杯!


・(220)08/20/2002/岐阜県・御嵩町--(鬼岩公園)--瑞浪市(中山道琵琶峠)/
奇岩巨石の渓谷の鬼岩公園はなかなかおもしろい。がでっかいザック背負った ままじゃ楽しさ半減だなぁ。

アスファルトじゃない山の中の自然歩道は涼しく気分も上々。あぁそう言えば 今日は風が涼しくて気持ちいいなぁ。時折、森を揺さぶるような突風に木の葉 が舞い飛ぶ。なんだか一夜にして秋の気配。
山道田舎道をぽてぽて。とってものんびりゆったり気分。急がないあわてない。 あぁほんとに風が心地いい。

綺麗な水場とトイレのある休憩所。まだ日は高いけど今日はこの琵琶峠の入口 で野営しよ。

洗濯して身体拭いて。トイレの電気をちょいとお借りしてPHSの充電(もう電 池切れ寸前だったんだよね)。

山道をちょっと上がるとなかなか見晴らしのよい屋根付き展望休憩所があった。 ちょっとわかりにくいので誰も来そうもない。洗濯物干して寝床つくって風よ け工夫して。ロウソクの一本も立てりゃなんかいい感じ。いいぞいいぞ乾杯! 月も出たでた。
あぁ食料があればここに長居できるのになぁ。


・(221)08/21/2002/岐阜県・瑞浪市--(東海自然歩道)--恵那市(中央公園)/
この展望休憩所は快適なのでしばらく居たいところだが食料が既にない。 しょうがない。前へ進むか。

現在地を手持ちの地図上で把握できてないのであとどれくらいで恵那なのか? 今は東海自然歩道として残る旧中山道を山を下る方向に歩いてゆく。やっと集 落に出た。やっと現在地確認。国道19号まで一時間くらいで出られそう。

そこに一台のダンプ。
「乗ってくか?趣味で歩いてるんなら無理に乗れとは言わないけどよ」 「国道までお願いしますぅ!」

恵那まであと一日くらいかかるかと思ったが今日中に着いちゃうな。どんな規 模の街だろう。あ、アンテナやっと立った。メールもたまってる。

岡山の林社長とやっと電話繋がる。都築のダンナ経由でバイト代の前借りを頼 んでおいたが話しは通じてたようですぐに振り込んでくれるとのこと。助かっ た。

安心したところで常備食料などまとめ買い。残金千円ほど。
町の真ん中の公園でちょっとだけ栄養を考慮した晩メシを喰って寝る。


・(222)08/22/2002/岐阜県・恵那市(阿木川公園)/
駅の観光案内所で地図もらって銭湯やネット屋がないか訊いてみるがこの町に は、ない。むむむ。

図書館はあるようなので行ってみる。
江戸時代の旅の有様を東海道53次の各宿場の特徴とともに現代のガイドブック 風に紹介してる本があっておもしろくてはまった。

今夜は河川敷の公園で寝ることにする。きれいに整備された芝生の公園は水音 が心地良い。満月直前の月も昇ってきてサイコー。ちょっと雲行きがあやしい ので寝てる時に雨が降らなければいいがと心配ではあるが、雲間に見え隠れす る月もまた良し。


・(223)08/23/2002/岐阜県・恵那市/
朝6時、目は覚めていたがうだうだと二度寝をむさぼってるとパラパラと雨。 ダッシュで橋の下に逃げこむ。今日は一日天気がよくないみたい。今日はどう しようかなぁ。風呂にも入りたいし今夜は宿に泊ろうか。悩むぅ。すべてはバ イト代の前借りが入金されているかどうかにかかってる。
まずはできることから片付けていこう。

洗濯。きれいなコインランドリー。一時間ほどの待ち時間も日記つけたりしな がら快適にすごす。
大荷物をコインランドリーに置き去りにしたまま、近くの電器屋のネット体験 コーナーでWebチェック。
さらに近くの銀行で金おろす・・・おろせず。何ぃ!他の銀行もあたってみる。 ダメ。こまったぁ。何件目かでやっと提携銀行見つかる。ふぅ。ひとまず安心。 大荷物かついで移動。郵便局で高槻のタケに小包(借りてた地図)発送。

さぁて片付いた。どうしようかな宿。小一時間ぶらぶらしながら悩む。
一泊5,6千円前後の金があれば野宿なら一週間近くすごせるのになぁ。
この町に銭湯があるかもっと安い宿がありさえすれば悩むこともないのにぃ。 まぁでも今夜は雨降りそうだし。何より明日は結婚披露宴二次会に顔出すわけ だしなあ。この一週間野宿を続けてきたからたまの贅沢もいっかぁ。

結婚祝いに何かと探していたが、なかなか手に入りにくいちょっといいワイン を見つけた。おお、これに決め!

久しぶりに風呂に入って真剣に身体洗ったら排水口が詰まるくらいの垢にびっ くり。


・(224)08/24/2002/岐阜県・恵那市--蛭川村(博石館)--美濃加茂市/
チェックアウトしてからすぐにバスで博石館へ。来てみたのはいいが結婚披露 宴二次会なんて午後6時からだぞ。しまったぁ。ここじゃあそんなに時間をつ ぶせそうにない。

作戦変更。近くの公園でも探してヒルネでもしてよう。

午後4時に大荷物かついで出直して来ると、沖縄の柏屋のオーナー・ひろしさ んが披露宴会場から出てきてふらふらしてるとこに遭遇。「ちょうどいいとこ に来た!」と強引に会場に引っぱられてしまう。
ありゃりゃ。Tシャツにザック姿で乱入してしまった。が。もうみんな酔っぱら いの集団だったのであまり気にとめる者もいない様子(親族さえ)。この会場 のスタッフはどう思ってたかは知らんが。

柏屋チームの席には那覇でのなつかしい面々。やぁやぁ。あれっでもやっぱり ここだけ変。正装してないのって僕だけじゃないじゃん。(笑)
沖縄の正装とか言ってビーサン(ビーチサンダル)履いてるのもいるし。
おおっカメちゃん、来たよ。間に合ったよぉ、おめでとう!

2次会は小一時間の休憩をはさんですぐに披露宴会場の前の芝生の広場で始ま る。各人、着替えて再集合したらもうなんだか沖縄ビーチパーティなムード。 夕焼けを見送ったら宴のスタート。

乾杯の後いきなり綱引き大会!野外パーティだからできる大胆さ。わははは。 おもしろい。真剣になって遊ぶのっていいな。

楽器を持ち寄りうたにおどりに大盛り上がり。宴もたけなわな頃満月が昇る。 人も環境もタイミングも全部ひっくるめた場全体がこの瞬間とても優しい気持 ちで二人を祝福する。おめでとう、カメちゃんあすかちゃん。

人の繋がりってのは広いんだが狭いんだか。こんな所でまさか共通の友人を持 つ人間に出会うとは。イタル。彼の名は聞いてたからもしやと探りをいれたら まさに彼だった。うわーっはじめまして。出会えてうれしいー。そんでまたち ょっと話しただけで共鳴する。うわっうわっ。すげえ。またもや呼ばれたねえ。

午後9時。2次会がお開きになると大型バスで会場を去る。カメちゃんの実家 のある美濃加茂に移動するらしい。そこに地元以外の来客は宿泊ということだ。 僕も金のない連中(沖縄旅人繋がりチーム?)用の雑魚寝スペースがあるとい うので便乗させてもらう。夜の高速をひた走る。
この瞬間までまさかまた自分がすでに通ってきた町へバスで舞い戻るとは思い もしなかった。思いもしなかったことの連続の旅ではあるのだけどね。

美濃加茂に到着すると。宿に泊まる人達はそれぞれ一旦散り。
残りは風土社という昔の中山道の宿場町の風情を残す建物を利用した家に転が り込む。カメちゃんの父ちゃんが興したらしいが、老人たちの老人たちによる 寄り合い所?茶飲み場?販売所?よくわからんがそんな場なのだという。
旅人に対しては無料で泊めてもくれるらしい。

お世辞にも綺麗ではないけど、70、80を超えるばあさんたちが毎日ここに来る ことを楽しみにして集まってきて取り留めもなく話しをしたり、中山道を来た 旅人がちょっと飲み物や何かを手にしながらばあさんたちと話しをしたり。
そんなかつての宿場町のような場があるというのは魅力的だなぁ。

今夜は15人程がここに世話になる。二階もある。泊まるといってもただ布団も 使わずそこらで雑魚寝するだけなんだけど。荷物を置いてしばし父ちゃんの話 を聞きながらQK。

3次会は0:00から。って日付かわってる、っつうかまったく沖縄タイム(笑)。 しかし入店から30分以上飲み物も何も出てこない事に全員爆発寸前。腹も減っ てきたぁ。遅い遅すぎるぅ。一時間くらい経ってからやっと宴が動きだす。
もう店員に任せきりにせずみんな各自動き回る。乗ってきたぁ。わははは。

途中で人が帰ったり新たに来たり、一体何人いたんだ?30人以上は間違いない。 はじめは4つのテーブルでおさまってた座は気がつけば7つまで勝手に拡張。 座敷占拠。他の客寄せ付けず。チェーン居酒屋なのに店内でディジュリドゥ吹 くのまでいるし。でも。完璧な循環呼吸。すっごく感動。

3時も回った頃、さすがに眠くなってきて、お開き。
外が明るくなってくる。もう4時になる。朝が来る。長い楽しい一日だった。

カメちゃんあすかちゃん結婚おめでとう。呼んでくれてありがとう。


・(225)08/25/2002/岐阜県・美濃加茂市(美濃太田)++中津川市/
朝帰りなので昼起き。歩いてすぐのカメちゃんの実家(酒屋)にみんなで押し 掛けて古い倉など見学。みんなでぞろぞろにわか修学旅行気分。中山道の古い 町並みの残るこの辺りもいいなぁ。
ちょうど一週間前この付近も歩いて通っていたんだけど、その時は木曽川土手 を歩いてたからこの道は通らなかったんだよな。家一軒分隔ってただけだった んだぁ。なぁーんだ。

昼メシ喰いにまたぞろぞろ近くの食堂・円(まろ)へ。なつかしき正しき日本 の大衆食堂って感じでグーッ!おばちゃん二人でてきぱき切り盛りしてる。 店のすすけ具合い。壁に貼られた短冊状の品書き。品数豊富。安い!どれも気 になるメニューたち。10人以上の人間が一々歓喜の声をあげながら注文を決め 紙に書いて、店内見回してはみんなにこにこ。この町に長居したいねぇ。うん うん。

あぁ、おいしかったぁ。みんなで大合唱のようにごちそうさまぁと店を出る。 こんなうれしい食堂はさがしてもなかなかあるもんじゃないよ。

風土社に戻って少しごろごろした後これからの方向を考えたり考えなかったり。 しばらくここに居るのもいいけど、先に進んでみるか。昨日出会ったイタルの とこ(長野・望月町)を訪ねるっていう目標地もできたし。

風土社のみんなと手を振り別れて、ちょうど帰る二人と共に駅へ。電車で恵那 のちょっと先の中津川までまた戻るかたち。

日射しにやられたのか、ただの二日酔いなのか、突然ふらふらしてきた。身体 も重い。恵那で二人と別れてから中津川の街に降り立ってみるが。とても今か ら歩く気になれない。ここは大事をとって宿に泊まっておこう。

ざっとシャワー浴びたら常備食料軽く喰ってとっとと寝る。


・(226)08/26/2002/岐阜県・中津川市/
宿を出て公園の木陰の芝生で一日中寝てる。体調はまったくよくならず。珍し く食欲がまったくない。まずいな。

迷ったがなけなしの金をもう一泊宿代にあてることにする。

何も喰えずにただ寝る。スポーツドリンクを口にしてみるが、ノドが痛いわけ でもないのに飲み込むことすら大変。かなりやばくなってきた。
強烈な下痢までやってきた。眠れもしない。ベッドの上でのたうちまわる。


・(227)08/27/2002/岐阜県・中津川市/
昨日もまともに喰ってないから。今朝は宿を出てコンビニでとろろそばなんぞ 買ってはみたが2口しか喰えず受け付けず。
最悪の体調。全身の関節痛、筋肉痛、頭痛、腹痛、吐き気、下痢。もう動けな い。宿に再び泊まるだけの金はなし。公園のベンチで寝てるしかない。
しかも。横になり続けることもままならず寝返りも苦痛、眠ることができない。

(医者に行けば簡単に済むことだと思う。自分で救急車でも呼べば手っ取り早 い。保険証だって持ち歩いてるんだし。・・・んあぁなぜかできん。自然治癒 能力でどうにもならんもんは、どうもならん、と思ってるからかも。)

夜になったらさらに症状は悪化。もう強制終了かもしれない。もう朝なんか来 ないんじゃないか、って気分。もうなにも考えられない。もういよいよダメか もしれない。ダメでいいやって気分。


・・・(つづく)、のか?[02.08.31] 海月
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