__Walk_in_the_moonshine,_and_drink_like_a_jellyfish.__

[02.07.08] 

〜海月の放流〜 015

□前回までのあらすじ:
数日、山にこもってキャンプ生活しながら電柱追跡調査の仕事をする日は。
筋肉のスイッチが入ったような感じ。
新米刑事ばりに走り回って電柱をデジカメで撮影しては道なき道も前へ前へ。/
仕事のない日は。キンチョーの糸がばつんと切れたような感じ。
ドラマチックでもなく教訓もない100円均一で売ってそうな淡々とした日常。
否、確かにナニカがちゃんとあったはずなのだ。
けれどソレをつかまえるにはそーっと近づくか待つしかなかった。
あわてるとシッポを切って逃げられてしまう。


●『月と電信柱 - 岡山暮らしはまだ続くの巻 -』

ある特定の時期・期間に集中的に何かに熱中したりすることってある。それは 食べ物だったり本だったり仕事や趣味でも構わないがヒトそれぞれいろんなタ イミングと持続時間で続けられることだろう。

それはたいてい生活にとって主要な事柄とは一線を画している。いくらそれに のめり込んだとしても寝食を忘れてまでしていては長くは続かない。もちろん 長く続けようなどとは思ってもいないのだが。

小学生の頃。漢字練習帳に何回も何十回も何百回も漢字を書いた。宿題の名の 下にはそれは苦行の一つだったからとっとと片付けて遊びたいわけだ。

最初は生真面目に書き順通りに書いてみるのだが記号としての字を覚えるって ことよりもスピードを欲したため、一つ一つ文字を完成させることよりも帳面 を埋めることにテーマは擦り換えられていく。

記号としてのヘンやツクリを分解しそれだけを先に全部書いてしまったりする。 それも試行錯誤しながら片付けていく。果してそれは効率的でスピードがあが る行為だったのかは、疑問ではある。しかし早い時点で紙面の空白領域が減少 しているようには感じた。つまり。もうちょっとで終わるはずだ。

そんなやり方をしてるからなのか、段々その文字に違和感が出てくる。なんだ か違う記号になってるような。なんだかとても不安定なバランス。もはや意味 を持つ文字ではなくなってる。

何もない真っ白な場にそれを書くという創造作業が、いつの間にか、何かの暗 号か、特殊なパズルを解読するような解析作業に取って替えられていた。

あれっ?ありゃりゃ?

電柱を何百本も何千本も追跡し撮影し続けてると。ふっとそれが電柱ではなく なる瞬間がある。
それは巨大な十字架だった。道や家々に沿って、時には山の斜面を這うように、 十字架が延々と続く。巨大な共同墓地。あるいは十字架たちの行進。

射すような太陽の下ではまったく死の匂いもなければ信心もないのだが。
月夜の晩にそれらが行進をはじめたって不思議ではなくなってくる。もちろん 動力に困ることはない。なにしろ電気が通っている。


・(157)06/18/2002/岡山県・岡山市・下中野/
明日からの電柱仕事の為に社長宅で準備と打ち合わせ。with1本のエビスビー ル。しかも特別なHappy YEBISU。通常のラベルには鯛が一匹だけ描かれてるが コレには二匹。ビール飲みには一般常識なのかもしれないが、僕は初めてそれ を知り実物を目の当りにした。ウワサでは1万本に1本しか出荷されないもの らしい。そう言えば都築家にも1本飾ってあったなぁ。ってことはこのマンシ ョンには少なくとも2/10000本存在してる訳だ。ふーん。
とは言え。言わずもがな。味が違う訳じゃあない(笑)。

ワールドカップの方は。日本はトルコに敗退。あーあ。にわか見物人としては 盛り上がる直前で立ち消えてしまった気分。何が切ないって1点入れられてか らのTVの実況。日本びいきはいいとしても。日本が押してる、チャンスがたく さん巡ってきてる、流れは日本に来てる、と悲痛な叫び。実況解説のそんな切 ない声を聞いてるだけで、負けるんだな、と直感した。

スポーツは勝つことが大事だ。負けて学ぶことはあってもそれは次に勝つため に繋げなければやってる意味なんてない。勝ち負けなんか気にしないって言っ てられる人はスポーツをやったことがない人だけだ。

僕はずいぶんスポーツから遠ざかってしまった。勝ちにいくためののめり込み 方やストイックさが僕には足りなかったし、白黒はっきりつけることへの興味 は今もう薄らいでる。僕はYESとNOを同時に考える優柔不断なあいまいくんで あり、ラララむじゅんくんなのだ。


・(158)06/19/2002/岡山県・岡山市・下中野--新見市/
電柱の仕事にはすっかり慣れてきた。既に撮影済みの電柱には愛着すら湧いて いる(笑)。仕事後の野営地での酒がまた楽しみのひとつでもある。


・(159)06/20/2002/岡山県・新見市/
一日中雨。カメラをぬらさなぬように撮影してくのは大変。山は一面、霧に包 まれ2本先の電柱もよく見えない。霧というより雲の中に居るのかもしれない、 標高的には。

今夜は無人駅で野営。そこに。都築のダンナがこんな山奥までスーツ姿で仕事 と陣中見舞いを兼ねて訪ねてきてくれた。差し入れに酒も持って。この3人を 見て誰がどんな仕事をしているのかは誰にもわかるまい(笑)。

22:19の終電を見送ってから寝床をセットしてぐっすり寝る。


・(160)06/21/2002/岡山県・新見市--岡山市・下中野/
仕事はなんとかキリをつけて街へ帰る。どっと疲れが出て3秒以内でどこでも 眠れる状態だった。が。とにかく汚ないので洗たっき回しつつシャワー浴びる。 風呂上がりにビール飲んだら晩メシ喰うのも面倒くさい。もう、眠い。しかし。 空腹。頭もモーロー、としてて、何をすべきか何をしたい、のか、わから、な くなってる(笑)。

それから2、3時間その状態で眠りもせず喰いもせず。なにやってんだか。
(まぁなにもやってないわけだが)

都築家の女主であるところのゆこちゃんが単身赴任先の東京から2泊3日だけ 帰ってきた。やぁおかえり。お世話になってまーす。
夜も更けるまで旅話なんぞを肴に飲みつづけ。


・(161)06/22/2002/岡山県・岡山市・下中野(--北房町)/
都築夫妻と3人でホタルを見に行く。ホタルの里として環境庁からのお墨付き をもらってる町らしい。ホタル祭のような塩梅で町内会あげて盛り上げようと してる。ホタル出没川の横には公園があり露店では飲み喰いものが提供される。

8時頃が見ごろだというので小一時間、開演を待つ客の気分でビールに焼き鳥 でテンション上げとく。ちょうど雲間から満月真近の月も前座に登場。なんだ かいい夜のはじまり。

ホタルが出る時期も今年は「前倒し」のようで。例年なら今日辺りがピークら しい。桜のピークが満開ならホタルのピークは満蛍(まんけい)と呼ぶらしい。

今晩はそれに加えてあまり条件がよくないらしい。気温が下がり過ぎたことと 月が明る過ぎる。

それでも。川に沿ってホタルたちは明滅しふわふらと浮游した。遠くからわざ わざこれを見に来た見物人たちは歓声をあげてビデオやカメラに収めようと必 死だ。しかしストロボフラッシュは意味ないっつうの。

どんどん歩く。どんどん見物人たちから遠ざかってゆく。ホタルはあまり見え なくなった。月は川面に揺れている。静かだ。とても感傷的になってくる。

街までの帰路、車の後部座席で一人黙してセンチメンタル気取り。月はどこま でも高速で追いかけてくる。

都築家のお気に入りの店・花のれんに連れてってもらう。常連客しか来ないよ うな割烹。ここの主とは一度顔を合わせてはいる。岡山に僕が来てすぐの頃の 釣り大会で。だが。その時は一言も話しをしなかったし、まったく顔を覚えて もいなかった。

カウンター席でゆっくり始めると隣の客は僕が気になるのか都築のダンナ経由 で話しが展開されてゆく。僕の旅について。一拍、間があった。

こういう場合説教されるか感心するフリをする人が多い。あぁまたかとちょっ と身構えた。
僕自身を正当化するような言動はそういう場面では反発をくらうだけだし、人 のテリトリーで場を掻き乱してるのは僕なのだから謙虚に居なければ。

客はもう帰る直前であったが座りなおした。何か考えるところがあったようだ。

「うらやましい」とはよく言われるが、そのおぢさまにもしみじみと言われた。 私達の分までがんばってくれとシェイクハンド。

その場では多くを語らなかったが退き際を心得てる大人だった。
ガッチリと堅く長い握手にナニカが込められてた。

僕らも店をあとにしてダンナに聞いたところ、やはりあの人・川上さんは常連 客にも一目おかれてる粋な人だったようで。今、社長として成っているが。か つてやはり若い頃、放浪していたらしい。

そうかぁ。だから。間、があったのか。若造の無理無茶無知を一喝することも できたろう。もしくは自分の頃の苦労話にもっていくこともできた。けれど。 握手。
やってみろ。やるがいい。どうせその先の答えなど聞きたくないだろう。ゆけ。 そんな握手。
(もちろんこれは僕の思い込み、自分の都合のいいように解釈してるだけなの だが。僕はそう感じたのだ。)


・(162)06/23/2002/岡山県・岡山市・下中野/
昼直前くらいに起きてのんびりメシを喰ってから、新幹線ホームまでゆこちゃ んをお見送り。
ゆこち「まさかあんたに見送られようとはねえ(笑)」
くらげ「また遊びに来てねえ(笑)」わはははははは。

日曜日の街を文房具売場を探して歩き回る。日本のどこに行っても必ずあるア ーケードの商店街。なんでもありそうでなんにもない。決してここでは買わな い。けれど左右をのぞき見ながら歩くのは楽しい。さらに細い路地が見えよう ものなら完璧な商店街と言えよう。アーケードの屋根に隠れるような2階部分 へのあこがれは今もふつふつしてる。いつかそこで居候してみたい。


・(163)06/24/2002/岡山県・岡山市・下中野/
明日からまた電柱追跡。仕事のための資料や道具の準備よりも食料や酒の調達 の方が時間がかかる(笑)。


・(164)06/25/2002/岡山県・岡山市・下中野--新見,神郷/
しばらく追跡を続けてきたエリアがもう少しで片付く。気合いは充分。だが。 残してあるのはどれも困難そうなとこばかり。山や谷へ消えていく電柱を草む らかきわけ追うしかない。切り傷が絶えない。


・(165)06/26/2002/岡山県・新見,神郷--岡山市・下中野/
今日も走る走る走る。電柱は決して逃げる訳はないのだが。電線をたどり双眼 鏡で行方を確認し追う。撮影という名の何かの狩猟でもしてる気分になってく る。いっそのこと網でも仕掛けておいた方が楽なのに。
イノシシよけの防護柵が行く手を阻む。追いつめられてるのは僕の方だったり して。

あと2本、あと1本。終わったぁ。今回も2泊3日のつもりだったが予定より 早く終わった。ふぅ。日没までまだ少しある。まだテンションは張りっぱなし。

帰ろう、街へ。シートベルトを締めて出発すると緊張の糸はばつんと切れた。


・(166)06/27/2002/岡山県・岡山市・下中野/
一日寝てすごす。夜、社長からデータ整理を手伝ってくれと連絡入る。明日昼 までにまとめなければならない、らしい。
晩メシ喰いながらちょっと酒も入れちゃってぜんぜん能率など上がるはずもな いのだが。

社長は先に寝てしまった。
なんにせよやらなきゃいけないのなら。酔いと眠け醒ましに麦茶がぶ飲みして 本腰入れてとりかかる。リズムが出てくるとこの勢いを中断させたくない。集 中集中集中。

気が付くと朝になってた。完徹。


・(167)06/28/2002/岡山県・岡山市・下中野/
徹夜明けの朝。今日はもうなんの予定も束縛もない。メシ喰って洗濯して寝る。 昼くらいまで眠れば充分だと思ってたが。起きたら夜になってた。メシ喰って TV観てまた寝る。


・(168)06/29/2002/岡山県・岡山市・下中野--高知県・室戸岬/
寝疲れて眠い。今週末の天気は悪そうだし僕は部屋でだらりら本でも読んでれ ば満足だったが。都築のダンナは一日中部屋にこもってなんかいられない、と いう質だからどっかに出掛けようと言う。

選択肢は二つ。日本海か太平洋か。おお。じゃあ太平洋へゆこう!
雨が降ってるし台風も来てる。日帰りのつもりはない。雨のキャンプ?
まぁいざという時には車で眠れるっていうのはなんとも楽。

岡山ってところは地理的に興味深い。北へ150km走れば日本海。南へ150km走れ ば太平洋。それぞれ別の表情をもつ海。中間の瀬戸内海もまた別の顔。

瀬戸大橋を渡るともう四国・香川県。そのまま南下すると愛媛県をかすめ深い 山をいくつものトンネル抜けてゆくと高知県。

食料調達してての謎。コンビーフが、ない!次の店にも、ない。別の店にも、 ない。えっ?高知ではあまりの人気に品切れ状態なのか?それとも旬の時期を まちがったか?(笑)
まぁその代わり(?)カツオノタタキは当たり前にあった。もちろんこっちの 方が断然いい。

室戸岬には中岡慎太郎が立ってる。土佐湾を挟んで桂浜の坂本龍馬と向き合っ てる。やけにでかいマゲだなぁと思ったらトンビだった(笑)。

特に意図して計画的に動いている訳ではないのだけれど。龍馬の周辺をめぐる 冒険でもしてるような旅ではある。

野営地を探してワイパーも効かない土砂降りの中を走り回り。徳島県に入る。 一日で四国四県に足を踏み入れてしまった。車の速度、なんだねぇ。

やっぱり高知県側に戻って河口際の橋の下でキャンプ決定。
太平洋とたわむれたら雨風しのげるポイントをみつけて。別にテント張る訳で もないがテーブルとイス出してメシつくって喰うだけ。今夜の食事当番は僕。 まずは調理用酒もとい調理人用酒にビールで始める。

ポークビーンズ。別に大したメニューではない。豚こま、大豆の水煮、玉葱を トマト缶で煮る。最後にチーズ。それだけ。フランスパンによくあう。酒も進 む。大量につくって明日の朝メシにも残しておこうかとも思ったが、あっとい う間に売り切れ。

まったりと酔いも回ってきてからクーラーボックスのカツオノタタキを取り出 し二次会(?)。うまし。

こんな雨の日に何しに高知まで行ったのかと誰かに聞かれたら。
「ああ、ちょっとカツオノタタキを喰いにね」と言うことに決定。わははは。

いつまででも飲んでいられそうな気分だったがションベンに立ったら足はふら ふらだった。寝るか。
車だと窮屈なので僕は外で地面に寝る。なんだかそれが当たり前になってる。


・(169)06/30/2002/高知県・室戸岬--岡山県・岡山市・下中野/
雨は降り続いているが空に太陽の気配だけはあった。
もしかしたら「晴れの国・岡山」では雨のカケラすらなかったりして。

高速道を飛ばして香川のSAで予想外にうまいうどんを喰って休憩したら瀬戸内 海に戻ってきた。ちょっと寄り道して買い物して家に帰る。岡山にはちゃんと コンビーフは売ってた。ちょっと安心。

コンビーフがこの世界から絶滅したとしても僕は別に困りはしないのだが。
それでも。コンビーフのあの独特な缶へのノスタルジアは高まるに違いない。

明日からもう7月なんだなぁ。7/1ということは。映画サービスデーでもあり。 「私立探偵 濱マイク」のTV版がスタートするってことだ。
おお。こうしちゃおれん。誰かにビデオに撮っておいてもらおう。


・(170)07/01/2002/岡山県・岡山市・下中野/
今日からまた電柱の仕事、のつもりで準備をしていたが、急拠、明日からとい うことになった。それなら。と雨の中、街まで出て映画を観に行くことにする。 映画の予告編も終わる直前に滑りこみセーフ。

週のはじめの雨の月曜日の11時に映画館に居るってのはちょっとずる休みな気 分ではあるけれど。結構、客の入りはいい。学生、主婦、外回りの営業マン、 そして仕事が急拠延期になった人々だ、たぶん。少なくとも有能で多忙な弁護 士や検事はいないしスターバックスの店員はいない、たぶん。

「i am Sam」アメリカのわかりやすい感動映画の王道みたいなものだが。手放 しで泣くってのは気持ちいいものだ、と気が付いた。

街で昼メシでも喰ってから帰るつもりだったが、どんな店に入っても映画の余 韻をぶち壊しにされるだろうからとっとと家に帰ろう。

都築家にもビートルズのCDがあったからエンドレスで流し続けそのままヒルネ。

夜。電柱仕事の打ち合わせ。あぁ濱マイクが始まっちゃうぅ。あきらめかけて たが観ることができた。ほお。映画版とはだいぶ違うなぁ。これもまたいいか も。毎回、監督が変わるらしいのでやはり次回も楽しみ。

TVなんて15年くらい所有してないのに、まさか旅先でTVドラマにハマるなんて な。安定した生活ってものがさせる罠か。そんな大したことぢゃあない(笑)。


・(171)07/02/2002/岡山県・岡山市・下中野--哲西/
電柱の仕事。今日から新しいエリア。前回までは鳥取県境に近い所だったが、 今回からは広島県境。

今週は梅雨模様との予報だったのでその備えはしていたが、仕事中にその心配 はなかった。むしろ、蒸し暑さにまいる。
一日の仕事から上がるとビールがサイコーにうまく感じた。一口でくらくら。

新しいエリアで野営地の心配がないように車で寝られる準備をしてきた。が。 これまで以上にいい場所が道の駅に見つかった。そんなこともうれしかったの か今夜は二人ともぐいぐい酒が進む。

バイクツーリストが夜一人、寝床を物色してる様子。声をかけ、こっちで一緒 にメシ喰おうと誘うと、躊躇しながらもやってきた。

旅人に出会うのは久しぶりだ。自分の旅のことはほとんど何もしゃべらなかっ た。彼の話を聞きたかった。酒の肴にもってこいだった。にひひ。彼は酒も煙 草も飲らないというが。僕と社長はどんどん酒と煙草を消費した。

明日のことを考えてるのが休暇中の彼の方で。考えずに夜更けまでがぶがぶ飲 んでるのが明日早朝から仕事の二人だった。(笑)


・(172)07/03/2002/岡山県・哲西/
予想通り朝5時に起きたところで使い物になる状態ではなかった。
それでもなんとか動けるように体温とテンション上げて、よーし。

はじめの気合いはよかった。涼しい朝のうちはまだ走り回ってた。ところが太 陽は容赦なかった。幹線道路沿いの電柱が今回は多かったので追跡は簡単だが アスファルトの照り返し、遮るもののない道。暑いぃぃ。水分補給もままなら ない状態でへろへろになってくる。

午後、いよいよ暑さのピーク。汗による体温調整が追い付かない。吐き気がし てきた。地面が揺れた。うわあ、やべえ。車に緊急避難。ところが社長も車の 中でグロッキー。二人とも熱射病だぁ。脱水症状だぁ。
(ただの二日酔い説はこの際却下・笑)

少し落ち着いてからキリのいいところで今日は早めに上がる。温泉が近くにあ るらしい。ちょっとそこ行ってリフレシュしよう。ゆこう。ゆこう。 そういうことになった。

広島県・東城町に足を伸ばすとそれはひっそりとあった。施設自体はモダンな つくり。料金が高いと困るなぁ、とおそるおそる入ってみると、なんと400円 だ。東京の銭湯代と同じじゃん。

ふーうぅぅ。いい湯だったぁ。全身脱力ぅ。眠いぃ。腹減ったぁ。疲れも垢も アルコホールも抜けきった。

昨夜と同じ道の駅まで戻って今晩もここで野営。夕焼けがすごく綺麗。明日も 雨なんか降りそうもないなぁ。暑くなるだろうなぁ。
天気予報では雨のはずだったのにねえ。仕事する上では雨は困るんだけどね。


・(173)07/04/2002/岡山県・哲西--岡山市・下中野/
昨夜はそれほど飲んだわけではないけれど、やはり太陽が本気出す頃にはへろ へろ。早いとこ切り上げて街へ帰ろう。

いやあ、それにしても。この天気はもしや。梅雨明けたんじゃないの?やっぱ り「前倒し」?


・(174)07/05/2002/岡山県・岡山市・下中野/
今日は予定も予約も約束も拘束もなーんもないから。寝る。ただ眠る。身体が 断固として睡眠を要求している。朝メシは喰ったがその満腹感が引き金となっ て一旦横になったら一点突破全面展開で睡魔の総攻撃。もろ手を挙げて降参。


・(175)07/06/2002/岡山県・岡山市・下中野/
さすがに昨日は寝過ぎ。でもおかげで今日はすっきりさっぱり体調回復。

雨降ってる。日記たまってる。読みたい本、山積み。
よーし、片っ端からやったろう!


・(176)07/07/2002/岡山県・岡山市・下中野/
都築のダンナとPicNicブランチ。とても中途半端な時間に動き出したため、欲 しい食材がなかなか手に入らず、あちこち店を渡り歩く。あと30分待てば開 店するとわかってても次の店に移動(僕は待ちゃあいいと思ってるのだか)。

今日は暑くなりそうだ。けれどそれほどしつこい湿気もなく木陰はさわやか。 テーブルとイスをセットして。昼前からビールと手製サンドイッチ。
正しい日曜日の過ごし方。

午後は。林社長の息子・ショウヘイのサッカーの試合の見学(「の」が多過ぎ ・笑)。社長は監督でもある。炎天下、こどもらは走る走る。
ワールドカップのイメージで試合を見てると小学生達のスピードのものたりな さったらない(笑)のだが。しばらく眺めてるとそのスピードに慣れてきて一 人一人の動きも見えてくる。
ビール飲みながらお気楽サッカー観戦。これも正しい日曜日の過ごし方。

夕方、日も暮れぬうちから社長とショウヘイとダンナと花のれんに繰り出す。 今日は一日飲み続けだなぁ。大量に飲んでる訳ではなく、だらだらと長時間飲 ってる。

ショウヘイは喰うだけ喰ったらもうぢっとしてられず店の外で遊んでる。僕も ちょっとつきあう。お前いい選手になるよ。いつかプロになるがいい。日本代 表にでもなってみろ。彼にとってそれは夢ではなく、そうなるのが当たり前の ようである。それがいい。

何かになりたい、って言ってるうちは何かにはなれないんじゃなかろうか。
何かになる。何かだ。そう宣言してしまえばいいだけの話しなのだ。

今日は七夕だったなぁ。星はちらほら見えたが天の川は確認できなかったなぁ。


・・・(つづく)[02.07.08] 海月
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