__Walk_in_the_moonshine,_and_drink_like_a_jellyfish.__ [02.01.09] ■ 〜海月の放流〜 005
□前回までのあらすじ: ●『旅立つ気配 - count down -』 旅をする、というアナウンスを半年近く前から言い触らしていたので、友人知 人達には「もうとっくに旅に出てる」と思われていたりする。が。 月が満ち、気が満ちる期を待っていたのだよ。 そして。実際に旅に出ることよりも部屋を引き払い帰る場所をなくすというこ とにまつわる片付け、整理、手続き、届出等に思いのほか、手間取ってしまっ たのだよ。 まぁ言い訳はさておき・・・。 さる満月の日から毎日、月を見上げている。月は正確に時を刻み続けている。 ・12/30/2001 Blue Moon(満月)。月の周期の関係で1ヶ月に2度、満月が巡ってくることが たまにある。その2度目の満月のことをBlue Moonと呼ぶ。 英語の辞書には「めったにないこと、珍しいこと」の意味に転じられている。 3年間住み馴染んだ西荻窪の部屋を引き払う。感慨に耽けるまもなく東品川に ある“赤い鳥プロジェクト”の本拠地に移動。しばらくここに居候させてもら い、旅の準備をようやく本格的に開始。 まんまるい大きな月に見送られ迎えられ見守られ新しい生活の始まり。 なんて奇妙で絶妙なタイミング。 ・12/31/2001 新年へのカウントダウン。 ふと振り返りちょっと神妙になってみたりなんかして。 ・01/01/2002 おぼろ月の周囲に丸い虹彩。 明けましておめでとう。年明けの瞬間に船の汽笛が一斉に鳴り響いている。 その音はテレビ経由なんかじゃなくて、海が近いから直に響いてくる。寒さの 所為ばかりではなく全身に鳥肌が立ち昇る。 よい年になってゆく予感に満ちる。 この丸い月が徐々に欠けてゆき、完全に欠けた新月の時1/13にいよいよ旅に入 る。月はカウントダウンのシグナルだった。 ・01/09/2002 旅の出発地へのチケットを確保。旅のエマージェンシー対策(?)の小物たち を買い揃える。もうこのままいつでも旅に入れる。 なぜか心臓の鼓動はゆっくりだが大きく脈打っている。ある種の覚悟と緊張。 今朝見えた月はだいぶ薄っぺらくなっていた。もう、間近、だ。 次回予告:いよいよ次号より、旅先からの流浪日誌が展開される! はじめの一歩は羽田から台湾へ飛ぶ。 あれっ?日本を歩いて旅するんじゃなかったっけ?詳しい事情は次号を待て。 ・・・(つづく)[02.01.09] 海月 |
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