WNUWF
(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)
〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜
ラブ フォース(2)
 特番『ラブ フォース』は初代男女混合タッグ最強決定戦の準決勝第1試合、
 ドラゴン&進藤組VSタイガー&篠崎 あやめ組をお伝えしております。
 しかし、現在リング上に上がっているのは進藤さんとあやめちゃんのみ。
 タイガーはリングサイドにイスを設置してゆっくり観戦。ドラゴンに至っては
 まだ入場すらしていません!!!
キング「一体ドラゴンはどこに行ったんだろうな???(爽)
 やっぱり大方の予想通り、第1試合で出ていた『奴』と同一人物なのか???」
 い、いや、私はそこまでは断言出来ませんよ・・・。
 ともかく、一刻も早くドラゴンが入場してくるのを待つばかりです。
 試合ですが、静かな攻防が展開されております。
 進藤さん、あやめちゃん共打撃、投げなどの派手な技の使い手ではないために自動的に
 組み合いからバックの取り合いそして、腕を取ったり足を取ったりのグランドの攻防に
 発展しております。
キング「グランドの展開になると、関節技のスペシャリストとも言われる篠崎 あやめの方が
 有利だぞ。タイガー直伝のあやめちゃんの関節技は女子No.1と言われているぞ!!!」
 しかしながら、ここまでの攻防を見ていると、進藤さんも簡単には取らせてはいません。
 こちらはドラゴン直伝なんでしょうか???
 そういえば、以前ドラゴンは進藤さんに新しい必殺技を伝授する、と言ってましたね。
 大人しい進藤さんに派手な打撃や投げ技は難しいと思いますので、やっぱり
 何か関節技でも伝授したのでしょうか・・・?
キング「さすがにそこまでは分からないな。だが、お前の言うとおり、関節技の可能性が高いだろうな。」
 おっと、あやめちゃんが上になった。これはチャンスです。
 進藤さんの腕を取っての逆十字を狙いに行きますが、進藤さんは腕をロックしてこれを
 阻止、しかし腕をロックしようとして体を浮かせたところで今度はスリーパーに移行。
 ポジションがロープ付近のために一旦リング中央まで引きずって再びスリーパーに
 持って行った〜!!!自らも寝て簡単に逃げられないようにしています。
 しかし、まだあやめちゃんの腕が完全に進藤さんの首には入っていないため完全には
 決まっていないようです。しかし、粘りのあるあやめちゃんの関節技に進藤さんは
 身動きが出来ないようです!!!その様子をリングサイドのタイガーはじっと見ています。
 あやめちゃんのスリーパーが完全に決まると大変なことになりますが・・・、
 おっと、進藤さん必死にもがいて体を反転、しかしこれで進藤さんが下になって
 余計に苦しい体勢になってしまいました!!!
キング「関節技は完全に決まらなくても相手のスタミナを奪う絶好の技だ。
 しかも、完全に決まれば一瞬で決まる。この体制は進藤さんにとっては辛いぞ!!!
 スタミナが奪われ、しかもそれで疲れて気を抜けば相手に完全に決められる。」
 手元のモニターからは進藤さんのその表情は完全には写し切れませんが、
 表情は徐々に苦しそうな表情になっているようです!!!
 レフェリーも進藤さんの様子を確認しに行きます。
♪四魔貴族バトル1(ロマンシング・サガ3)
 !!!ついにドラゴンのテーマソングが流れてきましたよ!!!
 曲が流れた瞬間、タイガーは立ち上がり入場口の方を凝視しています!!!
 ついに入ってくるか?入ってきた〜〜〜!!!
 ドラゴンが入場口から走り抜けてきます!!!おっと、
 それを見てタイガーもリングサイドでドラゴンと対峙、おおっ!!!
 こちらの攻防は今までの遺恨をぶつけ合うかのような激しい殴り合い!!!
 ドラゴンがタイガーをコーナーポストにぶつければ、タイガーは逆に鉄階段へお返しの一撃!!!
 なおもリング下での攻防が続きます!!!この惨状にリング下のサブレフェリーが2人を止めに入ります!!!
 まさに凄い攻防、ようやく2人は自軍のコーナーに分かれましたが、2人の様子はいつもとは
 違うのが端から見ていて分かります。
 一方、リング上は依然あやめちゃんのスリーパーが決まっています。
 相変わらず進藤さんは苦しそうですが、ドラゴンの入場、そして自軍コーナーからの
 ドラゴンからの声援に力を取り戻しつつあるようです。
 おっと、再び体を反転さらに反転、ようやくロープエスケープ。
 ようやくあやめちゃんから解放された進藤さんは苦しそうに這ってドラゴンとタッチを試みますが
 あやめちゃんが今度は進藤さんの足を取ってのアンクルホールドでタッチをさせません!!!
 再び苦しそうな進藤さん、再びリング中央に持って行ってあやめちゃんの間接技が続きます!!!
キング「これは完璧に決まっているぞ。ドラゴンには残念だが進藤さんはギブアップをするべきだ。」
 しかし、進藤さんは諦めていません必死にもがいてもがいて一番近いロープを探して
 前進、何とかロープエスケープ出来ました!!!
 あっと、しかしあやめちゃんは進藤さんの足を離さずにそのまま引っ張って
 リング中央付近で再びアンクルホールドを狙います、がしかし、進藤さんはくるりと
 自分の体を反転して開いている足であやめちゃんを蹴り飛ばして脱出!!!
 その隙に進藤さんは前転でコーナーに戻りドラゴンとタッチ!!!
 この瞬間対戦権は自動的にドラゴンとタイガーに!!!
 勢い良く入ったドラゴンは同じく勢い良く入ったタイガーとリング中央で激突、
 そしてお互いにロープの反動を利用してドラゴンがラリアットで来たところを
 タイガーは頭を下げて回避、通り過ぎ再びロープの反動を利用したところで
 逆にタイガーはスライディングキックで足を払いに行きますが、ドラゴンはジャンプで回避、
 お互いに技の読み合いで、攻撃すれども回避のまさにお互いを知り尽くしたが故に出来る
 攻防が展開されていきます。
 このハイレベルな攻防に場内の観客は見入っているようです。
 やがて一旦両者が動きを止めたところで場内からは大拍手!!!
 まさにこれがプロレスの攻防です!!!
キング「これが2人の世界だ。俺達は見守るしかないぞ!!!」
 白熱した試合は早くも15分経過!!!
 両雄決め手に欠ける状態での殴り合いが続きます!!!
 お互いに必殺技を狙いたいところですがなかなかその体勢に入れません。
 さあ、ドラゴンがバックを取ってのドラゴンスリーパーを狙いますが、逆に
 タイガーはバックドロップで切り返し。
 相手が倒れたところでタイガーはロープの反動を利用してのレッグドロップ。
 フォールには行かずにタイガーはドラゴンを担ぎ上げての垂直落下の
 ブレンバスター!!!ここでフォール、1、2・・・。ドラゴンは何とか返した〜。
 と、しかしタイガーはここで勝負に出たか、ドラゴンをロープに振って
 帰ってきたところで飛びついて行ってのDDT!!!これは綺麗に決まった!!!
 そのままフォール、1、2・・・進藤さんがカット〜!!!
 おっと、その進藤さんをタイガーは突き飛ばしたぞ!!!
 そして、ドラゴンにジャックナイフ!!!そのままフォールだ、1、2・・・。
 カウントは2.9!!!危うい危うい!!!試合が決まるところでした!!!
 お・・・しかし、先程進藤さんを突き飛ばしたのを見てドラゴンに火が付いたか、
 なおも攻めようとするタイガーの首を取ってドラゴン・カッター!!!
 一瞬の返し技、タイガーはダウン!!!ここでドラゴンはTOPロープに上がって
 捨て身のフライングボディプレス!!!これが決まった〜!!!フォール、1、2・・・。
 今度はあやめちゃんがカットに入ります!!!
 これを見て進藤さんも入ってあやめちゃんに詰め寄ろうとしますがレフェリーがそれを阻止して
 二人は自コーナーへ。
 試合に戻ると、今度はドラゴンがドラゴンバスターを狙っています!!!
 タイガーを担ぎ上げて、ドラゴンバスター発射!!!決まった〜〜〜!!!
 フォール、1、2・・・カウント2.9でタイガーが自ら返した〜〜〜!!!
 これにはさすがのドラゴンも信じられないような様子!!!
 ならばとドラゴンは2発目のドラゴンバスターを狙いますがタイガーがドラゴンの背後に
 不時着、おおっ、一瞬の隙を突いての丸め込み、スクールボーイでドラゴンをフォール!!!
 1、2・・・これもカウント2.9!!!隙を突いて危うく決まるところでした〜〜〜!!!
 なおもドラゴンが突っ込んできますが、タイガーは瞬間、DDTでのカウンター。
 ぐさりとドラゴンの首がリング上に突き刺さりドラゴンは大の字。
 しかし、タイガーもドラゴンバスターのダメージかフォールに行けずにダウンです。
キング「必殺技を巡る攻防も2人の世界だ!!!丸め込みから投げ、カウンターまで
 全てが素早い動きだ。」
 さあ、レフェリーがダウンカウントを取ります。10カウントで両者K.O.。
 カウントは7まで進みますが両者動きません。
 8、やっと両者起きだしました。片膝ながら殴りあい開始。
 最早殴り合いでの決着か???ああっと、両者同時に顔面に張り手で再びダウン!!!
 これを見て進藤さんとあやめちゃんは自コーナーからタッチを求めて手を一生懸命に伸ばします!!!
 これに応えてドラゴン、タイガー共自コーナーに戻りタッチ交代!!!
 リングインの進藤さん、あやめちゃんは最初とは見違えるような激しい攻防で
 ドラゴンたちに負けまいとしているのでしょうか???
キング「彼女達の張り手合戦は滅多に見られないぞ!!!永久保存版だ!!!」
 ああっ、一瞬の隙を突いてあやめちゃんは背後に隠し持っていたホワイトボードの一撃で
 進藤さんの頭を殴打!!!たまらずに進藤さんはダウン〜〜〜!!!
 そのままあやめちゃんはフォール、1、・・・おおっと、これは進藤さんの三味線だったのか!!!
 フォールをすぐに返すと逆にクロスフェイスをするっと決めた〜〜〜!!!
 リング中央、一瞬の隙を付いてがっちり入った!!!ああっと、あやめちゃんはたまらずにギブアップ!!!
♪いっしょに
 因縁の対決は意外にも進藤さんが一瞬の隙をついてとっさに決めたクロスフェイスで
 ドラゴン&進藤さん組が勝ちました!!!しかし、当の因縁の2人は自コーナーでぐったりとダウン!!!
 それだけこの2人の攻防の激しさが伺えます!!!
キング「今回はドラゴンが勝ったがこの2人の因縁はこれでは終わらないぞ!!!
 いや、解説者としての勘だがな。だが、お前も終わらない気がするだろ???」
 今回ばかりはキングに同意しますよ!!!
 2人の因縁は新生WNUWFに入ってからまだ始まったばかりです!!!
==========いたる連合軍側選手控え室==========
北川「第2試合はさすがに凄い攻防だったな・・・。
 おい美坂。準備は出来ているか?次はオレ達の出番だぞ。」
香里「はぁ・・・。北川君は気楽で良いわよね・・・。いきなりタッグパートナーに
 指名されたあたしの身にもなってよね・・・。(-_-;)」
北川「いいじゃないか。お陰で特番に出ることが出来たんだぞ。
 サブキャラの俺達が主人公どもに下克上のチャンス、そして今となってはいたる連合軍の
 団体の名前を背負っての団体の代表として戦うんだ。シビれると思わないか?」
香里「どうせならシビれるような相手と組みたかったわね。」
北川「シビれるような相方だろ?(爽)」
香里「・・・はぁ・・・。(溜息)」
 香里は北川にはついていけない、と言わんばかりに部屋を後にしていきましたね・・・。w
==========WNUWF側選手控え室==========
ケンちゃん「タイガーには悪いが、どうやら俺にもツキが巡ってきたようだ・・・。
 決勝でドラゴンに勝って、雪希と進藤さんを取り返す・・・!!!」
 一方のケンちゃんはいつになく真剣な表情で出番を待っているようです。
日和「健ちゃん・・・・・・。」
 日和の方はそんなケンちゃんに話しかけようとしていますがピリピリとした空気に
 近づくことも出来なさそう。
日和「ねぇ・・・健ちゃん・・・。」
 ・・・それでも話しかける辺りが日和の強さか・・・。(-_-;)
ケンちゃん「・・・なんだ?」
日和「あまり気負わずに、ね。さっきから健ちゃん怖いよ。」
ケンちゃん「怖い、か?」
日和「うん・・・。そんな顔だと雪希ちゃん達、戻り辛いよ。」
ケンちゃん「あのな・・・俺はむしろお前がぽんこつだから心配なんだ。」
日和「う゛〜〜〜っ、酷いよ〜。私だってやる時はやるもん・・・。」
 さすがの日和もぷ〜っと頬を膨らませての抗議。
 でも、ケンちゃんの心配も分からないでも無いデスネ・・・。
ケンちゃん「あ〜、悪かった悪かった。確かにお前はやる時はやるもんな。
 そのやる時に期待しているよ。」
 居心地が悪くなったのかケンちゃんは早口で捲くし立てるとそそくさと控え室を後にしていきます。
日和「待ってよ〜〜〜〜!!!」
 慌てて後を追いかける日和ですが、ゴンッ!!!
日和「はうっ・・・!!!」
 ・・・控え室の扉に頭をぶつけたようです。大丈夫かっ???(汗)
 初代男女混合タッグ最強決定戦準決勝第2試合はこの後すぐです!!!
(続)
