WNUWF

(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)

〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜

イクリプス オブ ザ ライフ(4)

放送日:2005/7/30



==========いたる連合軍側女子選手控え室==========
 いた連の女子選手控え室にはもうすぐ試合が控えているあゆと名雪の2人が準備をしています。
 ・・・相手の観鈴と美凪は今のところ居ないようですね。

名雪「あゆちゃん。試合の準備は出来た?」

あゆ「うん。ボクはいつでも準備万端だよ!」

名雪「それでも今回は特に念入りにね。いよいよあの人達との決着戦だから。」

あゆ「分かってるよ。絶対に負けられないよね!!!」

 コンコン・・・。

 まさか、相手の観鈴美凪!?

名雪「・・・誰?」

「俺だ。祐一だけど・・・。」

名雪「あ、うん。入っても良いよ。今私たちしか部屋には居ないから。」

祐一「・・・いいのか?女子の控え室だろ?」

名雪「祐一何かやましいことでもする気なの?」

祐一「そんなことはないけど・・・。」

名雪「じゃあいいよ。」

 ・・・・・・でも普通はかなり気が引けると思いますけど・・・。
 ともあれ、祐一は名雪からの了承を受けて部屋にイン。

祐一「よっ。いよいよ次だけど、調子はどうだ?」

あゆ「うんっ。バッチリだよ。絶対に観鈴さんたちには負けられないよね。」

祐一「ああ、そうだな。お前らもお前らで恨みはあるんだったな。そっちはお前らに任せた。
 俺は俺で往人には直接この手を下してやりたいと思っている。だから男同士の戦いは俺に任せろ。」

名雪「うん。基本はそうだよね。でも、今日の試合はそれだけじゃだめだと思う。」

祐一「ん?どういうことだ?」

名雪「だって、今日の試合は男女の対決も認められているんだよね。確かルタさんが決めた
 新しいルールで試合権利は自由だって。」

あゆ「男の子との対決はちょっと厳しいよ・・・うぐぅ。」

祐一「ああ、メキシカンルールだったか?確かに見ようによっては辛いルールだけど、
 相手にも同じことが言えるはずなんだ。だから俺が奴を弱らせてあゆか名雪でフォールを取れば・・・!!!」

あゆ「あ、そうか!!!そうすればボクたちに大分有利になるね♪」

名雪「でも、相手も同じことを考えてくると思う。祐一、重大だね。」

祐一「うん。俺の役割は重大だと思うけど、絶対に奴にだけは負けたくないからな。任せとけ。」

名雪「頼りにしてるから。・・・そろそろ行こ。」

==========Dr.Fou 診療所==========
 こちらはファウさんの診療所。相変わらず患者は沢山押しかけております。今日もまた
 ファウさんはかなり忙しそう。その傍でおろおろあたふたしているのは結先生に美琴に弘司のはにはに勢。

 コンコン・・・。

ファウ「・・・は〜い!!!どうぞ〜〜〜!!!」

 忙しそうにしているファウさんがその大変さが分かるような大声で慌てて出迎え。
 そこに入ってきたのは・・・ドラゴンたちです!!!

美琴「あ・・・!!!茉理ちゃん♪」

茉理「!!!天ヶ崎先輩!!!やっと会えましたよ・・・。ううっ・・・。」

美琴「大丈夫だった?」

 はにはに勢の久しぶりの対面に美琴の元に駆け寄る茉理はちょっと涙を浮かべています。

結「橘さんも、渋垣さんも、無事で何よりです。」

ちひろ「はい、私たちは大丈夫ですけど・・・でも・・・。」

 再会の喜びばかりに浸れないような複雑な様子なちひろはすぐ後ろのドラゴンがおんぶしている
 文緒の様子が気になる様子で。

結「え・・・秋山さんっ!!!」

 ドラゴンの背中の文緒は気絶中なのか返事はせず。

弘司「一体何があったんだ?」

茉理「話せば長くなるんだけど・・・。」

 と、茉理からその時の状況を3人に説明しています。

結「そうですか・・・。ドラゴンさん、ありがとうございます。」

ドラゴン「い、いえ・・・。というか普通は放ってはおけないでしょう。」

美琴「とにかく、ファウさんに診てもらわないとね。」

 文緒の深刻な状況に慌てて駆けつけたファウさんの診察が始まり、文緒は急遽ベッドに寝かせて
 様子見ということに・・・。

ファウ「極度の緊張状態が続いてたみたいですね。でも、しばらくゆっくりと横になって休んでいれば
 大丈夫ですよ。安静にしていてくださいね。」

 ファウさんはてきぱきと診察を終えると次の患者が待っているためすぐに部屋を後にします。

結「秋山さん、知らない土地なのに頑張ってたんですね・・・。うう、担任の私がついていながら
 こんなことになってしまうなんて・・・。」

弘司「野乃原先生の責任ではないですよ。あのワープで別れてしまったのは仕方が無いです。」

結「ですが・・・。」

美琴「でも、たまたまだけど出会ったのが優しいドラゴンさんで良かったよね。」

 美琴の「優しい」の言葉にそれまで黙って付いてきていた雪希ちゃんがピクっと反応・・・。

ドラゴン「え?俺は別に普通のことを・・・。」

美琴「ううん。お陰で茉理ちゃんたちが無事に戻って来られたんだもん。そう考えるとドラゴンさんは
 私たちの恩人だよ。」

茉理「そうですね。直樹とは違って私たちをここまで引っ張ってくれましたし。」

ちひろ「ドラゴンさん、ありがとうございました。」

ドラゴン「え?いや、まぁ・・・。」

 照れた様子のドラゴンを見て雪希ちゃんたちは逆に寂しそうに黙って部屋を後にします。

ドラゴン「あ・・・ちょっと!!!」

 慌てた様子でドラゴンも追いかけていきます。

==========メイン会場==========
♪鳥の詩

長森「第3試合はトライアングル・サバイバー戦。まず入場は往人さん、
 観鈴さん、美凪さんだよ♪」

 さて、特番続いての試合はトライアングル・サバイバー戦です。
 特殊なルールのため、試合をお伝えしながら随時ルールについても説明していきたいと思います。
 まず入場は往人、観鈴、美凪のAIR勢。
 コンディションはまずまずのようです。

♪朝影

長森「対するは、祐一さん、あゆさん、名雪さんだよ♪どっちもベストを尽くして頑張ってね♪」

 対する相手は祐一、あゆ、名雪のKanon勢、この試合はいた連同士の戦いになりました。
 ですので長森のコメントが印象的でしょう。

キング「どっちも頑張れ、ぐらいしか言いようが無いわな。」

 試合の先発はどうやら祐一と往人の男子です。

 試合開始と共に思いっきり相手に突っ込んでいく両雄、がっちりと体でぶつかり合っての
 激しい攻防!!!普段の試合ではどちらも打撃はメインとする選手ではありませんが、
 今日ばかりは普段の自分の戦法お構い無しにバチバチと殴り合い、叩きあいを繰り広げております!!!

 ここでルールを簡単に説明致しましょう。現在は3VS3の6人タッグ戦が行われております。
 試合決着は通常の試合と同じギブアップかフォール、またはカウントアウト、そして反則裁定。
 一度決着が着くと取った選手と取られた選手がリングサイドに降りてその選手を抜きに
 続いて2VS2のタッグ戦が行われます。この試合の決着が先ほどの3VS3と同じチームが
 勝った場合、その時点で勝利チームが決定します。違うチームが取った場合、
 また同様に取った選手と取られた選手が抜けて残った一人ずつでシングル戦が行われます。
 そして、そのシングル戦で勝利した方が全体の試合での勝利チームとなります。

キング「要するに、三本勝負が行われるわけだな。」

 そういうことです。そして、今回の試合の特徴は、ルタが決めたメキシカンルールにより、
 男女の対決もあり得る、ということです。先ほど控え室で祐一たちも話をしていましたが、
 これはキーポイントとなりそうですね。

キング「ああ。祐一も言っていたがこの試合は男子が重要な鍵を握るだろう。」

 女子選手が男子選手をフォールする、なんて状況になってきたらそれはそれでかなり大変なことに
 なりそうですよね。

 さて、試合は激しいぶつかり合いが続いています。往人は祐一の腕を取りにグラウンドの攻防を
 狙いますが、祐一はそれを拒否、空中戦の攻防を狙ってロープの反動を利用して相手の出方を
 伺っておりますが往人も隙を見せません。と、ここで両者激しいラリアットの相打ち!!!

 この一撃はさすがに効いたか両者一旦リング下に逃れます。続いて入ってきたのはあゆと観鈴。
 両作品のメインヒロイン対決になりました。
 勢い良く観鈴が突っ込んできたところで、逆にあゆは飛びついてのDDT!!!
 上手く相手の勢いを殺してきました。すぐさま、TOPコーナーに上がるとダイビングヘッドバット!!!

 しかし、観鈴は読んでいたのか倒れたままくるりと体を動かして回避。
 誰も居ないリング上にあゆは体を打ち付けてしまいました〜。
 すぐに観鈴が起き上がると倒れているあゆにストンピング!!!
 普段以上に殺意のこもった強烈な一撃が入ります!!!

キング「あゆや観鈴も普段では見られないような物凄い殺意がこの試合では見られるな。
 言葉には出てなかったがいた連の覇権を賭けた争いなのかもしれないな。」

 観鈴はあゆをストンピングで充分に動きを止めると、今度は自らTOPコーナーに上がって
 フライングボディプレスを狙うようです!!!
 しかし、ここは危険を察知したのか、名雪が得意の蹴りで観鈴を場外に蹴り落としてしまいました〜〜〜!!!

キング「このカットも殺意が込められていたな!!!コーナーから場外ってかなり高さがあるが
 観鈴は大丈夫だったのか!?」

 この様子に慌てて美凪がリングインして名雪を捕まえると強制リングイン。
 すぐに名雪を持ち上げると、マダム・パワーボム!!!
 そのままフォール、1、2・・・ここは名雪自力で返してきました。
 しかし、試合は美凪ペースか。名雪が立ち上がったところでマダム・裏拳を2発!!!
 ふらふらになったところでロープに振って返って来たところでマダム・ラリアット!!!

 クリーンに入った一撃で名雪はダウン!!!そのまま美凪がフォール、1、2・・・
 祐一がカットに入った!!!危うく試合が決まるところでした。と、ここで美凪は
 男子の祐一にも臆すること無く向かっていきます!!!

 トライアングル・サバイバー戦の決着は果たしてどうなるのか!?

(続)