WNUWF

(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)

〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜

ドラマスティックモード(9)


==========いたる連合軍側コミッショナー控え室==========
 コンコン・・・。

秋子「どうぞ〜。」

 入ってきたのは祐一と北川。2人とも浮かない表情をしていますが・・・。

祐一「秋子さんっ!!!先週のあの発表は何なんですかっ?
 俺達には何も話さないでいきなり訳も分からない新人連れてきて、
 その新人にいきなり男子王座戦挑戦だなんて!!!」

北川「そうですよ。あいつ、プロレス出来るんですか???」

秋子「祐一さん。お気持ちは分かりますけど、今はああするしかWNUWF勢同士の
 男子王座戦を止めることは出来ないのよ・・・。」

祐一「ですが・・・、」

秋子「それに、あなた達が考えている程彼は弱くは無いわよ。
 彼はクローゼットの中で一晩を過ごせる程の強靭な肉体と精神力を兼ね備えているわ。」

北川「それは、ある意味では凄いな・・・。」

祐一「ですが、相手のブラックネスはそんじょそこらの相手で倒せるほどの相手では
 無いですよ!!!」

 ・・・おっと、何か人の気配がするな、と思っていたら祐一達の背後に浩平発見・・・。w

浩平「2人とも、人の心配をしてる暇があるなら自分の心配をしたらどうだ?」

祐一「なんだとっ???」

浩平「ま、2人が苦労したそのベルトを俺が次の特番で1発で取ってやるからせいぜい
 混合タッグのベルト取りに集中してくれや。」

祐一「この、新人のくせに・・・!!!」

浩平「おっと、戦う相手が違うだろ。」

秋子「そうよ、祐一さん。浩平さんの言う通りですよ。」

祐一「秋子さんまで・・・。」

北川「でも、やけに自信たっぷりですね・・・。」

浩平「おうよ。俺が何にも考えてないとでも思ったか???合言葉は『奇策』だよ。」

 言うが早いか浩平はその場を離れて行きました。・・・奇策???

==========メイン会場==========
 いつもWNUWFをご覧頂き、ありがとうございます〜!!!
 番組開始前にコミッショナーの方から次回特番『ラブ フォース』について正式な告知がありました〜!!!
 次回特番では、男子王座戦、女子王座戦それぞれの第1挑戦者決定戦およびタイトル戦、
 女子タッグ最強決定戦決勝戦、
 そして、男女混合タッグ最強決定戦は準決勝から行われることになりました!!!

キング「そして、忘れてはいけないのが儀助VSブルーVSイーグルの互いの遺恨に
 完全決着を果たす、完全決着3WAYダンスマッチも行われるぞ!!!」

 それに伴って、女子タッグ戦および、男女混合タッグ戦は特番行きを賭けて今週から順次
 予選が行われることになりました〜!!!今週は女子タッグ戦から!!!

キング「さらに、番組中で混合タッグの公開組み合わせ抽選会も行われるらしいぞ!!!
 一体どんな組み合わせになるんだろうな!!!」

♪the fox and the grapes

長森「え、えと・・・ざ、ふ、ふぉろーいんぐ、こんてすといず、す、すけじゅーるど・・・
 あ〜ん、英語は難しいよぉ〜・・・。ぅ〜・・・、い、今から
 「初代女子タッグ最強決定戦準決勝第1試合」を行います。最初に入場は真琴さんと
 美汐さんのチームです!!!」

 え、え〜と、先週雇われましたリングアナの長森さんによるアナウンスで入場の
 真琴&美汐組・・・。しかし、長森さんは要練習ですね・・・。

キング「お前の実況もええ加減要練習な気がするがな。w」

♪少女の檻

長森「つ、続きまして、舞さんと佐祐理さんのチームです!!!」

 相手は連携も素晴らしい女子タッグ戦の優勝候補と言っても過言ではない舞&佐祐理組です。
 奇しくもKanon勢同士の対戦となってしまったこの対決ですが、軍配はどっちに上がるんでしょうか???

 先発は真琴と舞のようです。
 試合開始直後から舞は剣を持って真琴に襲い掛かりますが、真琴は慌てて逃げていきます。(^^;;

キング「そりゃさすがにビビルだろ。w」

 リング上を行ったり来たり行ったり来たり・・・。これではいつまで経っても勝負が始まりませんよぅ。(^^;;
 舞もリング上での『追いかけっこ』に付き合っているのかお互いがお互いぐるぐると
 走り回っております。wwwっと、やがて舞はコーナーの1つに上って一休み。
 と・・・真琴は一人でリング内をぐるぐる回っていますね。www

 その様子を見て舞はタイミングを見計らってコーナーからのジャンプ斬り!!!
 いや、脳天直撃のみね打ちだったようです!!!これが見事に命中!!!
 真琴がその場でバタンと倒れた〜〜〜!!!そして、フォール、1、2・・・美汐がカット。
 いきなり危うく決着がつくところでした〜!!!

 と、今度は佐祐理も入ってきてのツープラトンでの攻撃。
 倒れている真琴を舞が起こして羽交い絞め、そこに佐祐理の平手打ち!!!
 真琴はぐったり今度は佐祐理にもたれかかるようになってしまいました!!!
 と、今度は舞がリング外に降り『野犬』用のバケツとたらいをリング内に投入して参りました。
 佐祐理がバケツを、舞がたらいを持って挟み撃ちの攻撃か???
 それを見て慌てて美汐がリングイン、そして舞のたらいに向かってドロップキック!!!
 佐祐理は真琴にバケツの一撃を振り下ろすもこれを回避、一瞬の隙が出来たところで佐祐理の顔面に
 焼きそば爆弾!!!思いっきりヒットして佐祐理はリング外に退避!!!
 その間に美汐は自コーナーに戻り、真琴とタッチ交代。

 美汐が入ってきたところで舞が殴りかかりに行きますが、美汐はこれを交わすと華麗なる舞!!!
 ダンシングアタックに移行します!!!上手い入りにさすがの舞もまともに食らいました〜!!!

キング「おおっ!!!これは美汐の金星か???」

 舞がダウンしたところで美汐が上手く丸め込んでのフォール、1、2・・・何とか佐祐理が間に合った〜〜〜。
 佐祐理のカットが無かったら危うかったですね〜。

キング「つか舞が取られるのは滅多に見られないぞ!!!」

 しかし、その佐祐理も真琴が入って場外に蹴落とされました。どうやら勝負は舞と美汐の
 一騎打ちの様子。美汐は舞を立たせて再び華麗なる舞を狙いますが、今度の舞は全て見切った!!!
 逆に相手を殴って動きを止めると、どこから取り出したか『狼』!!!
 美汐はその『狼』を蹴り飛ばして回避を狙うも、消火器から噴出された白の『煙』が
 美汐に襲い掛かります!!!あっと、これは美汐の目潰しにもなった〜〜〜!!!
 ふらふらする美汐を舞が上手くスモールパッケージに丸め込んでのフォール、
 1、2、3!!!

♪少女の檻

 特番行きを最初に決めたのは舞&佐祐理組です!!!
 優勝候補の2人は順当な勝ち上がり!!!しかし、真琴&美汐組も恥じることは無いでしょう!!!
 一時期は金星もありえました!!!

==========WNUWF女子選手控え室==========
 控え室では次の試合に登場する清香と麻美先輩が気合を入れていますよ。

清香「・・・いい?相手は連携も出来る神奈と裏葉よ。
 正直言って急造タッグの私たちでは正面からぶつかっていっても不利だわ。」

麻美「こくこく・・・。(頷)」

清香「でも、WNUWFの団体の名前を背負っているからには簡単には負けられないわ。
 だからここは・・・。」

 清香から麻美先輩への耳打ち・・・。麻美先輩もこくこく頷いていますが、
 一体どんな作戦で挑むんでしょうか???

==========メイン会場==========
 さてメイン会場では物々しくリング上でスタッフが準備を進めているところです。
 どうやら今から男女混合タッグ最強決定戦の組み合わせ抽選会が行われるようです。
 リングサイドでは秋子さん、ゆかりさん両コミッショナーがその様子を監視しています。

キング「しかし、わざわざリング一面を使ってやることか???リングの上にはブルーシートが敷かれていて
 どうやらその中には長いロープが何本か入っているようだが、エプロンサイドからその先端が何本か出ているな。」

 どうやって抽選を行うんでしょうかね・・・。
 あ、と。どうやら準備が整ったようです。

秋子「ご来場の皆さん、ただ今より男女混合タッグ最強決定戦の公開組み合わせ抽選会を
 行います!!!出場タッグチームは7組。いたる連合軍からは祐一&あゆ組、北川&香里組、往人&観鈴組、
 WNUWFからはドラゴン&進藤組、ケンちゃん&日和組、鍋島&朝奈組、タイガー&篠崎 あやめ組です。」

 秋子さんのコールとともに出場タッグチームが続々と入場して参りました。

ゆかり「抽選方法は、今リングサイドに7本のロープが垂れ下がっていると思いますけど、
 それをチームで1本ずつ選んでもらいます。それからこのブルーシートをどかしますと、
 実際には長いのが3本と短いのが1本のロープがありまして、同じロープを持ったチーム同士が
 1回戦で戦っていただくことになります。短いロープを選んだチームはシードされて
 準決勝からの登場になります。そして、長いロープには番号がかかれた札がぶら下がっています。
 その番号が試合順となります。準決勝は第1試合と第2試合の勝利チーム、第3試合の勝利チームと
 シードされたチームがそれぞれ戦ってもらいます。そして各々の勝利チームが決勝で戦って
 勝ったチームが初代男女混合タッグ最強の栄誉を勝ち取ることが出来ます。」

 と、いうことはシードされれば自動的に特番進出決定ってことですかっ???

キング「特番まで戦わなくて良いってのを考えると随分と楽になるな!!!」

 ゆかりさんの説明が終わりますと、祐一&あゆ組から順番にロープを選んでいきます。
 最後の鍋島&朝奈が残りのロープの前に立って各チーム代表がロープを握ります。

秋子「さあ、いよいよ組み合わせを発表するわよ!!!シートを取って!!!」

 秋子さんのコールでブルーシートが撤去されます。その組み合わせは!!!

 第1試合、ドラゴン&進藤組VS往人&観鈴組。
 第2試合、祐一&あゆ組VSタイガー&篠崎 あやめ組。
 第3試合、北川&香里組VS鍋島&朝奈組。
 そして、シードはケンちゃん&日和組のようです!!!

 この結果を受けてやはり一喜一憂していますね。
 タイガーは伝統のドラゴンとの決戦が準決勝で出来るとあってまずまず喜んでいるようです。
 一方印象的なのは、シードを取って特番決定のはずのケンちゃんなのですが、
 あんまり浮かない表情です。

キング「ドラゴンとの決着が決勝でしか無いからな。特番進出とかは関係ないだろ。」

 それにしても奇しくも1回戦は団体間の争い。どの試合も熾烈になりそうですね。
 試合の行方はどうなるのでしょうか???

==========いたる連合軍側女子控え室==========
 一方こちらは次の試合登場の神奈様と裏葉。
 特に何を話すということも無く裏葉が神奈様の肩をもんでいます。

 やがて出番が近づいたこともあり、神奈様がうんうん頷いてから2人とも控え室を後にしました。
 両チームやる気満々、女子タッグ戦はこの後すぐ!!!

==========メイン会場==========
♪月童−moon child−

長森「ただ今より、「初代女子タッグ最強決定戦準決勝第2試合」を行いますっ♪
 まず最初に入場は神奈さんと裏葉さんのチームです〜。」

 第2試合になってから急にリングアナが上手くなったような気がしますよっ!!!(汗)
 飲み込みが早いですねっ!!!(汗汗汗)

キング「お前も負けないように頑張れよ。(爽)」

 い、言わないでください・・・。(-_-;)これでも微妙に気になっているんですから・・・。

♪砂のモチーフ〜「坂道と交差点から」〜

長森「続いて登場は、清香さんと麻美さんのチームです〜。」

 リングアナのコールを受けて対するは清香&麻美組・・・のはずですが、入場口から登場したのは
 麻美先輩だけですよ・・・。清香はどうしたのでしょうか???

キング「それにしても、麻美先輩って「たぢからお」覚醒をしていないときは本当に動きが遅いな。w」

 え、ええ・・・。入場口を歩くスピードもかなり遅いですね。w
 いつリングイン出来るのか・・・。リング上の2人はそんな麻美先輩に集中。

“わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!”

 おや?観客席から大歓声が上がっておりますが・・・。

「サテライトキャノン〜〜〜〜〜!!!」

 わ、わわっ!!!観客席からいきなり清香が登場ですっ!!!
 そして、すぐさまリングに向かってサテライトキャノンの一撃〜!!!
 リング上の2人は背後からまともに食らってダウン!!!
 これを見て清香は走ってリングイン、麻美先輩も一気に動きが良くなってリングイン、
 そして清香が倒れている裏葉を場外に落として自らも場外に出ます。

 麻美先輩は残っている神奈様を担ぎ上げて、強烈なパワーボム!!!
 そのままフォール、1、2、3!!!

♪遠くへ

 なんという短期決戦!!!清香&麻美組の鮮やかな奇襲が功を奏して見事な勝利!!!
 麻美先輩の入場の遅さも芝居だった〜〜〜!!!

キング「何が鮮やかってあの連携上手なチームの神奈&裏葉組を上手く分断したからな!!!
 分断さえしてしまえばいくら連携の上手いチームでもお手上げだぞ。」

 奇襲を見事に決めた清香&麻美組は喜び勇んで観客の完成を受けながらの堂々の退場!!!
 一方対照的は何も出来なかった神奈&裏葉組。リング上で呆然です!!!

 それにしてもキング。女子タッグ戦、これで面白くなってきましたね!!!

キング「ああ。実力で言えば連携の上手い舞&佐祐理組だが、今の戦いっぷりを見る限りは
 清香&麻美組も付け入る隙はありそうだぞ!!!」

 初代女子タッグ王座につくのはどっちだ???

(続)