WNUWF
(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)
〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜
ドラマスティックモード(29)
放送日:2006/2/24
 いつもいつもご覧になられています視聴者の皆様、及び会場に足をお運び頂いています
 ファンの皆様、ありがとうございます。
 この度、我がプロレス団体World Nekoneko Underground Wrestling Federation(WNUWF)は
 2006年1月20日のねこねこソフトさん解散宣言を受けまして、次回興行を持ちまして
 団体を解散をすることとなりました。
 我が団体は団体名に「ねこねこ」がある程のねこねこソフトさんからの影響を強く受けている
 プロレス団体であり、その大元のねこねこソフトさんが解散の運びとなりましたために、
 我が団体におきましても存続の意義は無い、との判断から今回の解散発表となりました。
 いつも応援してくださいました皆様、どうもありがとうございました。
 2006年2月17日 WNUWF オーナー
==========メイン会場==========
 特番「イクリプス オブ ザ ライフ」をご覧頂きました皆さん、そして会場に足を
 運んでいただきましたファンの皆さん、ありがとうございました!!!
 お陰さまで今回の特番も大成功を収めたようです!!!
 そして、その特番で大怪我を負ったキングですが、集中治療の甲斐あって見事に
 復帰してきましたよ!!!お帰り、キング!!!
キング「おう、やはりプロレスには解説者がつきものだろ?実況だけのプロレスなんて具の無い
 味噌汁みたいなもんだ!!!」
 ふぅ・・・、相変わらずの口調は治らなかったんですね、現代の集中治療もたかが知れてるというものです。
 それにしても驚いたのは特番終了直後の記者会見ですよ。
 キングは入院されていたから分からないかもしれないですが、特番が終了して本放送が
 終わった直後にコミッショナーの秋子さんとゆかりさんが記者会見を開きまして、
 オーナーからの発表をしたんですよ。その内容は驚愕の事実。
 ・・・なんと、我が団体解散、ですって!!!
キング「うむ、入院はしていたが手術直後で何とかテレビでその情報は入手したのだが、
 さすがにこれは驚いたな。というか俺が復帰して間も無く団体解散って、俺って
 かなり運が無い気がするな!!!」
 まぁ、それについては同情しますよ。ていうか、団体解散したら私達も職を失いますからね・・・。
 それで今夜は団体解散前の最後の特番のその内容が両コミッショナーから発表されるそうです。
 一帯どんな発表があるんでしょうかね・・・。
♪朱
 っと、その前に登場はルタとアラミス。女子タッグ王座チーム率いる
「眷属に連なる者たち」ですね。ルタたちにとってはこの団体解散で「争い」が無くなるから
 良いニュース、とか言って皮肉りに上がったのでしょう。全く・・・。
キング「そう決め付けるなよな!!!現にルタの顔はあまり嬉しそうじゃないぞ。」
 あれ、言われて見れば確かに。
ルタ「我ら眷属はそこらの一般人とは違ってかなり強いのは明白だ。
 現にこうして我の元には早速ベルトがある。だが、我を生んでくれた
 ねこねこソフトが間も無く「死」を迎えることになる。さしもの我も
 こればかりはどうしようもない。ねこが最後を迎える時まで、我は我のまま
 眷属として最後まで高貴であり最強の存在として君臨し続けるぞ。
 ・・・アラミス。タッグ王座としてお前も何かあるか?」
 ・・・と、珍しくルタがアラミスにマイクを渡しましたね。
 でも、アラミスの方はいきなり渡されて困惑気味。
アラミス「え、えっと・・・私は特に・・・。あ、でも最後まで一生懸命頑張るので
 応援よろしくお願いします!!!」
 アラミスは至ってまともなコメント。というか、ルタも一般人を小馬鹿にする一節は
 ともかくとして主張としては珍しくまとも。最後ですからね・・・。
キング「おい、あんまりルタを怒らせるな。奴がまともじゃなかったことがかつてあったか?」
 大有りでしょう!!!私達は特別だ、みたいな考えは!!!
キング「実力が伴っているんだからいーじゃねぇか。」
 まったく、キングのそういう考えも私は好きになれないですね。
キング「結構だな。俺は女の子に好かれれば実況になど嫌われてもどうということはない。」
 はいはい・・・。
==========いたる連合軍男子選手控え室==========
コーチマン「今回の解散宣言について、男子王座の浩平選手に聞いてみたいと思います。」
 コンコン・・・。ガチャ・・・。
 男子王座の浩平が首尾よく登場。
浩平「何か用か?前回の王座戦での秒殺劇についてか?」
 確かにあれも凄かったですね。
コーチマン「その話についてもじっくり聞きたいところですが、今はもっと聞きたい話が・・・。」
浩平「何だ?」
コーチマン「この度WNUWFが解散する運びとなりましたが、男子王座としての
 意見を一言・・・。」
浩平「解散については残念に思うけど、ねこねこソフトさんがあんなことになったなら
 仕方が無いっしょ。というか、良い引き際だと思うよ。個人的には最後の男子王座に
 なれたわけだしな。俺は最後までこのベルトを守り続けた、みたいな。」
コーチマン「それについてはおめでとうございます。」
浩平「ありがと。っていうか話はそれだけ?」
コーチマン「え、ええ。そうですね。」
浩平「んじゃ、残り時間は俺が見事に秒殺で決めた王座戦について・・・。」
コーチマン「いや、いいですよ。」
浩平「ま、固いこと言うな。試合は秒殺だったけど話は数時間かけてじっくりしてやるから。」
コーチマン「うわ、ちょっと!!!」
 ・・・コーチマン、浩平に拉致されますた・・・。
 本当に数時間に渡って話をしそうで怖いでんな。
==========メイン会場==========
♪砂のモチーフ〜「坂道と交差点から」〜/雪の少女
 2つのテーマソングに乗って入場はWNUWF、いた連両コミッショナーのゆかりさんに秋子さんです。
 いよいよ、最後の特番についての発表があるものと思われます。
 期待して待っていましょう!!!
ゆかり「この度の解散宣言、ファンの方にとっては驚いたニュースだと思うし、
 中にはがっかりさせちゃった方も居たかもしれないわね。今回の件は私達も
 かなり驚いていてショックを受けたわ。でも、決まった以上は仕方の無いことだから
 私達はコミッショナーとして最後までその時の最高の試合を提供することを約束するわ。」
秋子「と言っても次の特番が私達にとっての最後の仕事になりますけどね。」
ゆかり「ええ。最後の特番ということでどんな試合が私達の現状での「最高」を見せられるか
 と思って二人で相談をしました。その結果を今から発表したいと思います。」
 いよいよ、最後の特番の名前と試合形式が明らかに!!!
秋子「それでは、私の方から発表するわね。WNUWF最終興行。
 特番『FF(エフエフ)』。最後のお祭り、ということでFinal Festaの略になるわ。
 試合形式は、旗揚げ戦と同じ女子ロイヤルランブル戦。」
 What?なんとロイヤルランブル戦ですか!?!?!?
ゆかり「ただし、今回のロイヤルランブル戦は私達だけではなくて、
 オーガストオールスターズを初めとする各地に点在する団体の選手を幅広く
 招待するつもりです。もちろんこれを見て我こそは、と思う団体からの挑戦も
 受け付けます。私達の選手も含めて総勢で60人参加を考えています。」
 60人!?何て人数が多いんだ!!!
秋子「そして、通常のロイヤルランブルではあまり面白くないので特番ではリングを
 2つ設置してそれぞれのリングで30人ずつのロイヤルランブル戦を行っていきます。
 90秒ごとに選手が一人ずつ入場するのは同じ。ただし、各リング毎に一人ずつ入場するので
 実際には2人ずつの入場となるわ。試合の序盤ではお互いがお互いのリングの選手への攻撃目的で
 違うリングに上がるのは禁止。オーバーザトップロープで別のリングに入った場合も
 失格となります。その制限が解除されるのは今から言う条件のどちらかを満たした場合となります。
 一つ目は最後の選手が入場してから90秒経過した時。二つ目はまだリングに入っていない
 選手も含めて試合権利のある選手が両リング合計で20人を切った時よ。」
ゆかり「最終的な試合決着はもちろん最後の一人が残るまでですよ。自分以外の59人が
 敵になる試合だから最初に登場する選手はかなり過酷なものになるのは間違い無いわ。」
秋子「名づけて、女子ツインロイヤルランブル戦といったところね。」
 女子ツインロイヤルランブル戦・・・60人って人数も凄いですよね。
 っておいっ!!!
キング「復帰して良かったな!!!うむ。当日は張り切っていかないとなっ!!!」
 いや別にいつも通りで良いんじゃないの?キングの場合は。
 いつも以上に張り切ってると体持たないよ。
キング「お前にしては気の利くジョークだなっ!!!」
 そういう意味じゃないですよ!!!
♪笑顔の向こう側に
 っと、ここで入場は新女子王座、美坂 栞。側にはブラックネスも。
 この2人の関係も気になりますがここでの入場は一体・・・。
秋子「こんにちは、栞さん。この場になってしまったけれど、女子王座獲得おめでとう!!!」
栞「ありがとうございます。でも、今日はその話をしにきたんじゃないですよ。
 ・・・あー、全く関係ないわけでもないですけどね。」
秋子「???」
 コミッショナーがハテナマークを浮かべている間に栞さんはマイクを取りましたね。
栞「次の特番、女子ツインロイヤルランブル戦では私が王座になった女子王座戦は
 開催無しですか???」
 確かに旗揚げ戦の時も試合は1試合だけでしたね。
秋子「えっと・・・そうなりますね。女子王座戦だけでなくて男子王座戦や
 女子タッグ王座戦、男女混合タッグ王座戦の開催も難しいでしょう。」
栞「・・・折角王座を獲って、特番の大舞台のメインを張れると思って楽しみにしていたのに・・・。
 Kanonメインヒロインの中で人気順でいつも遅れを取っていた私が
 やっと日の目を見ることが出来ると思って頑張ってきたのに・・・
 そんな仕打ちは・・・酷すぎます。えぅ〜・・・。」
 栞さんは話し終わる前に泣き出してしまいました・・・。
 確かに彼女の影での努力は目を見張るものがありましたですね。
 ライバルのさゆりんこと佐祐理さん打倒への執念は凄かったです。
キング「ああ。それに栞の言い分も最もだと思うぞ。折角獲った王座だから
 それを保持したまま最後を迎えることが出来るから良いじゃないか、って
 意見もあるだろうが、選手の気持ちになって考えてみると、一度王座獲ったら
 王座戦でその日の興行のヒロインになりたい、って思うもんなんだ。」
 ですが、女子ツインロイヤルランブル戦の開催は決定されてますし、恐らくは栞さんも
 それにエントリーされることになるでしょうね。個人的には王座戦も見てみたかったですが。
秋子「栞さん・・・。」
 それまでの同じいた連同士でのやり取りを見守っていたゆかりさんが今度はマイクを持ちます。
ゆかり「栞さん。あなたの言い分は分かりますし私達も出来れば王座戦を、と考えてきたわ。
 でも、結局最後にして最高の試合を、となるとどうしても今回の決定になってしまったの。
 だけど女子王座であるあなたの立場は最大限に尊重するわ。例えば、こんなのはどうかしら?
 女子王座である栞さんはロイヤルランブル戦での入場順を好きな順番で選ぶことが出来る。
 だから、一番最後に入場して有利な形で勝利を目指すということも・・・」
栞「ちょっと待って。女子王座をバカにしないでください。
 入場順を選べるというのは折角の提案なので受けますが、私が選ぶのは一番最後じゃないですよ。」
 What?一番有利な番号選ばないなんて!!!
栞「私が選ぶのは・・・」
♪こころのゆくさき
 今日は更なる乱入者が!!!WNUWF前女子王座、そして現男女混合タッグ王座の
 狭霧ですよ!!!パートナーの頼人も従えてリングイン。
“さーぎーりー!!!さーぎーりー!!!”
 会場からはいつもながらの狭霧コールが!!!彼女の人気は相変わらずですね。
 直前まで女子王座を争った二人が同じリングに。栞は狭霧の入場する様を見て
 寧ろ笑みを浮かべています。
栞「狭霧さん。あなたの主張も私と同じですか?」
狭霧「・・・多分同じだと思います。一番権威のある男女混合タッグ王座戦が
 最後の特番で開催されないなんてやっぱり納得出来なくて・・・。」
頼人「それに、栞さんにだけ入場順を選べるようにするのはおかしいだろ!!!
 狭霧だって同じチャンピオンだぞ!!!」
 確かに頼人の言う通り彼女もまたチャンピオン。
 会場からの歓声は頼人の言い分の支持を表しているでしょう!!!
秋子「分かりました分かりました。では狭霧さん。あなたにも入場順を選ぶ権利を与えるわ。
 先程WNUWFのコミッショナーゆかりさんが私達いた連のチャンピオンに権利を
 認めてくれましたから、今回はそれのお返し。栞さんは一番最後を選ばなかったから
 あなたは一番最後を選ぶと良いわ。」
 狭霧が一番最後を選んで一番有利な状態で戦う!!!
 会場のボルテージも上がります!!!
キング「最初のロイヤルランブル戦で勝ったのは狭霧だ。もしそうなったら俺も嬉しいぞ!!!」
 しかし狭霧は首を横に振りましたよ?まさか・・・。
狭霧「折角のお申し入れですが、お断りします。私も一番最後は選びません。」
 ええ〜〜〜〜っ!?二人とも一番有利なポジションを拒否?
 狭霧からの意外な発言に会場は歓声からざわめきに変わります。
 両コミッショナーの表情も不思議そうにしています。無論我々も不思議です。
 しかしこれを聞いた栞だけはニヤッと笑いましたよ。
栞「狭霧さん。やっぱりあなたは凄いですよ。あなたと女子王座を争って、
 あなたからベルトを獲れたこと。嬉しく思います。」
 栞はしゃべり終わるとすぐに狭霧に握手を求めます。狭霧は一瞬躊躇したものの、
 すぐに握手に応じました。
栞「恐らく狭霧さんも今の私と同じ考えを持っていると思うから、言います。
 ・・・違っていたらごめんなさいね、狭霧さん。次回特番。
 女子ツインロイヤルランブル戦で私が選ぶ入場順は・・・1番です!!!」
 なんということ!!!よりにもよって一番不利な番号なんて!!!
キング「いや、ある意味でチャンピオンらしいけどな・・・。」
栞「一番不利な状況から入場して最後まで残って、勝つ。最後はチャンピオンらしいことを
 してみたいです。狭霧さんはどうですか?」
狭霧「栞さん・・・。おいしいところを持っていかないでください。
 私の台詞が・・・無くなっちゃったじゃないですか。」
 どうやら狭霧も同じ考えだった様子・・・。二人とも一番不利な番号を選ぶなんて!!!
 どうかしてるとしか言いようが無いですよ!!!
キング「確かに折角の勝てるチャンスをふいにしたよな、これは・・・。」
 でも、チャンピオンとしては格好良いですね。
狭霧「でも、丁度リングは2つありますから、二人で別のリングに立って一緒に一番最初に
 入場しましょう。」
 狭霧からの呼びかけに栞も応えます。
 どうやら次回特番は最初にチャンピオンがリングに上がる模様です!!!
栞「最初は別々のリングに上がりますけど、試合の後半で戦えることを楽しみにしていますよ。」
 栞と狭霧は再びがっちりと握手。
 次回特番での両雄の激突は見られるんでしょうか???
(続)
