WNUWF
(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)
〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜
ドラマスティックモード(25)
放送日:2005/2/21
==========WNUWF選手控え室==========
 選手の控え室では女子王座の狭霧が何やら祭壇を作ってその前で祈祷でしょうか?
 狭霧の目の前には1枚のお皿も置いてあります。
 パリーーーン!!!
 勢い良く狭霧がお皿を割ってその様子を真剣な表情で見ています。一体何をやっているんでしょうか?
頼人「狭霧・・・・・・。」
狭霧「あ、頼人様。どうかされましたか?」
頼人「どうかされましたか、じゃないよ。さっきから呼んでいるのに返事もしないなんて・・・。」
狭霧「あ・・・。ごめんなさい。」
頼人「さっきから何度も同じことをしているみたいだけど・・・。ひょっとした次回の
 女子王座戦の占いでもやっているのか?」
狭霧「え・・・あ・・・。」
頼人「隠さなくても分かっているよ。最近佐々井亭にも顔を出さないから心配していたけれど。」
狭霧「う・・・・・・。ごめんなさい・・・。」
頼人「いや、謝らなくても良いけど。・・・そんなに次の試合、心配か?」
狭霧「いえ・・・そういうわけでは・・・。」
頼人「だから隠さなくても良いよ。狭霧のその表情を見てれば誰でも分かるぞ。」
狭霧「うう・・・・・・。」
頼人「なぁ。次の女子王座戦、セコンドとして俺が付けるように頼もうか?
 ゆかりさんなら多分快く「うん。」って言ってくれると思うんだ。」
狭霧「え、でも・・・。」
頼人「お前、人気もあるし相応にベルトも2つも持っている。だけどそれがプレッシャーに
 なることもあるしな。それぐらいの我侭だったら皆許してくれると思うんだ。
 だから、俺ちょっと頼んでみるよ。」
狭霧「あ、頼人様っ!!!」
 頼人は狭霧の静止を振り切って行っちゃいました・・・・・・。
==========会場外==========
 一方の挑戦者の栞は今日は会場の外。
 ちょっと薄暗い通りを歩いていますが、一体どこに・・・。
 っておっと・・・・・・。栞が入っていった建物の門には・・・。
「Jail−刑務所−」の文字が・・・。一体何の用が???
==========メイン会場==========
 WNUWFをご覧の皆様、いつもありがとうございます〜♪
 徐々に特番『イクリプス オブ ザ ライフ』のカードも発表されておりますよ!!!
 その他にも気になる選手の来訪も目白押しなWNUWFにご期待くださいませ!!!
キング「気になるといえばさっきの栞の動向も気になるが、それよりも気になるのは先週登場した
 ニューフェイスだな。」
 ええ。確か蓮見台学園がどうとかって言ってましたよね。名前は恭子さんに保奈美さんに
 直樹君ですか・・・。蓮見台学園・・・どこかで聞いたことがあるんですよね。
 キング、情報は?
キング「ふ・・・。良いところで振ってきたな。可愛い女の子の情報ならばその専門化。
 プロに任せておきなさ〜い。ということで俺が教えてしんぜよう。
 蓮見台学園のある蓮見市ならどこにあるかは分かるよな?」
 え、ええ・・・。大体ですが・・・。でも、ここの会場からですと結構遠いですよね。
キング「まぁな。ワープしてきたとか直樹は言っていたから何かあったとは思うのだがな。
 それはともかく、彼らは今のWNUWF・いた連所属の「銀色勢」や「Kanon勢」の
 ような派閥で言うならば「月は東に日は西に勢」、通称「はにはに勢」所属のレスラーだ。
 詳しくはここを見ると良く分かる話だと思うが・・・。
 俺の勘違いでなければ彼らは俺たちよりももっとメジャーな団体で「August All ☆’s」として
 大活躍をしていたと思ったのだが・・・。」
 August All ☆’sなら私も聞いたことがありますよ。
 選手の実力もさることながら特筆すべきはその容姿。どの娘もレベルが高いほどの可愛い子
 揃いというのはファンの間でも評判の高い団体ですよね。
キング「お前ですらその噂を聞くほどか!!!確かにその容姿のレベルの高さは侮れんぞ。
 下手をすればWNUWF勢でも遅れを取るかも知れんな。」
 ええっ?まさか・・・。いや、でもファウさんのが絶対に可愛いですよ♪
 私は一途にファウさんを愛し続けますっ!!!
キング「お・・・言うねぇ。だが、それも良いが、告知もあったんじゃないのか?」
 え?あ、ああ、そうでしたそうでした!!!
 来る2005年3月21日に、我がWNUWFは史上初の紙媒体による興行が行われることが決定しました!!!
 登場選手は我々WNUWF・いたる連合軍の他、今の話にも出てきたAugust All ☆’sの
 面々も参戦予定!!!試合の詳細や当日の情報についてはいましばらくお待ちくださいませ!!!
♪砂のモチーフ〜「坂道と交差点から」〜
 今日はWNUWF側コミッショナーのゆかりさんがリングに上がるようです!!!
ゆかり「いつも会場にお越しの皆さん〜〜〜。ありがとう〜〜〜♪
 次回特番『イクリプス オブ ザ ライフ』のカードも徐々に発表されているのは
 皆さんチェックはされてますか〜〜〜???WNUWF女子王座戦、WNUWF男子王座戦、
 それにトライアングル・サバイバー戦。更に今日はもう1つ大事なカードを発表するわよ。それは・・・。」
♪the fox and the grapes
 お???真琴のテーマが流れて参りました!!!
 入ってきたのは真琴&美汐。珍しいですね。この2人がゆかりさんの話をさえぎるなんて。
ゆかり「あら、丁度良かったわ。今から発表するカードは丁度あなたたちとも関係のある話ですから。」
真琴「関係あるってどういうことよっ!!!次のタッグ王座戦の挑戦者なら
 あたしたちで決定のはずでしょ!!!それを・・・2回も逃したへっぽこタッグに
 またチャンスを与えるなんて・・・。あなたWNUWF側のコミッショナーらしいけど、
 幾らなんでも贔屓しすぎよ!!!」
ゆかり「あら。挑戦するのは清香&麻美さんのチームだけじゃないわよ。」
♪ミツカラナイ
 おっと・・・・・・。これは朝奈のテーマ。入場するは朝奈と篠崎 あやめの
 新旧ウェイトレスタッグチーム!!!
 2人は不適な笑みを浮かべると腰にベルトを巻くしぐさ!!!
 これに怒りを隠せない真琴と美汐はリング上で「かかってこい」のアピール!!!
ゆかり「というわけで、次回特番『イクリプス オブ ザ ライフ』では女子タッグ王座戦挑戦者決定戦。
 3WAYダンスマッチ、イリミネーション形式試合!!!
 清香&麻美VS真琴&美汐VS朝奈&あやめを行い・・・。」
♪雪の少女
 わわっ!?今日は乱入者が多いですね!!!ゆかりさんの発表を阻止したのは
 いたる連合軍側コミッショナーの秋子さんですよ。
秋子「ちょっと待ってちょっと待って!!!その試合は開催されないわ。
 何故ならたった今決定したことだけど、3WAYではなくて4WAYだからよ!!!
 試合カードは、今ゆかりさんが言ったチームにもう1チーム、それは・・・。」
♪月童−moon child−
 曲と共に勢い良く入ってきたのは神奈&裏葉!!!
 近くに居た新旧ウェイトレスタッグチームと殴り合いを開始!!!
 そして、リング上でもいつの間にか観客席方向より入ってきた清香&麻美先輩と
 真琴&美汐で殴り合いが行われております!!!これはちょっと収集がつきそうにありません!!!
「ふふ・・・相変わらず盛んなことだな。」
 ???天の声???
キング「いや、大型スクリーンを見ろ!!!ルタだ!!!」
ルタ「だがその分だと女子タッグ王座戦に挑むチームが決まっていないようだな。
 次の特番とやらでそれではタッグ王座戦でも開催させてもらおうか・・・。
 チャンピオン舞&佐祐理VS挑戦者は・・・アラミス&私で行かせて貰おう。」
 なんとっ!!!ルタ自ら参戦ですかっ!?
キング「わぉ、これはビッグな挑戦者だ!!!これは厳しくなりそうだぞ!!!」
 ですが、当然ながら両コミッショナーからは反対が上がります。
キング「だが、ルタは今指揮率40%を持っている。んでもって舞&佐祐理のチームは
 誰でもウェルカムの姿勢で居たりするからな。これはこれで決定だろ・・・。」
 大型スクリーンに向かって地団駄を踏んでいる両コミッショナーの姿が印象的です!!!
==========いたる連合軍側コミッショナー控え室前==========
 その頃コミッショナーの部屋の前では大勢のセキュリティが主の帰りを待っています。
 何やら誰か人を捕まえたらしいですが・・・。
 疲れた表情で秋子さんが戻ってきました。
秋子「ふぅ・・・。あら、どうしたのですか?」
セキュリティ「先ほど不審者を見かけましたので・・・。」
秋子「そう。話は中で聞くわ。入って頂戴。」
 大勢のセキュリティから出されたのは3人。2人は女の子で1人は男子。
 ・・・先週と同じ取り合わせ?
秋子「・・・見かけない顔ね。この会場に無断で立ち入りするとはなかなかの
 度胸の持ち主ね。で、その不審者さんは一体何の用があったのかしら?」
「不審者じゃないですよ〜〜〜・・・。私たち、人を探していたんです。」
秋子「ふ〜ん・・・。でも、その前に名前ぐらいは名乗って欲しいわね。」
結「あ、ごめんなさい。私としたことがすっかりと忘れてしまいました〜。
 はじめまして〜。蓮見台学園で古典を教えています野乃原 結と申します。」
美琴「えっと、同じく蓮見台学園の生徒の天ヶ崎 美琴ですっ。よろしくお願いします。」
弘司「えっと天ヶ崎さん、よろしくって場面じゃないと思うんだけど・・・。
 広瀬 弘司です。お、お手柔らかに・・・。」
秋子「ここの団体でいたる連合軍側のコミッショナーをさせて頂いている水瀬 秋子です。
 見たところ個人的にはそんなに悪さをするような方たちじゃないとは思いますけど、
 一応念のために尋問をさせて貰うわね。」
結「はい・・・。一応責任者は私ですので、よろしくお願いしますね・・・。」
秋子「ええ。それでは・・・月並みな質問だけど、どうやってここに入ってこれたのかしら?
 最近特に家の建物ではセキュリティが厳しくてそんなに簡単には入れないように
 なっているはずですよ。」
結「えっと・・・それは・・・。」
美琴「野乃原先生、だめですよ。あんなこと言っちゃ。」
弘司「そうですよ。どうせ言っても信用してくれないからね。」
結「でも・・・。」
秋子「正直に話して頂かないとこっちとしても相応の判断をしないといけなくなりますよ?」
結「うう・・・。分かりました。でも、今から話すことは全部事実ですから、出来れば信じてください・・・。
 私たち訳あって旅をしていたんですけど、その途中で異次元空間に飛ばされるような
 ワープに巻き込まれてしまったんです・・・。それで、みんなとバラバラになってしまって・・・。」
 結さんは今にも泣き出しそうな表情で最後まで話しました・・・。うう。
秋子「ふ〜ん・・・。」
弘司「ふ〜んって・・・それだけ?」
秋子「あら?何か不都合でも?それとも今の話に嘘があったのかしら?」
弘司「え?いや、そういうわけじゃないけど・・・。」
秋子「だったら良いじゃない。ここの団体は色々と訳ありな人たちばかりだから
 ちょっとやそっとのことじゃ驚かないわよ。むしろ、そういうことなら
 逆に納得がいくわ。あなたたちがワープした先が丁度この建物の中だった、って訳ね。」
美琴「良かったね先生。話の分かるコミッショナーさんで♪」
結「ええ、そうですね。」
秋子「(ここでこの人たちに恩を売っておけば後々が楽になるかもね)
 あ、そういえば誰か人探しをされているみたいでしたけど、宜しかったらお手伝いしますよ。
 私一応仕事柄顔は広いつもりですから。」
結「そうですね・・・。では、この人たちをご存じないですか?」
 結さんが取り出したは6枚の写真。先週と同じ枚数・・・。
秋子「ん〜・・・。心当たりは無いわね。でも良いわ。コミッショナーの権限で後ろの
 セキュリティにも探させるから。あなたたちは・・・困ったわね。一応ビジター扱いで
 ここの会場の出入りは許可するから出来れば騒ぎは起こさないでね。」
結「ありがとうございます♪」
==========???==========
 何だか今までで見たことも無いような山奥をカメラは映し出していますが・・・。
 お???これまた見たことも無いような3人の女の子が不安そうに山道を歩いています。
 ガサッ!!!
「誰っ?」
「誰だっ!!!」
 木陰から突如現れたのは・・・ドラゴンッ!!!
「きゃっ!!!」
 女の子の一人と思いっきり激突・・・。
「わわっ、ちひろっ!!!む〜〜〜、何てことするんだよっ!!!」
ドラゴン「うわ、ごめん。大丈夫か?」
 ドラゴンは激突した女の子に手を差し出して珍しく優しく起こします。
ちひろ「え、ええ・・・。」
ドラゴン「それはともかく・・・。こんな山奥まで女の子3人で来るなんて・・・。
 というか、俺の秘密基地によく辿り着けたな・・・。」
「秘密基地???」
ドラゴン「ああ。あんたたちもここまで歩いてきたなら分かってると思うが
 人が全然居ないだろ。何故ならここはいつ遭難してもおかしくないほどの過酷な
 山の中だからな。逆を言えば俺にとっては一人になってゆっくりと考え事の出来る
 貴重な場所って訳だ。でも、あんたたちは運が良いよ。たまたま俺に会えたからな。
 そうでもなければ本当に遭難してたぞ。」
 ドラゴンにそう言われて確かに、といわんばかりにへとへとになって座り込んでしまった3人。
ドラゴン「そういえば自己紹介が遅れたな。俺はドラゴン。今は一人になって山奥で
 練習をしているが、WNUWFってところでプロレスラーをしている。」
文緒「・・・秋山 文緒。蓮見台学園の生徒をしてたんだけど・・・。
 今はそんなのどうでも良いわね・・・。」
茉理「渋垣 茉理です。秋山先輩と一緒の蓮見台学園に通ってたんですけど・・・。
 色々と訳ありでして・・・。」
ちひろ「橘 ちひろです・・・。茉理と同じ蓮見台学園に通ってました・・・。」
ドラゴン「蓮見台学園・・・。蓮見市にあるんだっけ?名前だけは聞いたことがあるが・・・。
 ・・・あ!!!August All ☆’s!!!」
文緒「!!!」
ドラゴン「やはり図星か。でも俺の知ってるAugust All ☆’sはもっとメジャーの団体で活躍していた
 と思ったんだけど・・・。何か訳あり?」
文緒「ええ・・・まぁ・・・。」
 文緒さんが代表してドラゴンに今までのいきさつを事細かに話してます。
 本当に丁寧に話しているので時間の都合でカット。(爆)
ドラゴン「ふ〜ん。人探しか・・・。俺で分かるなら協力するけど。」
茉理「では、この中で誰かご存知ですか?」
 と、茉理が取り出すはやはり6枚の写真。
ドラゴン「見たこと無いな・・・。全然役に立てなかったな・・・。」
茉理「そうですか・・・。うう・・・直樹・・・。」
文緒「あら?渋垣さん、やっぱり久住君が居ないと寂しい?」
茉理「えっ?やだなぁ秋山先輩。そんな訳無いですよ。ただ、直樹の場合どこに行っても誰かに迷惑を
 かけてるんじゃないかって、それが心配なだけですよ。」
文緒「ふ〜ん。ま、そういうことにしておきましょ。」
茉理「秋山せんぱい〜・・・。」
ドラゴン「・・・とりあえず、山の麓までは案内しようか?俺に出来ることと言うとそれぐらいしかないが。」
ちひろ「そうですね・・・お願いします。」
ドラゴン「ちと距離は歩くが、あんたたちが来た方向からしたら道は割りと緩やかだからそんなに時間はかからない
 と思うけど、見たところあんたたちかなり疲れてそうだから一晩泊まって行くか?」
文緒「泊まるって、ええっ!?」
茉理「ちょっ、ちょっと!!!^^;」
ドラゴン「近くに小屋はあるぞ。雨風ならしのげる。男である俺が不安なら俺は外で寝るから問題ない。」
茉理「でも・・・。」
ドラゴン「・・・行けば分かるが小屋は結構狭い。だからどのみち一人外に出ないといけないしな。」
 ドラゴンはそこまで言うと小屋まで歩き出します。
 ・・・4人で一つ屋根の下、かと思いましたよ。(汗)
(続)
