WNUWF
(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)
〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜
ドラマスティックモード(21)
放送日:2004/12/28
==========メイン会場==========
 特番「ディスタバンス」をご覧頂きました皆様、ありがとうございました〜〜〜!!!
 大会としてはこれまで以上に大成功を収めたと言っても過言ではないでしょう!!!
キング「ああ、ディスタバンスはある種名勝負、歴史に残る戦いが多かったような感じだな。」
 しかし、それにしても・・・・・・。
 放送日時を見てもらっても分かるとおり、前回から約1月半経ってしまいましたよ・・・。
キング「うむ・・・。それについてはさすがに楽しみにしていたファンの方にも謝らなければならないな。」
 ええ・・・。この空白の1月半の間にWNUWFの中でも色んな出来事がありました。
 表の話でも裏の話でも・・・。特に裏の話では放送にも関わるような出来事もありまして・・・。
キング「ああ・・・。あんまり放送中に裏話はするべきではない、とは思うがな。
 だが、WNUWFの放送自体にも関わる事態なのでこうして話をしなければならないと俺は思うぞ。」
 はい・・・。
 一体何があったのか・・・。実は・・・。
 WNUWFの初代オーナーが知り合いの出資家に騙される事件が起こりまして。
 一時期WNUWFは紙媒体による拡大放送や他団体の買収など精力的な動きが計画されていましたが、
 それが全く出来ない、事態にまでになってしまいました。
キング「正確に言うとだな、別にその知り合いの出資家も騙そうと思ってしたことではなかったんだ。
 だが、人付き合いというのは時として誤解を招くものでな。初代オーナーは騙された、と思っていたらしい。
 今はその相手とも話し合いの結果和解というか誤解を無事に解く形となり、更に別のパイプラインが出来て
 紙媒体による拡大放送に関しては現在も秘密裏に計画中らしいぞ。」
 ええ。ですが、一時期そのようなことがありまして、放送局自体が初代オーナーの一存で
 閉鎖される事態に陥りました。お陰で放送どころか収録も出来なくてこの空白が生まれてしまったんですね。
キング「ファンの間では『WNUWF解体』の噂まで流れるまでの重い事件になってしまったがな。」
 そうですね・・・。
キング「だが、こうして次の放送を流している、ということはその噂の真偽は・・・言わなくても分かるよな?」
 その通りですっ!!!確かに放送ペースはここのところ月一ペースに減衰してしまっていましたが、
 WNUWFが解体なんて動きは全くありませんよっ!!!どころか、来年2005年からは
 更新ペースを頑張って上げる、との現オーナーからの発表もあったので、来年からの放送も
 ご期待くださいませっ!!!
 そして、表の話では・・・。
♪POP‘n3
 おおっと、何やら曲がかかりましたね・・・。大型スクリーンには時計の文字盤。
 ぐるぐると針が回って短針が4周・・・48時間ですか???
キング「ということは・・・。」
 入場してきたのは道場破りのマナミと達也!!!
 特番『ディスタバンス』ではなんとWNUWFの顔とも言うべきドラゴンと進藤さんのタッグチームを
 見事に瞬殺で倒している意外と侮れない2人です!!!
達也「前回の特番で、俺たちは道場破りしに来たが・・・。はっきり言って大したこと無かったな。」
マナミ「ええ。『団体最高峰』って聞いて楽しみにしてきたのに、あの程度の実力だなんて、ね・・・。」
達也「しかも、聞いた話では、あのドラゴンって奴は団体の顔らしいじゃねーか。
 その顔をあっさり倒しちまった俺たちはやっぱ最強かもな。」
マナミ「そうね。あたしのシルバートレイの一撃に勝てる子なんて居ないのよ。」
達也「おいおいおいおい・・・確かにお前のシルバートレイも強いが、俺のツリーストームも
 なかなかのもんだろ?」
マナミ「あんたの技の強さは知らないけど、確かに見た感じ他にも強そうなのは居そうも無いから
 あんたの技でも通用するかもね。」
 ・・・随分な言い方ですね。確かにドラゴンたちを破ったのは評価しますけど。
キング「あれぐらい気性が強い方がレスラーとしては頼もしいがな。」
 ですが、このまま黙って言われっぱなのは団体所属の私としても気分は良くないですね。
♪風を待った日
 と・・・!!!
 道場破りの生意気な言葉を遮ったのは、初代男女混合タッグ王座チーム!!!
 初代王座のこの2人なら説得力はあるでしょう!!!
北川「おいっ、そこの・・・・・・名前何て言うんだ?」
 北川の一言でリング上の道場破りの2人はド派手にずっこけ。
達也「てめぇ・・・。特番の時にも名乗っただろうが。俺は西園寺 達也!!!」
マナミ「あたしはマナミよっ!!!男女混合タッグ最強チームの名前ぐらい覚えときなさいよねっ!!!」
北川「は?最強???何言ってるんだ???ドラゴン達を倒しただけで最強気取り?
 笑っちゃうなぁ、美坂。」
 しかし、香里は答えませんね・・・。
北川「っておい、つれないなぁ、美坂。」
香里「はぁ・・・。あたしたち王座から転落したんだから、さっさと解散でしょ?」
北川「何言ってるんだ。再びベルト奪回のために日々特訓だろ?(爽)」
香里「あのね、北川クン。あたしたちは無理に組まなくても・・・。」
マナミ「ふふっ、どうやらそっちのタッグは機能しなさ気ね。確かにあたしたちも喧嘩はするけど、
 あなたたちほどじゃないわ。チームとして成り立ってないチームはお下がりなさい♪」
北川「くっ・・・!!!だ、だがな!!!ドラゴンたちを倒したのはお前らだけじゃないんだよ!!!
 俺たちだったあいつらを倒して初代男女混合タッグ王座に就いたんだ。俺たちを差し置いて最強を名乗るのは
 どうも納得がいなかいな!!!そうは思わないか?美坂!!!」
マナミ「あんただけ張り切ってたって無理よ。そっちの子はやる気な・・・。」
 おっと???マナミの動きが瞬間止まりましたよ???っと、リング外から香里の冷たい視線だ〜〜〜!!!
香里「さっきから聞いていると途中から乱入してきて生意気よね・・・。いいわ、北川クン。
 あの生意気な2人にギャフンと言わせてやりましょ!!!」
 香里の『了承』と共に北川がリング上に突っ込む〜〜〜!!!
 すかさず達也か迎撃に殴りかかりますが、逆に北川が達也をロープに振る、返ってきたところで、
 強烈なパワースラム!!!一方その間にもマナミは香里の冷たい視線で動きが封じられています!!!
 それを見てゆっくりとコーナーに下がって構える北川、タイミングを取って無抵抗のマナミに強烈なスピアー!!!
 北川からの強烈な一撃が決まった後でゆっくりと香里がリングイン、香里曰く「生意気な」
 マナミを踏みつけて観客にアピール!!!初代男女混合タッグ王座チームは伊達ではありませんでした!!!
==========WNUWF男子選手控え室廊下==========
 おやおや・・・またドラゴンの控え室の前で雪希ちゃんと進藤さんがうろうろしています。
 またただの居眠りなんでしょうか・・・。
 と、奇しくも特番の時と同じくゆかりさんが通りかかります。
ゆかり「あら、雪希さんに進藤さん、って・・・。またドラゴンさんね?」
雪希「はい・・・実は特番の後ず〜っと姿が見えなくて・・・。」
ゆかり「また居眠りしてるんでしょ・・・全くもう・・・。」
 コンコンッ!!!
 ゆかりさんがドアをノックするも、今度はドラゴンが出てくる気配が無いですね・・・。
ゆかり「今日は手強いわね・・・。よっぽど熟睡しているのかしら・・・。
 ちょっと待っててね。」
 ゆかりさんは一旦その場から離れます。
 しばらく雪希ちゃんたちは心配そうにドアを見ているとゆかりさんが合鍵を持って戻ってきましたね。
ゆかり「本当はあんまりしたくないんだけどね・・・ドラゴンさんに何かあるといけないからね。」
 ガチャ・・・。
 ドアを開けて3人は中に入りますが・・・あれ?もぬけの殻???
 しかも、テーブルには何やら手紙が!!!
ゆかり「えっと・・・。『次回特番まで誰とも会いたくないから休む。引退試合に集中したいしな・・・。
 雪希ちゃんと進藤さんについてはこの手紙を見つけた者に託す。』ですって!!!」
雪希「そんな・・・!!!ドラゴンさん・・・。」
進藤「ううっ・・・。」
 あらららら、進藤さんは遂に泣いちゃいましたよ・・・。
ゆかり「困ったわね・・・。私に託されるのも困るけど・・・。進藤さん・・・。
 月並みな言葉だけど、元気出して。ドラゴンさんは必ず探し出してみせるから。」
進藤「いいんです・・・私たちきっと・・・見捨てられたんですよ・・・。」
雪希「進藤さんっ!!!そんなこと言っちゃ、ダメ!!!」
 ドラゴンの手紙に対しての進藤さんのショックはかなり計り知れないような感じです。
ゆかり「でも、本当に私に託されるのもコミッショナーの立場としてはマズイから代わりに誰かを
 探す必要があるんだけど、まず確認だけど、二人とも健二さんの下に戻るつもりは無いのね?」
 2人はゆっくりと頷きます。少なくとも今は戻るつもりは無いようです。
雪希「今更戻るなんて出来ません・・・。」
ゆかり「そう・・・。分かったわ。何とか当てを探すことにするわね・・・。」
 ゆかりさんはそう答えたものの、表情はかなり複雑の模様・・・。
(続)
