ＷＮＵＷＦ

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝会場裏廊下＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
日和「ねぇ、ケンちゃん・・・。どうしてドラゴンさんに手を貸したの？」

　しかし、ケンちゃんは答える素振りを見せません。

日和「ねぇ・・・。答えてよ〜〜〜・・・。」

ケンちゃん「・・・うるさいっ！！！そんなに知りたきゃタイガーにでも聞いてみろ！！！」

日和「う゛〜〜〜〜っ、こないだからケンちゃん怖いよぉ・・・。」

　と、２人の横を、本日最初の試合に登場のタイガーと篠崎　あやめが通り過ぎます。

ケンちゃん「丁度良い・・・。よぅ、タイガー。」

タイガー「何か用か？」

ケンちゃん「日和にどうして先週お前がドラゴンの試合に手を貸したのかを説明
　してやってくれ・・・。手短で良い。」

タイガー「なんだ、そんなことか・・・。奴を倒すのはこの俺だからだ。
　今日の試合で俺が勝ち上がれば準決勝でその試合が実現する。」

ケンちゃん「・・・ということだ。分かったか？日和。」

日和「う・・・うん、よく分からないけど分かったよ・・・。」

タイガー「用件はそれだけか？今から試合だから俺達は先に失礼させてもらうぞ。」

ケンちゃん「おう、時間とって悪かったな。」

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝メイン会場＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
　次回特番『ラブ　フォース』まで本放送を入れてあと２回となりました〜〜〜！！！
　今週は男女混合タッグ最強決定戦の１回戦の残り２試合が行われます！！！
　それにしても、私は未だに分からないですよ・・・。

キング「何がだ？」

　いや、タイガーがドラゴンの試合に乱入したのは分かりますけど、ケンちゃんが
　ドラゴンの試合に乱入した理由ってのが・・・。

キング「直接手をかけたわけではないがな・・・。」

　まぁそうなんですけど、あれは事実上ドラゴンを助けた形にはなりますよね・・・。

キング「そうなるが、冒頭の中継を見なかったのか？？？
　理由はタイガーと同じだというのが分かっただろ。」

　・・・は？ってことはドラゴンを倒すのはケンちゃんだ、ってことですか？？？

キング「そう言いたいんだろ。」

　いやでも、あそこでドラゴンが負けていればケンちゃん達のチームが準決勝まで
　残っていることになりますからケンちゃん達の勝ちになりますよね？

キング「それでも直接叩きたかったんだろ？」

　ん〜・・・私にはよく分かりません。

♪朝影

長森「ただ今より、男女混合タッグ最強決定戦１回戦第２試合を行います。
　まず、入場は、祐一さんとあゆさんのチームだよっ。張り切って応援してね♪」

　さて、いよいよ男女混合タッグ戦の予選が始まります。今日は２試合、
　まず入場は祐一＆あゆ組です！！！

キング「それにしても、長森のリングアナも良い感じに壊れてきたな。ｗ」

　彼女なりに必死じゃないですか。私は好感が持てます。

♪銀色

長森「続きまして、タイガーさんと篠崎　あやめさんのチームだよっ♪」

　対するはタイガー＆篠崎　あやめ組。タイガーとしてはここで勝って
　特番でのドラゴンとの対戦を実現したいところですね・・・。

キング「だが相手はいた連のエースカップルと言っても過言では無いぞ！！！
　並みの努力では難しいぞ！！！」

　先発は篠崎　あやめとあゆの女子からです！！！

　試合開始と同時にあゆは篠崎　あやめに体当たり！！！
　篠崎　あやめは勢い良く吹っ飛ばされて倒れます！！！
　これを見てあゆが上に乗って襲い掛かろうとしますが、逆にこれは罠だった！！！

　篠崎　あやめは足ではさんで逆にグランドの展開に持ち込んだ！！！
　上手くあゆの背後を取ってスリーパー。そして、フロントネックロックに移行！！！
　関節技で相手のスタミナを奪う作戦です！！！

キング「タッグ戦では関節技で決まるのはごく稀だが、スタミナが奪われる関節技は
　がっちり入れば有効な技だぞ。」

　慌てて祐一がカットに入ろうとしますが、タイガーがレフェリーに注意を喚起したお陰で、
　レフェリーがリングインさせません！！！あゆの腕がぐったりと垂れ下がってしまいましたよ・・・。

　それを見てレフェリーが確認に入ります。あゆの腕を持ち上げて力無く垂れ下がったら
　危険の合図、これを３回やって反応が無い場合はレフェリーストップで篠崎　あやめの
　勝利となります。１回目、２回目、とあゆの反応は無し。次で決まると勝負あり。

　３回目、おっと、あゆの腕に力が入ります！！！
　意識が吹っ飛びそうになったところを快復したのか？？？
　あゆは何とかエルボーで篠崎　あやめから逃れようとしますが、なかなか離れない。
　やがて両者立ち上がり、なおもあゆのエルボーで技から開放！！！
　それを見るやあゆは自らロープの反動を利用して、篠崎　あやめのホワイトボードの一撃を回避、
　なおもロープの反動を利用してのゴールデンレフトの一撃〜〜〜！！！
　あゆあゆの強烈なる左腕のラリアットで篠崎　あやめの意識は一気に吹っ飛んだ〜〜〜！！！
　そのままフォール、１、２・・・タイガーがカット。
　しかしすぐさま祐一も入ってタイガーに殴りかかりリング下に落とします。
　さあ、祐一とあゆのツープラトンの攻撃。

　まずはあゆが篠崎　あやめをコーナーに振ります。
　それに向かって祐一がジャンピングエルボー！！！続いてあゆのゴールデンレフト！！！
　そのままリング上にばったりと篠崎　あやめが倒れたところですかさず祐一はリングエプロンに出て
　スワンダイブからのレッグドロップ！！！そのまま祐一が篠崎　あやめを抑えている間に
　あゆがＴＯＰコーナーに上ってのダイビング・ヘッドバット！！！
　強烈な一撃がクリーンヒット！！！そのままフォール、１、２・・・、

　再びタイガーのカット！！！
　しかし、祐一が再びタイガーに殴りかかりに行きますが、タイガー、たまりかねて
　逆に祐一の背後を取ってのタイガースープレックス！！！
　更に、あゆにはドロップキック！！！
　ぐったりの篠崎　あやめを背負って自陣のコーナーまで運んでタッチ交代！！！
　まるで一人で試合をしているかのようです。ｗ

キング「さすがにツープラトンまでされれば女子なら誰だってぐったりだろ。ｗ」

　しかし、これで相手も自動的に祐一に試合権利が移ります。
　先程タイガースープレックスを決めたお陰で形成逆転なタイガー。
　このまま祐一をタイガードライバーで仕留めんとします！！！

　しかし、祐一これをウラカン・ラナで切り替えしての一瞬の隙を突いてのフォール！！！
　１、２・・・カウント２．９！！！危うく決まるところでした！！！
　あっとしかし、すぐさま祐一はタイガーの足を捕らえて膝十字に持っていった。
　タイガーは非常に苦しそう！！！リングも中央付近でロープまで遠いです！！！

　おっ、何とか篠崎　あやめが入って捨て身のホワイトボードの一撃でカット〜〜〜！！！
　しかし、すぐにあゆが入って篠崎　あやめをリング下に突き落とします。どうやら試合は
　この２人での決着となるのか？？？

　お互いに攻め手を欠いての殴る蹴るに発展も祐一が一瞬の隙をついての延髄蹴り！！！
　タイガーが意識朦朧の間に祐一はリングエプロンに出てタイミングを計っての
　ウルトラウラカン・ラナを狙う！！！おっとしかし、タイガーがこれをこらえて、
　変則的ですがタイガードライバーを発射！！！そのままフォール、
　１、２、３！！！タイガーの勝ち！！！

♪銀色

　最後は変則的ながらタイガーが取りました！！！祐一は唖然！！！
　これでいよいよ特番ではドラゴンとタイガーの直接対決が実現です！！！

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝いたる連合軍側コミッショナー＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
　先程の試合を見ていた秋子さんが荒れています。（汗）

浩平「・・・さすがにヤバくなったな・・・。往人達に続いて
　祐一達も敗北とは・・・。いた連の主人公の名が泣くな・・・。」

秋子「・・・・・・。」

　さすがの秋子さんも言葉が出ないようです。が、怒りが端から見て取れます。

浩平「残るは北川か・・・。こうなればサブキャラタッグの意地というのを見たいものだな。」

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝佐々井亭−ＷＮＵＷＦ支店−＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
鍋島「さすがはタイガー・・・。決める時はきっちりと決めますね・・・。
　では、僕達も続きますよ。朝奈ちゃん。勝負の時ですよ。」

朝奈「は〜い。お姉ちゃん、お店、お願いします。」

ねーちん「朝奈、今回は譲ったんだから絶対に勝ちなさい。おめおめと
　恥をかいて帰って来ないで頂戴ね。」

　・・・ねーちんからのプレッシャー、もとい激励を受けて２人はリングに向かいます。
　店に残ったのはねーちんと先週よりやっぱり常連になった（笑）頼人と狭霧。
　鍋島たちが出てからさらに真剣な表情になって狭霧の元に・・・。

ねーちん「狭霧さん。今は良いですけど、特番の時は悪いけど・・・。」

狭霧「・・・はい。分かってます。タイトル戦を前にライバルである私達が会うのは
　マズい、ということですよね？」

ねーちん「そういうこと。それに悪いけど、そのベルト、私が頂くから。」

狭霧「・・・楽しみにしています。」

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝会場裏廊下＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
　ブラックネスが不機嫌そうに足早に歩いています。
　何とかコーチマンが突撃インタビューを試みるようですが・・・。

コーチマン「ブラックネスさん、ちょっと宜しいですか？？？」

　しかし、ブラックネスは聞く耳持たずか。それでもコーチマンは話しかけます。

コーチマン「あの一件は反響が大きいようですが、それについて何か一言・・・。」

　おっと・・・ブラックネスがおもむろに立ち止まった・・・。
　が、答えるでもなく、コーチマンに向かって中指を立てた〜！！！

　そして、手に持っている鉄パイプで周囲の物を壊しにかかっております！！！
　物凄い暴れっぷり！！！これは危険です！！！

　すかさずがたいの良い警備員が十数人でブラックネスを取り押さえ連行していきます。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝メイン会場＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
♪ミツカラナイ

長森「ただ今より、男女混合タッグ最強決定戦１回戦第３試合を行います。
　まず入場は、鍋島さんと朝奈さんのチームだよっ♪」

　いよいよ、特番への最後の椅子を賭けた試合が行われます！！！
　この試合の勝者はシードされています、ケンちゃん＆日和組との対戦になります！！！

♪彼女たちの見解

長森「対するは、北川さんと香里さんの最強サブキャラタッグだよっ♪」

　何か、長森さんの選手紹介にはいた連贔屓な気がするのですがっ！！！

キング「それはお前の気のせいだろ？？？」

　いやいやいやいや・・・。
　鍋島＆朝奈組の対戦相手は北川＆香里組のサブキャラタッグです。
　いた連はまさかの連敗。サブキャラタッグが敗北しますと、
　早くもいた連は全滅ということになってしまいます。

　試合の先発は鍋島と北川の男子。

　試合の立ち上がり、おおっと、鍋島の動きが完全に止まっている〜〜〜！！！
　コーナーの香里の冷たい視線だ〜〜〜！！！
　北川はこれを見て鍋島にスピアー敢行！！！
　さらにコーナーの朝奈に一撃お見舞い！！！シルバートレイを取り上げて、
　立ち上がった鍋島に一撃粉砕！！！香里にシルバートレイを投げて手渡して
　北川は鍋島をそのままフォール！！！朝奈がカットに入ろうとするところを香里が
　掟破りのシルバートレイ・カッターで迎撃！！！

　１、２、３！！！

♪彼女たちの見解

　なんという秒殺試合だ！！！サブキャラタッグの圧勝！！！
　鍋島＆朝奈組にとってはまさに恥をかく結果となってしまいました〜〜〜！！！

キング「試合直後に相手の動きを封じる香里の冷たい視線が鮮やかだったぞ！！！
　これは思わぬ優勝候補、と言えそうだぞ！！！」

　これで次回特番でのカードも決定！！！
　男女混合タッグ戦準決勝のカードは、ドラゴン＆進藤組　ＶＳ　タイガー＆篠崎　あやめ組。
　そして、北川＆香里組　ＶＳ　ケンちゃん＆日和組。
　どちらも好試合が期待できそうな一番、果たして最強の座を奪うのはどのチームか？？？

（続）