| 【雲消し】
久しぶりに雲を消してみようと思った。
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 今日は暑かったなぁ。
 旅に入る準備のため。あちこち店巡り。一通り完了して。
 川風の吹く木蔭でランチ&ビール。
 ぷはーっ。うれしいひと時。
 ほーっと一息ついたところで。おもむろに短編を読む。
 パラパラと適当に開いたところを順不同にツマミ読む。
 一話一話読み終わる毎に。ナツの空を仰ぐ。
 
 あ、正面のあの手ごろな雲を消してみようかな。
 
 雲を消すには。その雲を消すことに意識を集中してはいけない。
 消えろ!と念じると。雲に愛着や執着を持ってしまってうまくいかない。
 
 雲を意識からはずす。考えてしまうと難しいのだが。
 考えないのだから実際は大して難しくもない。
 
 二、三話読み終わる頃。見上げると。
 ほら。すっかり消えている。
 
 うむ。いいぞいいぞ。気/機が満ちてきてるぞ。
 
 
 
 
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    | 【街の軟弱者】
あちこち旅をして回ってると、ここに自分の居場所はないな、
 と思うこともあったり、もちろんその逆もあったり。
 そこで生活することとよそ者として滞在するのでは
 また暮らし方感じ方も違う。
 
 ・・・
 日々とりとめなく想うところはあっても。
 結局。僕はお街の子で、電気がなくては生活できず、
 木々や草花の名前も知らず、
 道端の草を喰らうこともできない軟弱者なのです。
 
 だけど。だから。旅を続けなくちゃ。
 
 それがナニカからの逃避、と批難/揶揄されるのなら。
 あははと笑って、決して後ろを振り返らずに全力疾走で逃げるだけなのです。
 
 
 
 
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    | 【離散的で不連続に】
物語はあちこちで待っている。うたわれるのを待っているのか?
 かたられるのを待っているのか?
 いずれにせよ。
 それらは。
 線で繋がったものではなくて。
 飛び石のように。そこに。ある。
 どのように飛び繋いでも、いい。
 
 
 
 
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    | 【ただよう】
それにしてもつくづくわしは雨男だと思う。旅の始めも終わりも雨に当たって。
 これはもう「祝福」と捉えた方がいっそ気持ちがいいと思い直す。
 
 空梅雨に渇水を憂えた人々の想いはため息とつぶやきになって
 台風を呼んだ。
 
 想いをコトバにすると
 時に呪いになり
 時に祝いになり
 結局のところそれをどう捉えるかは
 個々人にゆだねられている。
 
 僕らはどこにもたどりつかないかもしれないけれど。
 ただ酔って
 ただ寄って
 漂って
 ニュートラルに居られたなら。
 それだけでいいのいいの。
 
 
 
 
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    | ・・・(つづく)[07.08.21]Tue...Qurax2海月(=)彡 |