凍えた森の氷嚢に伏す 施錠されたつめたい夜は ブロンヅに凪ぐ巨きな水槽の 黙想する底のようです
病んだ魂は緑藻に凭れ 稀に共通する時間の中で 回転し、唾する 真空の中で自由な声 ゆらめき煙る姿や形 盲信した眼に付着する 塩素を啜る円鱗は 饒舌なむらを保ち続ける
そしてすべてが神聖なこの夜は 独りで眠るほかないでしょう