__Walk_in_the_moonshine,_and_drink_like_a_jellyfish.__

[05.12.01] 

〜海月の放流〜 094

ついに。やっと。仕事が決まった。
と同時にこれからの拠点となる部屋も確保できた。
これから本格的に高知で暮らす。


●『海のある町』
あこがれてた。
海のある町に暮らすことに。

ずっと海の無い県で育ち暮らしてきた。
にもかかわらず毎週末のように海に行っていた幼い頃のことが
強い印象と衝動を醸してきたのだろう。

高知へ来た理由のひとつも。まずは海があることが大きい。
とは言え、高知市内に住んでいたって
間近に海があるという環境はなかなか無いものだ。

でも。
仕事が決まったのをキッカケに職場に近い部屋を探していたら
もう理想に近い物件が、在った、のだ。
というよりも。
予算や(家具の一切を持たないわしに都合の良い)諸条件を満たす物件は
その海が見えるそこしか選択肢としてなかったくらいだったのだ!

「月の名所は桂浜」
で有名な桂浜もすぐ近く。歩いてだってゆける。

目の前が海!ってわけでもないけれど。
窓を開けると海が、見える。

夜は夜で。
太平洋の上空には降るほどの星。ああ。

夏ならば。歩いて海水浴にもゆけるんだ。



●『海沿いを通勤する日々』
入手したばかりの80ccのバイクで飛んでゆく。
たった10分弱の通勤時間ではあるけれど。とても気持ちのいい道。

河口をまたぐ大きな橋を駆け上がる。
なんだかほんとに滑走路から空へ離陸してゆくような高み、そして高揚感。
頂点に達し下りに差し掛かると。
眼前に光る太平洋がどーんと広がる。
おはよう!
そんな気分で太陽と空と海にあいさつして。
一日が始まる。

今回は期間限定の派遣社員。
来年4月中旬までの派遣先は高知市内唯一の酒造所。
毎日まいにち、米を洗う、のがわしの仕事。
30kgの米袋を何度も何度も何度も持ち上げたり下ろしたり。

時には米麹の温度管理・調整のために麹室に入って汗を流す。
40度近い米麹をかき混ぜるために男たちが上半身裸で作業する。
肉体労働の日々。

まだまだカラダが慣れきれてなくてあちこち筋肉痛の嵐ではあるけれど。
一日一日がキチンと終わる。
メリハリのある日々は潔いほどにキビキビと流れてゆく。

酒屋でちらりと値段を見てみたが結構値の張る酒を造ってる、らしい。
評判もいい、らしい。その名は「酔鯨(すいげい)」。
初給料出たらぜひとも呑もう。
(ってことは、年末までおあづけだぁ)



・・・(つづく)[05.12.01]...Qurax2海月(=)彡
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