●『凡』
平凡な代わり映えしない日常。と嘆くなかれ。
もし仮に昨日と今日がまったく同じであったなら。
それはそれで、ものすごい奇蹟なのだから。
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ちなみにわしは。
たいして汗をかくこともない季節や過ごし方ならば。
1週間単位で、おんなじ服をずーっと着っぱなし。
洗濯しても乾けばすぐそれを着る。
メシは一日二食しか喰わんのだが、朝にそば喰って夜にはパスタを喰らう。
それはもう半年以上たいして味付けも変えずに繰り返してる。
よくもまぁ飽きずに、と我ながら感心するくらいおんなじ。
そんなことにゃあ頓着してないってだけで。
毎日毎日おんなじ物を喰らいおんなじ服を着ておんなじ道を歩き
おんなじ電車のおんなじ車両でゆられておんなじ職場に通っても。
毎日毎日違うアイディアがやってくる。
まったく同じをトレースすることの方が難しいしね。
回転する世界。一瞬たりとも凡て[すべて]同じではない。
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