__Walk_in_the_moonshine,_and_drink_like_a_jellyfish.__

[03.04.13] 

〜海月の放流〜 033

□前回までのあらすじ:
朝5時に集合して6時には仕事が始まってる。
日の出から日没までゴルフ場を歩き走り回る。やたらに腹の減る仕事。
喰うことも寝ることも休むことも仕事の一部のようなバイト中心生活。/
自分時間はやっぱり酒中心?(笑)


●『サクラクラクラ - ハルハネムヒ -』

ハルはのんびりおだやかなイメージがあったりするが。結構荒々しいほどの揺 さぶりをかけてくる。気温気象の変化、大気の撹拌。動植物も叩き起こされる。 いろんなものが芽吹き飛散する。意識が振動する。(ニンゲンに限らず)

目覚めの季節。のはずなのだが。困ったことにニンゲンは冬眠を忘れてしまっ てたので、混乱する。そして思い出したようにやってくる睡魔。眠いよぉ。

ところで。
桜前線の北上、開花を待ちわびるココロってなんだろ?美しき花、季節を報ら せる花は他にもたくさんあるのに。なぜ、ニッポンジンは桜の下で呑み騒ぐの か?花見の浮き足立ち感はなんだ?そして。桜のあの妖しさは一体なんだ?
きっと桜からはフェロモンみたいなナニカ妖しいものが分泌飛散してるに違い ない。しかもその主成分はニンゲンの養分だったりして・・・。

「月は惜しまれて入り桜は散るをめでたしとする」:月が惜しまれつつ沈み、 桜がぱっと散るところが素晴らしいように、人も潔い引き際を心がけよ、とい うたとえ、とのこと。

楽しいことならいざしらず苦しいことさえもやりすぎてしまうってことある。 ボトムラインや限界域を超えてしまった先にナニカは待ってるかもしれないが。 引き際・・・難しいなぁ。未だクラゲの域には遠い。特に呑む席では(苦笑)。


・(B078)03/31/2003/神奈川県・相模原市(仕事現場:千葉)/
月曜日は緊張するなぁ。寝坊して遅刻したらまずいってのもあるが。まだ仕事、 人間関係に慣れてない所為でもある。


・(B079)04/01/2003/神奈川県・相模原市(現場:千葉→取手)/
仕事内容は同じでも誰とやるかによって疲れ方が違う。仕事は基本的に社員と バイトの二人一組ずつで編成される。この時に誰につくかで変わってくるって 話。人それぞれみんな違う。一緒にやりやすい人やりにくい人。社員にもバイ トにもお互いに相性のようなものはあるよね。今日は仕事的にはキツイけど、 気分的に楽だ。現場移動中の車の中でも話しができる。

明日雨の確率高いため、急きょ宿泊はキャンセル。帰宅。わたるはまだ帰って ない。一人で晩メシ喰って、わたるを寝て待ってるつもりが、帰ってきたのも 気付かず爆睡。

エイプリルフールだったが結局なにもできず。


・(B080)04/02/2003/神奈川県・相模原市/
雨のため、仕事はお休み。いつもよりもゆっくりたっぷり寝た。が。
わたるも定休日のため、買い物にお出掛け。春雨ドライブ。雨の桜景色を車か ら堪能。川原に行って、石拾い夢中になる(七輪の上げ底用)。
ビッグランチで大満腹になるとヒルネ爆睡。
平日昼間しかも雨。でも。のんびりとマイペースですごす休日。


・(B081)04/03/2003/神奈川県・相模原市(現場:小田原)/
むっちゃ寒い。今週は作業中暑いくらいの日が続いたので油断した。雪さえ降 り出しそうな雰囲気。

今日組んだ人にはとても神経使って精神的に疲労。


・(B082)04/04/2003/神奈川県・相模原市(現場:磯子)/
ゴルフ場内に満開の桜たち。天気も昼まではよくて、仕事も切羽詰まってなく て、なーんかのんびりハルのいい感じ。明日は休みで心に余裕。


・(B083)04/05/2003/神奈川県・相模原市/
雨、春の嵐。こんな日はどこにも出掛けず部屋でのんびり過ごしましょ。
わたるの彼女ゆきちゃんも遊びに来たので七輪の宴。この楽しさを他のヒトに も体験させたいなぁ。金はかけず豪華でもないけど、ちょっとゼイタクな場。
(どなたか遊びに来てみませんか?)


・(B084)04/06/2003/神奈川県・相模原市/
花見!満開の桜。思ったより騒々しい場所でもなくのんびり愉しむ。風はちょ っと冷たく強いが日向はほかほか。花びら浮かべて桜酒。たゆたいゆれるハル の一日。
夜になると月もやってきて月見に花見で浮かれ気分最高潮。


・(B085)04/07/2003/神奈川県・相模原市(現場:厚木)/
ゆっくり休みたい。もっと寝たい。この頃また、よく夢を見ている、ようだ。

アトムの誕生日。マンガの未来像に現実は追い付いてるか?あるいは、何十年 も前にすでに未来を予見している!などのことが話題になるが。
現実とは過去における未来予想図に触発されてつくられているとも言える。

現代、現時点での未来予想図とは一体なんだろうか?
いつの日か「昔は良かった」というセリフを吐かなくなる時はくるんだろか? コドモゴコロをわくわくさせる未来を現代は見せてあげられているだろか?
50年100年先を想像する精神的体力、空想的視力は衰えてないだろか?

レプリカントのココロを偽物と言えるだろうか?
本物って?リアルって?
模造イクラやカニかまぼこは人造海水の夢を見るか?

僕が近未来に欲しいものは夢の録画編集再生装置。


・(B086)04/08/2003/神奈川県・相模原市(現場:厚木)/
眠いねむいネムイ。予報では昼から確実に雨。仕事は午前で上がりになる。
それでも5時から10時まで5時間は稼動したことになる。会社に帰着した頃は 一時的に雲の切れ間で太陽。ただし風強し。満開の桜が散るちる。桜風吹。

部屋に帰り着くまでの30分ほどのサイクリング。校庭ではしゃぐ小学生たち。
 ・舞い遊ぶ 子らも桜も

帰ったらまっ昼間でもとっとと寝るつもりだったが。わたる今日は17時出勤の ため、僕が帰り着いたら起きてきた。わたるとはお互いの仕事の関係で生活時 間帯がズレてるため日中ゆっくり話すのは久しぶりな気分。共同生活してるの に顔を合わせることがない日もあったりするし。

昼メシ:冷し中華たべはじめました(3玉100円)

愉しいことなら眠くないのは不思議。
でも。わたるが出勤したらすぐ横になる。寝だめ作戦。わたるがつくってくれ た特製カレーを晩メシに喰ったらまた寝る。


・(B087)04/09/2003/神奈川県・相模原市(現場:厚木)/
この仕事始めてちょうど一ヶ月。疲れが蓄積されているのか?もっと寝たい。 睡眠は量ではなく質が問題だろうが、毎日6時間未満しか寝る時間がないって 思ってしまうこと自体が切迫感となり質もよくならない。

平均睡眠時間がもっと少ない頃もかつてあったけれど、その時は寝るのがもっ たいないくらいに思ってたし。寝たら寝たでおもしろい夢が炸裂してたしなぁ。


・(B088)04/10/2003/神奈川県・相模原市(現場:厚木)/
今日は早く寝たい。でも日の出から日没までのこの仕事、上がっても。自転車 すっ飛ばして帰宅してテキパキとシャワー浴びてメシの支度して喰って、とシ ステマティックに仕事モード引きずったまま、気が張ったままゆるめられない。 疲れてるのに部屋に居てもちっとも落ち着けない。全部片付けると時刻も結局 21時半は回ってしまうし。そして翌朝起床時刻まで6時間を切る。はふぅ。
もっと効率よく手早くやろうとするほど仕事モードが強まるばかり。ジレンマ。

日帰りの現場は疲れる。


・(B089)04/11/2003/神奈川県・相模原市(現場:熊谷)/
今日の現場はちょっと遠出。車窓を流れ去る風景、町並みを楽しむ気分には、 仕事モードである限りは、なれない。が。桜の状態にだけは目がいく。こっち では部分的に散ってるのもあるけど満開のタイミングかな。

明日は休み、ってこともあってか、午後くらいからちょっとだけ心に余裕がで てきた。やっと仕事の流れをつかみ始めたこともあるし、初めて仕事を楽しん でる瞬間があった。
決して愉しい仕事ではないと断言してしまうけれど、楽しさをみつけたり楽し むのは自分次第なんだよね。

はぁ今週もお疲れ様、自分。週末にだけやっと仕事モード解除。ゆるめよう。

休前日は夜更しできちゃう。とは言っても。日付が変わる頃にはもうバタンQ。


・(B090)04/12/2003/神奈川県・相模原市/
休日はゆっくり寝てられる。とは言っても。9時には目が覚めた。
休日の最優先課題は洗濯。天気が良かろうが悪かろうが、一週間着続けた作業 用ツナギは洗わなきゃならん。起き抜けのモーロー頭でゴーゴーぐるぐる回る 水流を眺めてるのって、なんか好きだなぁ。

わたるの部屋のダイニングキッチンは玄関直結なので半分土足エリアだった。 が。七輪の宴が日常化してきたためリビングとして活用することとなった。床 に布敷いて直に座り込めるようにしただけだが。ちゃぶ台みたいなものくらい 欲しいな、っつうことでわたるとリサイクルショップ、ホームセンター巡りし てみる。
でも。途中のゴミ置き場で発見した(かつてまな板であった)板が手頃なサイ ズ、質感だったのでそれを再利用してみることにする。店では結局これを綺麗 に再生するための紙やすりだけを購入。シンプルライフの基本はモノの用途に 固定観念を持たぬこと、代替・再利用のアイディアに遊ぶこととみた。

拾った板はとりあえず洗ったが干しては洗いを何度か繰り返して“枯らす”方 が良さそうだ。
木ってやっぱりいいなぁ。木は切られたら死ぬわけではなく少なくとも樹齢分 はその後も生きるという。(もちろん活かすも殺すも使う者にかかってるが。) っつうことは、木が切られた時点ってのは木の生の折り返し地点ってことか? 成長の過程、期間が新たなステップでまた生きる。
人間はどうか?人生の折り返し地点もぢつは“死”の瞬間だったりして。
そして“死”のたびに何度も折り返す・・・。

わたるが出勤する15時まで軽く七輪稼動。1時間で3合日本酒を飲んだら一気 に眠くなった。ヒルネで寝だめ。

晩メシ刻になったらちゃんと空腹になるから不思議。♪どうしてお腹が減るの かなー。ヒルネから目覚めるとしばし寝袋でうだうだ。惰眠をむさぼっていた い気もするが妙に頭が冴えてきて思考の連鎖ゲーム。ちょっと空腹くらいの時 の方が脳味噌活発になるのかもな。やっぱり痩せたソクラテスでありたいな。

雨は降ったり止んだり。なまあたたかい空気と冷たい空気が混ざりあわずに風 にゆらいでる。今日の気分もなんだか上向きと下向きが混ざりあわずにたゆた って均質ではないけど均衡とれててニュートラル。どっちにも転がれるかろみ。 でも。危ういバランスとも言えるか。こんな時には街に出ない方が無難。人混 みの中ほど孤独感にのまれてしまう。自分が動くより人を招きたい気分。こう いう状態って周期的にあるなぁ。


・(B091)04/13/2003/神奈川県・相模原市/
宅配便が届いたり、久しく会ってない3人の別々の関係の人から珍しく電話が かかってきたり話したり。僕は今日は一歩も外に出てないのに外とは繋がって る感じ。春でみんなもぞもぞ目覚めだしたか?

新年のあいさつ・年賀状ももらえばうれしいものだが、形式・義理・義務・強 制化し過ぎてしまったし、僕が受け取れない状況だったりしたのでずいぶん縁 遠くなってしまった。

それに比べて、ハルのあたたかくなってきたこの時期、目覚めや変化のはじま りのタイミング、暦上ではなく体内時計で、あいつどうしてるかな?って特に 用事がなくても気にかけてくれたり誘ってくれたりするのってすっごく嬉しい もんだなぁ。すこぶる元気ですよ!

日曜日の恒例となってきた(?)パスタビッグランチ。二人で600gは平らげて る。わたるはつくることを楽しみ僕は食べることが楽しい。互いに肉体労働し てるので、大量にメシ喰っても全然太らず。それだけハードワークってことか。 睡眠不足感はあるものの体調、特に内臓、快調!

精神的には昨日に引き続きニュートラル・モード。
こんな時にこの日記を編んでいるとどんどん散文化、乱文化してくる。ただ思 い付くままに文字の海に漂う。

僕は旅人。だけれど。
この「海月の放流」パートは決して旅行記ではない。「冒険やろう」ってメル マガにも関わらず冒険記でもない。前半の情報・告知パートともまったく関連 がない。ある意味“おまけ”なのだが、おまけの方が長い、長過ぎる!とても じゃないがゆっくり読んでるヒマなんてないだろうな、普通。

“海月”と名乗る人物は実在するのか?本当に旅をしてるの?ぢつはゴースト ライターが設定した仮想キャラクターなんじゃないの?「有り得ない!」etc. まぁそれでもいいっすよ、僕は。いったん僕を離れた言葉たちはもう受信者に すべておまかせなのです。

フィクションの世界の登場人物が実在の人物以上にナニカを語りかけ心を震わ せることもある。映画、小説、うたなどできっと誰もが体験済み。

まぁこの放流記に関して言えば戯言ばかりなので。何も伝わらないおもしろく ないかもしれないけど。でも。たまたま目についた文字列ってのは僕の主張で はなく、読者の必要としてる言葉である可能性はある。それは僕の文章の特殊 性ではなく、シンクロニシティの瞬間。

たとえば。何か適当に本や雑誌を手にしてみる。どこでもいいからぱっとペー ジを開く。そこにはさっき考えてたことや解決方法やヒントが書かれてる。ど んな種類の本でもいい。無作為にするほど“当たる”。占いを見聞きするより 説得力あったりして。

この頃、想うのは。
情報氾濫(と言われる)の現在、ニュースでもドラマでもメールでも、最初か ら順番に全部に目を通していかなくてもいいんじゃないか、ってこと。
たまたまやってきたモノ、出会ったモノこそがいまこの瞬間と繋がったってこ とでそれはいま必要としてること、じゃないかって。けれど。それをいま理解 、消化吸収しなくてもいいとも同時に思う。頭の片隅の奥の方にでもぶん投げ ておけば、そのうちそういうモノたちがまた繋がってナニカ見えてくる。
ただのランダムなドットの集合だったものが裸眼立体視でナニカが浮かび上が ってくるように。

時間の流れは川の流れによく例えられる。狭い意味での上流から下流への流れ を指すことが多いようだが。僕はむしろもっと広い意味で考えていいと思う。

川の源流では決して無から水が現れてくるわけではないし河口で海や湖に注ぐ 水は水面で蒸発し雨となりまた川を形成する。ぐるぐる回る循環。
さらに。川の水は単純に上から下に直線的に流れ落ちてるわけでもなく。石に 跳ね返ったものは瞬間的には逆流するし、渦を巻いてる部分もあれば、速さの 違う部分もある。温度差もあるし、川面では蒸発もするし凍りもする。

そんなダイナミックな全体像こそ時間のたとえになり得る気がする。そう。時 間も曲がりくねったりよどみたたずんだり眠ったり飛び跳ねたりするんだ。

僕らはいま、ここに、いる。水の一滴たちもそれは知ってる、かも。
でも。
全体の中のどの位置にいるのか、やっぱり、わからん、とりあえずいまは、ね。


・・・(つづく)[03.04.13] 海月
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