産女

産女 ( うぶめ )

川に現れ、出会った人に抱えた赤子を抱かせる。一説によれば赤子は子泣爺のように際限なく重くなるとも言われている。
壱岐ではこの産女の幽霊に赤子を任されそうになる話がある（壱岐「幽霊の子育て」）。赤子を背を向けて渡してきたので物の怪であると知れたらしい。ひどく煙草の煙を嫌がったと伝えられている。
長崎では「飴屋の幽霊」話に登場する女性の霊を産女だとかウグメだと呼ぶ場合があるが、これは一般に知られる産女とは性質を異とする（川が関わらない・赤子を抱いていない）ので、幽霊話と見るべきであろう。