化猫 ( ばけねこ )


年を経た猫が姿を変えたもの。
佐世保市吉井町の妙観寺では、夜な夜な和尚様の法衣を着て猫の集まりに行く化け猫の話がある。(佐世保市「妙観寺さま」)
このようにコミカルにも描かれる一方、人を喰う化け物としての一面も備えていた。
対馬には夜狩に行く主人のもとに化けて現れるも、危機を察した主人が手にした猟銃で撃ち殺し難を逃れた話がある。(対馬市「猫化け」)このとき主人は十三発目でようやく殺すことが出来たという。猫が多くの命を持つのはよく知られているが、十三もの魂とは…ただただ驚かされるばかりである。
猫又(鳥山石燕『画図百鬼夜行』)

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