WNUWF

(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)

〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜

ドラマスティックモード(18)

放送日:2004/04/23



==========WNUWF側コミッショナー控え室==========
 コンコン・・・。

ゆかり「入って良いわよ。」

 コミッショナーの部屋に入ってきたは朝奈と篠崎 あやめとタイガー。
 女子タッグ王座戦の挑戦者の申し込みでしょうか?

ゆかり「あら、朝奈さん。どうしたのですか?」

朝奈「はい。あの・・・これを・・・。」

 朝奈ちゃんは女子タッグ王座戦への挑戦者の申し込み書をゆかりさんに渡します。

ゆかり「えっと・・・。あ、そうね。締め切りギリギリだけど受理出来るわね。
 ですけど・・・。困りましたね・・・。」

朝奈「え?」

ゆかり「いや、実はね。既に挑戦者表明しているチームがあるのよ。しかも家から。」

 ほぅほぅ・・・。

朝奈「えっ?誰・・・なんですか?」

 おっと・・・。いつの間にか朝奈ちゃんたちの背後にそのチームが居るようですよ。
 清香と麻美先輩です。ゆかりさんは背後の2人を指差します。

朝奈「清香さんに・・・麻美さん・・・ですか。」

清香「そうよ。私たちが先に申し込んだんだからあんたたちは引き下がりなさいよね。」

タイガー「誰かと思ったら・・・1回負けてるタッグチームか・・・。」

清香「う・・・あの時は急造だったからよ!!!今は準備も万端だし、
 私たちの連携だってもうバッチリよ。ね?麻美先輩。」

麻美「こくこく・・・。」

ゆかり「わ、分かったわ・・・。じゃあこうしましょう。来週、女子タッグ王座
 挑戦者決定戦を行いましょう。対戦カードは清香&麻美さん組VS朝奈さん&篠崎 あやめさん組で。」

タイガー「ま、それが妥当だろうな。あやめちゃん達の強さも計れるしな。」

清香「負けてもべそかかないでよね。」

タイガー「ふ、それは無いだろう。」

清香「なんですって〜〜〜!!!」

 清香が詰め寄りますがタイガーは相手にせずにさっさと朝奈ちゃんたちを促して
 部屋を後にしていきます。

==========メイン会場==========
 本日もWNUWFをお伝えします。今夜からいよいよ特番に向けての大事な一戦が
 始まります。今夜は男子王座戦挑戦者決定戦。祐一VS儀助戦が行われます。

 と、放送の前に。今放送よりタイトルを見ていただければ分かりますが放送日時が記載されるようになりました。
 色々と便利になることでしょう!!!あと、本日は日和さんのお誕生日です!!!
 誕生日おめでとうございます〜〜〜!!!

キング「何歳になったかは分からんが誕生日おめでとうだぞ!!!今日の放送には
 登場するかは分からないがな。」

 キング。いよいよ『ディスタバンス』に向けての戦いが始まりましたね!!!
 冒頭でも女子タッグ王座戦の挑戦者決定戦も決まりました!!!

キング「ああ。王座戦への挑戦者を決める大事な一戦だ。いよいよ特番が近いぞ。」

 キングは今夜の一戦、どんな展開になると思います?

キング「儀助の実力はあの3WAYで実証済みだろ。だが、レスリングは祐一のが
 知っている。祐一としてはそこから活路を見出したいところだな。」

 飛び技による空中戦ならば祐一に利があるところでしょうか。

キング「だが儀助の動体視力が団体随一だ。剣で迎撃されないような注意も必要だぞ。」

 この試合の勝者には男子王座戦への挑戦権が与えられ・・・

ファーーーンファーーーンファーーーンファーーーン・・・・!!!

 おっと、何ですか何ですか何ですか???
 会場内に警報音がこだましてます!!!と、入ってきたのはブラックネス!!!
 今一番キレているこの男がまだ暴れまわっていたようです!!!

秋子「セキュリティー!!!早く押さえてっ!!!」

 慌てて秋子さんが大量のセキュリティを引きつけてブラックネスを追いかけます!!!
 ブラックネスはリングを鉄パイプで叩きながら、鉄階段も蹴りつつ暴れまわりますが、
 数多いセキュリティに取り囲まれます。それでも鉄パイプを振り回して抵抗を試みますが、
 遂に背後から捕まりました〜・・・。

秋子「ふぅ・・・。全くてこずらせるわね。先週からのあなたの行為は許せる行為では
 ないわ。・・・分かっているわね?」

 ブラックネスは何も言うことも無くセキュリティに連行されていきます。

 ・・・それにしても一瞬またルタの行為かと思いましたよ・・・。(汗)

キング「ああ、俺もだ・・・。でも最近ルタと言ってもあんまり目立った行動は見せてないな。」

 そうでもないですよ。確かに特筆するようなビックリな怪奇現象はありませんけどね。
 WNUWFの公用車が原因不明のパンクをしたり、WNUWFのグッズのTシャツも
 搬入トラックの中から神隠しにあったあのように全て消えてたりとひたむきに活動は続けているようです。

キング「いずれも原因不明、ルタが誰かの特定も出来ていないのか・・・。
 さすがにちょっと参るよな・・・。」

 ええ。私も番組放送前に選手の控え室を訪ねたのですが、選手の間でも混乱しているみたいですよ。
 こうなるとルタ本人が何時現れるのかが気になるところですよね。

==========会場裏廊下==========
 先ほど拘束されたブラックネスが会場外に連れ出されるところです。
 その様子を・・・横で見てるは栞です。

 ブラックネスは栞の前で一旦立ち止まりました。

ブラックネス「・・・我慢することは無い。てめぇのしたいことをしてみろ。」

 ・・・???これは栞に対してのメッセージ???

 そのままブラックネスは連行されていきます。

==========WNUWF選手休憩室==========
日和「ええ〜〜〜〜〜っ!!!女子王座戦???そんな、無理だよ〜・・・。」

ケンちゃん「そうでもないぞ。幸い今誰も挑戦を表明してないんだ。
 今度の特番では王座戦は無理だがな。その次の特番辺りで挑戦出来るぞ。」

日和「え、でも人気が高いから既に挑戦表明してる人が居るかもしれないよ。」

ケンちゃん「いや、さっきコミッショナーに聞いたから。あ、ちなみに拒否権は無いぞ。
 もう申し込んじまったし。」

日和「わ、私そんな気無いのに・・・。」

ケンちゃん「たまには気晴らしにタイトルに挑戦してみたらどうだ?
 ほら。俺も『ディスタバンス』ではタイガーとの一騎打ちだしな。そして次の
 特番でドラゴンとの決着なんだ。その時にまた俺たちが2人きりで居たら
 雪希たちだって戻りにくいだろ。」

日和「そんな〜・・・。ケンちゃんのいじわる。」

ケンちゃん「意地悪なもんか!!!千載一遇のチャンスだぞ!!!」

日和「う゛〜〜〜〜っ・・・。」

==========会場裏廊下==========
 いよいよ、男子王座戦挑戦者決定戦に出場する祐一が会場に向かいます!!!
 やる気は充分、どんな戦いを見せるのか???

鍋島「・・・見つけましたよ!!!」

 お・・・。鍋島が祐一の行く手を塞ぎましたが・・・。

鍋島「よく佐々井亭を荒らしてくれましたね・・・。この落とし前はきっちりつけさせてもらいますよ。」

祐一「ちょっと待て!!!何のことだ?それに今から大事な試合が控えているんだ。
 話なら後に・・・。」

 しかし鍋島は佐々井亭で拾った紙を突きつけます。

鍋島「これでも白を切る・・・のですか?」

 しかし祐一は首を横に振ると、

祐一「『俺の舞&佐祐理組』・・・???なんだこりゃ?」

鍋島「違うのですか?」

祐一「幾らなんでもそんな表現はしないぞ。大体何のために・・・。
 そんなことをしなくても舞や佐祐理さんは遅れを取らないよ。」

鍋島「む・・・!!!・・・反論はありますが、今日は良いでしょう。
 それよりも今の言葉に嘘は無いですか?」

祐一「信じる信じないはお前の勝手だよ。けれど、正直舞や佐祐理さんを『俺の』
 みたいに物扱いしたのには俺もちょっと腹が立った。だから協力してやる。
 その字だけど、往人の字だな。」

鍋島「ほぅ、なるほど・・・。協力感謝しますよ。今のあなたなら何となくですが
 信じても良さそうな気がします。仮に嘘だったとしても・・・後でゆっくりと
 落とし前を付けてもらえば良いですからね。」

祐一「・・・・・・。」

鍋島「それでは、試合頑張ってください。」

 鍋島は不敵に笑うとそのまま祐一と別れて行きます。

==========メイン会場==========
♪断章

あやめ「今から挑戦者決定戦が始まるよ。最初に入場は・・・儀助。」

 WNUWF男子王座戦挑戦者決定戦がいよいよ始まります!!!
 と同時にWNUWFの新しい仲間、あやめさんのデビューですね。

 儀助もあやめさんに紹介されていつもよりも機嫌良く入場しているように見えます。

♪朝影

長森「対するは、いたる連合軍屈指の実力派、浩平の挑戦者にはピッタリの相手、
 祐一さんの入場だよっ♪」

 対しますは祐一ですが、先ほど鍋島に佐々井亭を荒らした犯人として疑われていましたね・・・。
 本人は否定していましたが試合直前の大事な場面なだけに、精神的にはどうなのか?

 試合開始、立ち上がりは両雄静かに相手の出方を伺っております。

 キング。先ほども色々と選手間の間で混乱が生じている、と話しましたが、
 佐々井亭での一件もその1つと言えるでしょう。鍋島は最初祐一を疑っていましたが、
 祐一は否定しました。本当のところはどうだと思います?

キング「俺は祐一の言ってることは本当だと思うぞ。第一祐一にメリットが無いだろ。
 男子王座戦の挑戦者決定戦が控えているこの大事な時期にわざわざ騒ぎは起こさないだろうからな。」

 なるほど。確かにあからさまに『俺の』なんて書かないですよね。

キング「ああ。それに祐一も言っていたが舞や佐祐理にはあんな小細工を
 使わなくてもそうそう遅れを取るチームじゃないだろ。」

 確かにタッグチームとしての完成度は高いですよね。ですが、私としては
 新旧ウェイトレスタッグチームの朝奈&篠崎 あやめ組に期待したいところです。

 おっと、試合の方は祐一のペース。儀助をコーナーに追い込んでチョップで攻めます。
 儀助も何とか体位を入れ替えてお返しのチョップを入れますが逆に突き飛ばされて倒されます。
 祐一は儀助の足を取って足4の字固めに入ろうとしますが、何とか儀助は逃れて立ち上がります。

 気になることと言えばもう1つ。ブラックネスの発言ですが・・・。
 あれってやはり栞に対してのメッセージ、ですよね?

キング「あればかりは俺も分からん。だが他に居なかったところを見ると
 その通りなんだろうな。」

 ですが、その目的も分からないですよね・・・。

 おっと、儀助のカウンター!!!
 祐一がラリアットを狙ったところでつばめ返し!!!
 綺麗に剣が舞ったところで祐一はK.O.か???儀助はそのままフォール、
 1、2・・・カウント2.5!!!何とか祐一は返しましたが、儀助はなおも攻めに転じます!!!
 祐一を無理やり立たせて、おっと・・・祐一の首を掴んでのチョークスラムの体制。
 そのまま祐一を持ち上げて、あっと祐一が何とか背後に不時着。そのまま儀助の背中を押して
 ロープに振って、帰ってきたところで延髄蹴り〜〜〜!!!

 これも綺麗に入った!!!儀助が倒れたところで間髪居れずに祐一がフォール、
 1、2・・・カウント2.9!!!こちらはもう少しで3カウント入るところでした!!!

 なおも激しい攻防を繰り広げる両雄!!!張り手合戦が続きます!!!
 あっと一瞬の隙を突いて祐一の延髄蹴り!!!
 儀助はふらふら状態!!!なおも勢いをつけてかかと落としを狙います。
 しかし、逆に儀助のみね打ち!!!鋭い一撃が祐一に入りました!!!

 しかし、これで両者ダウン。どちらもフォールに行けません!!!

キング「よく言われることだが試合に勝つにはここからの頑張りだぞ。
 ダメージ的には五分五分だろ。」

 レフェリーはダウンカウントを取ります。7まで進んで、ようやく両者立ち始めます。

 8で立ったところで再び攻防開始。男子王座戦に向けて勝ち残るのは
 一体どっちだ?殴り合い殴り合い、おっと儀助が剣を再び抜いて祐一に一振り!!!
 しかし祐一はこれを避けると儀助の背後からドロップキック!!!
 儀助はこれで頭をコーナーに打ち付けて再びダウン!!!祐一はリングエプロンに出て、
 相手が立ち上がるのを待ちます。

 儀助がふらふらながら立ち上がったところで祐一は、スワンダイブから儀助に飛びついての
 ウルトラウラカン・ラナ!!!完全に決まった〜〜〜!!!そのままフォール!!!
 1、2・・・。

 パツンッ!!!

 わわっ、いきなり会場内が停電に見舞われましたっ!!!
 真っ暗で何も見えませんっ!!!

キング「おい、試合中にどうなってるんだっ!!!」

 ま、間もなく予備電源で電気が付くと思われますが・・・。
 今照明がつきましたが・・・ああっ!!!

 ウルトラウラカン・ラナを決めたはずの祐一が逆に丸め込まれた状態になっていますっ!!!
 レフェリーは慌てててカウントを取ります。1、2、3!!!

 儀助の勝利!!!大逆転っ!!!
 しかし、疑惑が残る勝利となりました。またまた原因不明の停電。
 天井付近に煙があがっているのが気になります。

キング「おい、スクリーンを見ろ!!!」

 あっ!!!!!!
 会場内に設置されたスクリーンにはルタと思われる者からのメッセージですよ!!!

―――間も無く我々は降臨します。
―――眷属に連なる者たちはあなたがた一般人とは格が違います。
―――恐れおののくなり命ごいをするなり勝手になさい。
―――我々の再三の警告に背いた報いを受けるのです!!!

 ・・・・・・。
 これはルタからの我々への宣戦布告なのでしょうか・・・?
 間も無くとはいつ???

(続)