WNUWF

(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)

〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜

エイム アット ザ トップ(3)


 WNUWFは特番「エイム アット ザ トップ」をお送りしております。
 いや〜、ついに狭霧は女子王座から陥落!!!さすがにあそこまで狙われれば仕方ないですかね・・・。

キング「2代目は名雪だぞ!!!旗揚げ戦で最後に残った2人がこれで女子王座だ。」

 しかし、これで、WNUWF勢にも挑戦権が出ることになります。いよいよ女子王座戦も
 熾烈な争いになりそうです!!!

==========舞台裏==========
 さて、その名雪。ついに手に入れたベルトを大事そうに抱えながら走っています。
 おっと、既にWNUWF勢が狙ってますよ!!!
 ねーちんにスカーレットに石切です!!!さすがはねーちん。抜け目がありませんね・・・。

 おおっと、大道具室内シャッターで囲まれましたよ!!!これはさすがの名雪もピンチだ!!!
 あっとしかし、名雪はひるまずに石切にタックル!!!
 しかし、WNUWFの3人はここは共闘と言わんばかりに3人で名雪を狙っていきます。
 これは早くも3代目誕生か???

 おおっと、その背後からねーちん、石切と引き剥がして反撃を開始するものが!!!
 栞ですよ!!!美坂 栞がこの局面で名雪を救出しに来ました!!!

キング「おおっ、しおりんが仲間を救出か???仲間想いなんだな!!!」

 さすがにそんな訳は無いと思いますけど・・・、確かに不可解ですよね・・・。
 そのまま栞と名雪で反撃開始、そして、隙をみて2人は逃げていきました。

==========WNUWFコミッショナー控え室==========
 こちらはコミッショナーの2人が・・・って、あれ?今は秋子さんしか居ませんよ???
 一体どこに行ったんでしょうか・・・?ちょっと秋子さんに聞いてみましょうか。
 何気にコミッショナー室とここの放送席は回線が繋がっていますので、話が出来るんですね。
 いたる連合軍コミッショナーの秋子さん〜。ちょっと宜しいですか???

秋子「はい〜。」

 今そこにゆかりさんがいらっしゃらないようなんですが、一体どこに行かれたんですか???

秋子「ん〜、それが、先ほどの男子王座戦の1回戦第4試合が終わった途端にいきなり飛び出して
 行ったんですけど、きっと、いたる連合軍の強さに恐れをなしたのかしらね。」

キング「その割には第4試合はケンちゃんが勝ったがな。」

秋子「・・・何か言いましたか?」

 い、いい、いいえ!!!何でもありません!!!
 確かにあの試合は負けてしまいましたが、往人さんの法術固めはお見事でした!!!
 しかし、ゆかりさんの行方も気になるところですね。
 もし戻ってきましたらお伝えください〜。

(回線切)

 ・・・・・・。キング。めったなこと言わないでください・・・。(汗)
 クビを真面目に考えてしまいましたよ・・・。(汗汗汗)

キング「俺は本当のことを言っただけだぞ!!!事実を伝えただけでクビにされたら
 それこそたまらん!!!」

 まぁ、確かに我々放送席は事実を伝えるのが仕事ですけど、あんまり仕事に専念ってのも
 考え物だと思いますよ・・・。(^^;;

キング「そうか・・・。じゃあ、遠慮なく落ち込んでいるであろう狭霧を慰めに行くかな・・・。」

 それはあなたの仕事ではありません。(きっぱり)

==========舞台裏==========
 こちらは怒りのケンちゃん。当然探しているのは雪希ちゃんと進藤さんを奪った
 ドラゴンとしこうでしょう。しかし、当のケンちゃんは次は男子王座戦2回戦に
 進出しているはずですが・・・。

ケンちゃん「ドラゴン、どこ行った!!!絶対に許さない!!!」

 あ〜あ、ケンちゃん本当に立腹ですよ・・・。ま、当然と言えば当然ですが・・・。
 おっと、ゆかりさんが慌てて止めに入ります!!!

ゆかり「健二さん。どちらに行かれるんですかっ???」

ケンちゃん「どちらにって決まってるだろ!!!ドラゴンを探しに行くんだ!!!
 許さない・・・。あいつだけは許さない!!!」

ゆかり「許さないのは私の方ですよ!!!健二さん。男子王座戦の2回戦進出者ですよ!!!
 その試合を放り出すのは許しません!!!」

ケンちゃん「ちょっと待ってよゆかりさん!!!そりゃあんまりだ!!!」

ゆかり「初代男子王座と彼女とどっちが大事なの???初代男子王座は今回逃すと
 二度と取れないわよ!!!彼女の方はいくらでも取り返せるわ。
 幸い、相手も判明しているのよね???しかも、同じ家所属のドラゴンさんよ。
 大丈夫。私が彼とは話をつけますから、どうか、2回戦これ以上穴を開けないでくださいな・・・。」

 ・・・これ以上?

ケンちゃん「・・・分かったよ・・・。けど、約束だからな。ドラゴンと話をつけるってのは。」

ゆかり「ええ。」

==========メイン会場==========
 どうやら、ケンちゃんは何とか思い留まったようですね・・・。

キング「というか、ゆかりさんはケンちゃんを止めに走っていたのか。」

 どうやらそのようですが・・・気になることは、「これ以上穴を開けないで」っておっしゃってましたが・・・。

キング「まさか、奴が結局ダメだった、ってことか???」

♪雪の少女

 おっと、この曲は名雪のテーマソングですが、母親のいたる連合軍コミッショナーの
 秋子さんの登場です。ということは、いよいよ男子王座戦2回戦の準備が整ったようですよ!!!

秋子「ご来場の皆さん〜〜〜!!!いよいよ男子王座戦2回戦バトルロイヤル戦の準備が整いましたよ!!!
 選手入場の前に、まずは簡単にルールを紹介します!!!はいっ。」

 おおっと、会場内スクリーンにルールの概要がばばんと表示されましたよ。

・男子王座戦2回戦は進出者全員参加のバトルロイヤル戦です。8人の選手は全員
 リングに上がり、一同戦います。
・試合の決着は3カウント若しくはギブアップ。ただし、誰がフォール、ギブアップを
 取っても取られた選手はその時点で敗北となります。
・ただし、取られた選手が出た時点でその選手と相手選手の試合権利は無くなります。

秋子「どう、分かりますか〜???それでは、具体的に例で示しましょうね。
 まずはその前に2回戦のカードを発表するわね。まずは、頼人さんVS祐一さん。
 イーグルさんVSブラックネスドラゴンさん。往人さんVS儀助さん。
 ケンちゃんVSブルーさんの4試合です!!!」

キング「どれもシビレルカードだぞ!!!」

秋子「それでは、ルールについてざっとまとめるわね。この8選手でバトルロイヤル戦を
 するのですけど、決着自体は先に言ったカード間の選手で決着しなくても良いんです。
 例えば、祐一さんがブラックネスドラゴンさんから3カウントを奪っても良いんです。
 その時はブラックネスドラゴンさんの敗北は決定するのですが、この時点で、
 敗者のブラックネスドラゴンさんと、そのカードの勝者のイーグルさんがこのバトルロイヤルでの
 試合権利が無くなります。すなわち、この後でいくらイーグルさんが3カウントを取ろうとしても、
 それは無効になります。」

 まさに簡潔明瞭な説明!!!さすがは名雪ママです!!!

キング「おい、さっきからお前、秋子さんを持ち上げすぎてないか???」

 な!!!いきなり何を言い出すんですか!!!説明分かりやすかったじゃないですか!!!

キング「それは俺も認めるが、何もわざわざ言うことではないだろ。」

 なら、さっきのキングも言うことではないですね。(-_-;)

♪砂のモチーフ〜「坂道と交差点から」〜

キング「おっ!!!清香のテーマということは、ここで登場は清香ママだぞ!!!」

 WNUWFといたる連合軍の両コミッショナーが揃い踏みです!!!

ゆかり「秋子さん。説明ありがとうございます。やっぱりいたる連合軍に出来ること
 って言うとこれぐらいだと思いますから・・・。」

秋子「あら。人に説明するのって意外と難しいものよ。ゆかりさんには無理かと思いまして・・・。」

ゆかり「それはそれはどうも。終わったのでしたらさっさと選手入場して立ち去ってください。」

秋子「あなたに言われなくても選手入場させるわよ。・・・数は2人でもいたる連合軍最強の
 この2人、主人公の実力は伊達じゃないのよ、祐一さん、往人さんです!!!」

 秋子さんのコールとともに、入場は祐一と往人、Kanon、AIRの両エースの登場です!!!
 団体間の人数では確かにいたる連合軍の方が不利ですが、WNUWFの方の6人は
 統率が取れてませんからね・・・。展開は全く分かりません!!!

ゆかり「それに対しますは、WNUWFが誇る男子精鋭達です!!!
 皆さん、あっさりと勝ってしまいましょう!!!」

 今度はゆかりさんのコールとともにぞくぞくとWNUWFの選手が入ってきます!!!
 先陣を切るはブラックネスドラゴン、続いてブルー、イーグル、頼人、そして、渋い顔した
 ケンちゃんですね・・・。

キング「ケンちゃんとしては難しいところだな。彼女のことが気になっているから
 わざと負けても良いが、わざとだとバレると謹慎は固いからな・・・。」

 ここはケンちゃんも初代男子王座に集中すべきでしょうか・・・。

秋子「あら?ゆかりさん。一人足りませんよ。儀助さんはどうされたんですか???
 まさか・・・。」

ゆかり「・・・・・・、儀助さんは・・・。
 ・・・・・・、現時点では裏の治療室に居ます。医師からは許可が出ていません・・・。」

秋子「あら、残念ね。と、すると、往人さんの勝ちですね。本来なら穴を開けるのは
 お客様に失礼なんですけど、今回のは事情が事情ですから仕方ないですね。
 さ、役者は揃いましたよ。試合開始です!!!」

 秋子さんの試合開始のコールとともに2回戦のゴングが鳴らされました!!!
 リング上7人の選手は互いを見合ってけん制のし合い。

秋子「あ、往人さんはもう勝ちが決まってますから戦う必要は無いんですよ。」

 あ、そうですよね・・・。往人は6人の冷ややかな目の中、リング上から降りようとしています。

♪断章

 って!!!!!!こ、この曲は!!!

キング「お、おい、嘘だろ!!!さっき医師からの許可が出てないって言ったじゃないか!!!」

 儀助のテーマ曲が会場内に流れています!!!まさか儀助が出場をするんですか???
 秋子さんや対戦相手の往人はもちろんのこと、WNUWFコミッショナーのゆかりさんも
 驚きの表情です!!!

キング「しかし、当の本人は全然登場しないな・・・。」

 まさか、フェイクですか???

 い、いや、フェイクではありません!!!ゆっくりとですが入場口には確かに儀助の姿が
 現れました!!!頭には包帯ぐるぐるの状態の儀助が、ゆっくりとゆっくりと花道を歩いて入場してきます!!!
 一番呆然は往人!!!ゆかりさんから「これであなたの相手も来たわ、戦うのよ。」
 と言われてしぶしぶリングに戻ります!!!

 しかし、儀助はまともに戦うことが出来るのか???

==========舞台裏==========
栞「名雪さん。まずは女子王座、おめでとうございます〜♪
 危うくあっさりと取られそうでしたけどね・・・。(汗)」

名雪「うん、栞ちゃんのお陰だよ〜。ありがと。」

栞「いいえ、私たちいたる連合軍にベルトが来たってことが嬉しいんです♪
 でも、次そのベルトには私が挑戦させてくださいね♪」

名雪「全然O.K.だよ〜、命の恩人だしね。」

 命の恩人って・・・。(汗)

栞「それでは、まずは乾杯ですよ♪あ、これはお酒じゃないですから安心してください。」

 お酒は20歳になってから、です。(ぉ)

名雪「ありがと、ちょうど喉が渇いていたころだったから。」

 2人で祝杯ですか・・・。でも、さすがにまだ早い、ような???

名雪「ん〜〜〜、何だか眠くなってきたよ〜。くーーーーー・・・。」

 あ、あれ?ジュースを飲んだとたん、名雪が突然眠ってしまいましたよ!!!

キング「ま、まさか栞の策略???」

栞「(ニヤリ)・・・まさか、ここまで上手くいくと思いませんでした・・・。
 やっぱりこの睡眠薬は効き目抜群ですね。それでは、先ほどの約束通り挑戦させて頂きますよ。」

 栞が不敵な笑みを浮かべると、寝ている名雪を仰向けにしてそのままフォール、
 図ったかのようにその場に居たレフェリーがカウント、3!!!

 栞が3代目の女子王座に輝きました!!!

(続)