WNUWF

(World Nekoneko Underground Wrestling Federation)

〜世界ねこねこ地下格闘技団体〜

旗揚げ戦(8)


 WNUWF女子ロイヤルランブル戦、残る選手は後4人!!!
 WNUWFは狭霧ただ一人!!!一方のいたる連合軍はしおりん、さゆりん、名雪です!!!

キング「ロイヤルランブル戦は基本的には仲間の居ない戦いだが、同チームが
 組んで闘うのも有効な手段だ。その意味では狭霧はかなり不利だぞ!!!」

 キングの言う通りでして、いたる連合軍の3人は今は手を結んで狭霧への集中攻撃が続きます。

キング「だが、お前の言う通り『今は』ってのがポイントなんだよな。
 この試合形式の場合、裏切りは日常茶飯事だ。いたる連合軍の3人は
 表面では手を結んでいても、裏ではどのタイミングで裏切ろうか考えているぞ!!!」

 狭霧としてはその裏切りの辺りまで粘ってその隙を突いていきたいところ。
 しかし、現状ではそれも難しいかもしれません・・・。

 3人の猛攻を受けふらふら状態の狭霧。しおりんがまず狭霧をコーナーに振っておいて、
 まずさゆりんが体当たり。続いて名雪のジャンピングニー。そして、しおりんが頭突きで突っ込みます。

 狭霧がその場でばったりと倒れたところで、さゆりんの「炎の柱」。
 そして、名雪が狭霧をリング中央付近まで引きずっていき、ロープの反動を利用しての
 レッグドロップ。その間にコーナー上に上がったしおりんがジャンプ一番のダイビングヘッドバット!!!

 3人の攻撃の連携が上手くかみ合います!!!

キング「狭霧FC会員No.1としちゃ見ちゃいられないぞ・・・。(-_-;)
 さすがの狭霧も戦意喪失していないか???」

 いいえ、狭霧の目はまだ死んでいません。ちょっとした隙を突いて相手に殴りかかりに
 行こうとしますが、名雪としおりんが2人がかりで羽交い絞めにします。
 そこにさゆりんの「氷の矢」。ダメージを負うのは狭霧の方が多いです。
 しかし、狭霧は決して諦めません!!!試合決着はOTRのみですので、いくらダメージを負って
 ばったりな状態でも、OTRされない限りは試合権利はあるわけです!!!

キング「そこが怖いところでもあるんだ。選手生命を奪われないようにだけはしないとな!!!」

 彼女たちに限ってそんなことは・・・。

 ・・・でもないですか???
 今度はさゆりんと名雪が2人がかりで狭霧を持ち上げてのバックドロップ!!!
 そこにしおりんがロープの反動を利用してのヘッドバット!!!
 容赦なく叩きつける作戦のようです!!!

 一方、当初予想されたしおりんとさゆりんの争いは間に名雪が入ったこともあって、
 上手く衝突せずに済んでいるようです!!!意外と名雪の果たす役割は大きいようですよ!!!

 さあ、今度は名雪が狭霧を羽交い絞めにします。
 そこにさゆりんは「氷の矢」!!!しおりんは、ロープの反動を利用しての
 ラリアット!!!おおっと、しかし、狭霧は上手く前かがみになって回避!!!
 それが名雪への誤爆を誘った!!!

 しおりんは手を合わせてのごめんのポーズですが・・・。
 これでいたる連合軍のタッグにどう影響を及ぼすのか???

 名雪は・・・、

 おおっ、しおりんの肩を叩いて励まします!!!
 この誤爆は許すというのか!!!いたる連合軍のタッグはこれで分裂の危機にたちましたが、
 しおりんのごめんも効いてか名雪も寛大な振る舞いです!!!

キング「しおりんと名雪の間の誤爆だったからな・・・。
 これがしおりんとさゆりんだったら大変なことになっていた。」

 しかし、ここで少しの隙が出来たお陰で狭霧はさゆりんに向かってのファンネル・アタック!!!

 しかし、さゆりんはこれを「氷の矢」で全て相殺!!!
 慌てて狭霧は空中に退避しようとしますが、励まし合いの終わったしおりんと
 名雪が狭霧の足を引っ張ってこれを阻止します!!!
 その勢いで狭霧はリング上に叩きつけられます!!!

 この威力は強烈!!!狭霧の動きがぱったりと止まってしまいました!!!

キング「おいおい・・・、気絶してしまったのか???」

 名雪としおりんは倒れている狭霧を起こそうとしますが、狭霧はピクリとも
 動きません。ちょっと私も心配になってきます・・・。

 やがて、名雪としおりんは2人がかりで狭霧をロープ際まで引きずり、
 2人がかりで狭霧の足を持ち上げて狭霧をOTRしようとします・・・。

 しかし!!!狭霧は無意識の内なのか直前で意識が戻ったのか、
 とっさにロープを掴んでOTRを阻止します!!!これは信じられない体力!!!
 まだ狭霧は諦めていないのか!!!

キング「彼女の為を思うと俺は無理せずに失格した方が幸せだったような気がするぞ・・・。」

 私はそこまでは考えませんが、確かに、ここで粘ると地獄かもしれません・・・。

 しかし、相手は2人がかり。徐々に体勢が不利になっていきますが・・・。
 おおっ!!!狭霧は何とか足をばたつかせてまずしおりんをふり飛ばした!!!
 しおりんはその勢いでさゆりんと衝突!!!もつれるように倒れてしまいました!!!

 そして、名雪には自由になった足で無理やりの抵抗!!!
 何とかOTRは免れました!!!しかし、ダメージ量ではやはり狭霧の方が多いのか。
 名雪はすぐさま狭霧にハイキック!!!
 狭霧はこれをブロック!!!しかし、名雪のハイキックはブロックした上からでも
 充分の威力!!!しかし、狭霧は直後にファンネル・アタックでの反撃!!!
 名雪はその全ては食らわなかったものの、狭霧にとっては足止めにはなった!!!
 すぐさま空中退避、そして狭霧ファイアの強烈な一撃!!!
 これは名雪はモロに食らってしまった!!!

 そして、狭霧は空中からのドロップキック!!!しかし、名雪もジャンプ一番、
 空中から降ってくる狭霧に向かっての迎撃のドロップキック!!!
 これは相打ち!!!2人とも食らってリング上に倒れてしまいました!!!

 一方、もつれるように倒れてしまったしおりんとさゆりんは・・・。
 両者立ち上がり、図らずともリング上に立っているのはこの2人だけになってしまいました!!!

キング「普段の賢い2人なら、別れて倒れている残りの2人を失格にするだろうが・・・。」

 今日の、というより今の2人はその考えは全く無いようです!!!
 両者がお互いを凝視!!!さゆりんは、しおりんが裏切ったと思っているのか批判の眼差しか。
 一方のしおりんは故意ではない、というのもあり、当然謝罪する気はありません!!!
 むしろ、ざまぁみろ、とでも言わんばかりの表情!!!
 今度こそ、両者の激突は必至です!!!

キング「しおりんと、さゆりん。どちらも実力者の2人だ!!!この2人のライバル関係は
 今旗揚げ戦の行われている綾小路 天馬さんのサイト『まじかる☆アカデミー』では
 既に有名のことだぞ!!!誰もが注目する大一番がいよいよだ!!!」

 キングとしてはどっちを応援するんですか???

キング「俺は・・・、両者とも怪我が無いように祈るだけだ。( ̄^ ̄)」

 言葉だけは立派なんですがね。問題はそれが女子限定ってところでしょうね。(-_-;)

 おっと!!!まずは両者の小突きあい!!!
 しおりんがさゆりんを突き飛ばせば、逆にさゆりんもやり返します!!!
 両者の小突きあいが続きます・・・。
 おっと!!!しおりんが思いっきりさゆりんを突き飛ばして倒してしまった!!!
 これにはさすがのさゆりんも怒ったか・・・。すぐに起き上がってさっきと同じがそれ以上の勢いで
 しおりんを突き飛ばします!!!しおりんはその勢いでコーナーに激突!!!

 さゆりんが勢いづいてきました!!!すぐさましおりんに近づいて無理やり立たせます!!!
 そして、反対側のコーナーに振って自らも追いかけての串刺しのラリアット!!!
 その場でさゆりんは相手のわき腹辺りにミドルキックを敢行します。意外とさゆりんは打撃もいけそうですよ!!!

キング「あのひらひらのコスチュームでのミドルキックがまた(・∀・)イイ。」

 あれ?キングのことですから、ハイキックが見たいとか言うかと思いましたよ・・・。

キング「ハイキックも確かに見たいが、ミドルキックぐらいの微妙なチラリズムがマニアの心をそそるんだ。」

 よく分からないですが、マニアの世界なんでしょう・・・。(-_-;)

 しおりんはその場でダウン。さゆりんが立たせようとしますが、今度はダメ。
 それを見てさゆりんはリング中央付近にひきずっていき、ストンピングで攻撃していきます。
 相手が動かなくなったところで、自らは一旦コーナーに離れて・・・、おっと。

 呪文の詠唱を始めましたよ!!!今度のはちょっと長そうだ。これは結構強力そうです!!!

キング「凄い魔法は良いが、リングだけは壊してくれるなよ!!!」

 WNUWFのリングは特注仕様のため、他団体のものと比べると頑丈なのは売りなので、
 壊れる心配は無いとは思いますが・・・。一体どんな魔法が繰り出されるのか???

 一方のしおりんは動く気配がありません・・・。このままさゆりんの多分強力な魔法に屈してしまうのか???

キング「多分ってのは何だ???さゆりんの発した魔法でハズレはあったか???」

 いや、さゆりんの魔法はどれも強力ではありますが、それ以上に、ということですよ・・・。

 さゆりんは詠唱が終わるのか、両手をしおりんに向けます。
 おおっと、しおりんはすっと立ち上がるとさゆりんの方に向かって走り出します!!!
 と同時にさゆりんの手から魔法発動!!!しかし、しおりんはヘッドスライディングでこれを回避!!!
 そして、すぐに立ち上がると勢いそのままにさゆりんに体当たり!!!

 一方、外れた魔法は先程しおりんが倒れていた地点で何やらエネルギーが集結していて
 エネルギーボール状のものが膨らんでいき・・・、
 その場で強烈な爆発!!!これは食らっていたらひとたまりもありませんでした!!!

 しかし、これで戦局は一気にしおりんに傾いたか。接近戦ならしおりんの方に利があるでしょう。
 一発一発の威力ではあまり大きくは無いでしょうが、数を打っている分、相手を圧倒しています!!!
 そしてさゆりんをロープに振って帰ってきたところで・・・、
 おっと、しかしさゆりんもエルボーで迎撃。思わずしおりんはバッタリ。
 しかし、さゆりんがストンピングに来たところで逆にしおりんは足を捕獲。相手を倒してから
 自らは立ち上がります。すぐにさゆりんは立ち上がりますがしおりんはこれをかわして相手をロープに振ります。
 帰ってきたところでさゆりんの背後から打点の高いドロップキック!!!
 さゆりんはリング中央で大の字に倒れてしまいました!!!

 おっと・・・、ここで、いよいよしおりんが観客にアピールですよ!!!倒れているさゆりんを前にして立ち、
 おもむろにストールを外しました!!!これは、しおりんの必殺技のアピールですよ!!!

キング「いよいよ、プロレス界一のシビれる技の登場だ!!!」

“わ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!”

 しおりんはひじを叩いてアピール!!!それに応えるかのように観客からの物凄い歓声!!!
 しおりんはリング上、ロープの反動を1往復利用して、倒れているさゆりんにシオリズエルボー!!!
 これは綺麗に入った!!!そして、すぐさま喉に手を当てるポーズ!!!
 しおりんの必殺技の連続に観客からの歓声も一段と大きくなっていきます!!!

 しおりんは、今度はTOPロープに上がると、倒れているさゆりんに向かって、ダイビングヘッドバット!!!
 これも強烈に決まった!!!3カウントなら間違いなく取れるでしょう!!!

 しおりんはそのままさゆりんを引きずっていき、OTRを狙いますが、さゆりんも抵抗してそれを阻止。
 逆に「火の玉」でしおりんをフッ飛ばします。
 しかし、しおりんはすぐ立ち上がり、体当たりを敢行!!!しかし、さゆりんも「火の玉」で迎撃の格好。
 しおりんは「火の玉」を食らうも、勢いでさゆりんに体当たり!!!

 しかし、両者このままばったりと倒れてしまいました・・・、が、おおっと!!!
 すぐに両者立ち上がりましたよ!!!これは凄い執念!!!初代女子王座目指して
 両者の意地と意地のぶつかり合いはまだ続くようです!!!

キング「気持ちは分かるが、敵はこれだけじゃないぞ!!!」

 確かにキングの言う通り、今はばったりと倒れていますが、狭霧、名雪も試合権利はあります。
 観客は意地と意地のぶつかり合いのしおりんとさゆりんに大歓声ですが、試合の行方、という見方で行くと、
 両者の戦い方は決して褒められたものではないでしょう。

 試合の行方は一体どうなっていくのか???

(続)