海のトリトン概要

昭和47年4月1日から9月30日まで27回放映された。
舞台は未知のロマン、海(の中)。主人公は13歳で緑の髪の少年、ヒロインは人魚。
イルカの背に乗って海の悪党(とナレーションでいっている)ポセイドンと戦う。しかしラストにはとんでもない大どんでん返しが待っていた。
演出は富野喜幸。そう、ガンダムやヤマト以前にこの名作があったのだ。
アニメ界として初めての試みがこの作品にはたくさんあって、トリトンの声を本当の男の子(塩屋翼)が当てたり、わざと画像を荒くしたり(ときどきちょっと怖い)、ストップモーションを多用したり、オープニングとエンディングを入れ替えたり(ガッチャマンもそうだった)、そのオープニングがまた音楽と動きがぴったんこだったりと当時としてはなんかものすごいことをしていた。
作画はいいときはすごくいい。しかしスタッフの疲れが見え始めると、カットごとに絵柄が変わり、悲しくなる。しまいには海の中であることを忘れてマントはたれるは海底にドン!と落ちるは、トホホ。
しかしこれは大人になった自分の感想で、当時はビデオもなく、一瞬一瞬を食い入るように見つめ、脳裏に焼き付けていた。再放送では買ったばかりのラジカセにお気に入りの回を録音した。なぜ全話録らなかったのか?それはカセットテープが高かったからよ。(ちなみにヤマトは全話カセットに録ってます。おこづかいが増えた頃らしい)
言ってみればトリトンは初恋だった。
同年代で同じ初恋をもつ人はけっこう多い。それほど心にじんとくるアニメだったのだ。
長すぎる沈黙を破って1999年3月20日よりCS放送「ファミリー劇場」にて放映開始。
↑と思ったらもう終わっちゃいました。早いなあ。
スタッフ

原作 手塚治虫
プロデューサー 西崎義展
演出 富野喜幸
作画監督 羽根章悦
美術監督 伊藤主計
牧野光成
音響監督 浦上靖夫
音楽担当 松原武俊
音楽 鈴木宏昌(蛙プロダクション)
効果 森 賢二(イシダサウンド)
編集 森本寛夫
制作助手 片山秀男
文芸進行 鶴見和一
制作担当 鈴木紀男
制作担当プロデューサー 黒川慶二郎
制作 朝日放送
アニメーションスタッフルーム
声優
トリトン 塩屋 翼
ピピ 広川あけみ
ルカー 北浜晴子
イル 大竹 宏
カル 肝付兼太
フィン 杉山佳寿子
ポセイドン 北川国彦
ナレーター 北川国彦
ポリペイモス 加藤精三
ドリテア 沢田敏子
マーカス 矢田耕司
一平 八奈見乗児
ネレウス 八奈見乗児
野田圭一
沢田敏子
メドン 加藤修
ミノータス 柴田秀勝
クラゲ 杉山佳寿子
タロス 岡本敏明
ギルディ 杉山佳寿子
ロレンス 小林修
ヘプタポーダ 中西妙子
パティ 清水マリ
ラカン 峰恵研
ジェム 山本圭子
「海のトリトン」
作詩 : 伊勢正三
作曲 : 南 高節
編曲 : 小山恭治
唄:須藤リカ かぐや姫

主題歌
「GO! GO! トリトン」
作詩 : 林 春生
音楽 : 鈴木宏昌
唄: ヒデ・夕木