| ●『ハルカオル』
花粉症のヒトにはつらい時期なのかも知れんが。この頃、夜、帰宅中の鼻を刺激するのは花粉ではなく。ハルの香りだ。
 どの花か特定できないくらいにあまぁい香りが夜を覆っている。
 混沌とした香りのひとつひとつの輪郭が立ち上がってくると
 また再び混沌の中へ。
 波のようにゆらぐ。
 そこに潮の香りも交じり合う。
 
 ハルになった!と密かに小躍りするのは。
 夜気になんともスパイシーな香りが漂い始める時。
 ずっと何年も何の匂いか特定できずに辺りをくんくん嗅ぎ回ってたのだが。
 もしかしたら。丁字つまりは沈丁花なのかもしれない。
 秋が金木犀なら、春は沈丁花。となれば腑に落ちる。
 
 ぐぐってみる。が。匂いってのは検索しようがないよなぁ。
 「香りのするパソコン」は一般実用化レベルじゃないしなぁ。
 (匂いを伝送する技術自体は既に研究されてはいる!)
 
 んでも。気になる記述、発見。
 
 > 早春の花の一つであるジンチョウゲが咲き始め/
 > 風が吹けば、レモンのような香りを一面に漂わせ/
 > 人によっては、チョウジ(香辛料の一種)の匂いとも/
 > 和名の由来はジンコウ(沈香)とチョウジの香りにたとえた
 
 > 香料の沈香(じんこう)と丁字(ちょうじ)をたしたような良い香り
 > がするので、沈丁花(ジンチョウゲ)と呼ばれるようになった
 
 たぶんコレだ。そうかそうか。やはり沈丁花だったか。
 あぁ、ハルカオル。
 
 
 
 
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