キセキノヨルタチ・・・ ■ HSMS presents LIVE in O-EAST ■
= 2004.12.30 in SHIBUYA O-East =
1階のフロアはライブが始まる前からかなりの人口密度だった。
私はメンバーが出てきた瞬間の「押せ押せ攻撃」が恐いのと、
入り口まで一緒だった大阪からきた友達と
たまたまフロアで会うことができたので彼女と並んで後方のPAそばで見ることにした。
彼女、現役看護師さんなので「もしも」のとき、たいそう心強い。
定刻をちょっとすぎた頃、前説にメンバーズサイト管理人がでてきた。
開口一番、「GLAYじゃなくてごめんなさい」。会場爆笑。
その後、限定ライブをこれからもやっていきたいので、録音しないとか、撮影しないとか一通りの説明をした。
「あと、メンバーが出てきても押さない。
ごらんの通り人がつまってますので、押したりすると隣の人と"あんた何よー(怒)"なんて険悪になりますからね。
今日の目標は中断なしで最後までやることです!
もし、途中で辛くなったら手を上げるなりしてください。」
え・・・でも辛くなるのは激しい曲のときだろうから、
そういうときはたぶん...他の人たちも手を上げているわけで・・・。
と会場にビミョーな空気が流れる。この人もTERUと同じにおいがするな。
「あ、ほらなんかね、こぉ...いう...なんか辛そうな感じで手をあげてください。」
と手のひらをヒラヒラさせる。結構面白い人だった。
最後にせっかくみんな集まったから・・・と写真を数枚撮影して帰っていった。
ほどなく客電が落ちてトシさん登場。ドラムをバシバシ叩き始める。
強烈なドラムソロが終わるとメンバー登場。
でも管理人の前説の効果か居場所が後ろだったからか、思ったほど押されることもなく、
会場が横に長かったので、サイドの壁際にいた人が少し真ん中に寄ってきた程度だった。
1曲目は「HIGHCOMMUNICATIONS」。
ちょっと動いただけで隣の人に当たってしまう、狭い狭い空間であの腕をクロスする動作はなかなか辛かった。
腕を上げたら、しばらく降ろせない。
でも私からステージまで距離は約15mぐらいで、オペラグラスがなくてもメンバーの表情までよく見える。
このライブハウスでは後方だけど、ドームの最前列よりメンバーが近いことは100%間違いない。
残念ながらJIROがまったく見えないけど。(その後、なんとかメンバー全員が見える位置を確保)
TAKUROの赤いライダースジャケットとHISASHIの白いハーフコートがすごく印象に残ってる。
2曲目にいきなり「coyote〜」、曲が明けてTERUのMC
「イェーイ!お待たせしましたGLAYです!
久しぶりのライブハウスだからみんな苦しくない?大丈夫?
なんか空気薄くない?俺、頭痛いんだけど。
今日は激しい曲を多目に用意してきたからね、
みんなが横ノリになるとバタバタ倒れてたいへんだから、縦ノリでね。
少ない空気をここにいるみんなでわけようぜ!
…て、俺、自分の心配したほうがいいかも。
もし途中倒れたら介抱してね」
といきなりかっとんだMCで盛り上がった。
「天使のわけまえ」と「BUGS〜」で汗びっしょりになったところで、一休みのTERUのMC。
さすがに激しい曲が続くと、こういうライブハウスだとヘロヘロになってしまう。
それはステージ上も同じようで、曲が終わると「はぁ=3」とTERUの声が漏れ聞こえてきた。
マイクが自分の声を拾ってしまったことにすぐに気がついたTERUは振り返って、
「あっ、今のはため息じゃないからね」・・・ニコッと笑う。
だめだ・・・この「ニコッ」にいつもいつもやられてしまいます。
続きのMCでX-RATEDから始まった今年のツアーの感想を振り返り、「BE WITH YOU」と「春を愛する人」を演奏。
曲明けにMC。
「今回はね、MCも多目に用意してます(←少し低めの声で)
・・・なんでMCになるとこんなに暗いのかな?もっと明るくやりたいんだけどね。
今回初めてこういうライブをやることになってね、うーん、俺たちも(メンバーズサイトを)忘れてるわけじゃないんだよ。
時々メッセージを送ったりするけど、ああいうコンピュータとコンピュータのやりとりだと、なんかニュアンスが伝わらないんだよね。
何度困ったことかっ!いつも"伝わってくれ〜!"と思ってるんだけどねえ。
でも今日はそんな線とかを通さないでみんなに会えるってことでね。
やっと回線の向こうにどんな人がいるのか、わかったような気がします。…オマエラかっ!」
会場爆笑。すみません、あまりメンバーズサイトには顔ださないけど、こんなヤツです。
MCは続いて「今年は本当にいろいろなことがあったけど、俺たちはこの曲でみんなにメッセージを届けたいと思います」
と言うと「生きてく強さ」の短いイントロと観客の「わぁ!」という歓声が聞こえる。
会場がどんどんヒートアップしていく。
私も例の手振りの幅がだんだん大きくなってきたのか、
前に立ってた女性に数度チョップを入れてしまった。
曲が終わると彼女が振り返った。
「なんか、ごめんなさいっ」
あああっ、あやまらないでください!あなたの頭にチョップ入れてしまったのは私ですから。
すみません、ほんとにすみません。こんなやりとりがあった。
「生きてく強さ」で観客の体をあっためたところでやってきたのが「彼女の"modern・・・"」。
「ぎゃー!」と言う歓声が上がるとともに、客席が一斉にジャンプ!ジャンプ!!
これぞライブの醍醐味、空気が薄いっ。
TERUが曲をジャンプでしめて、会場が暗転したところでスタッフらしき人がTAKUROのところにやってきて耳打ちをした。
すぐに会場が明るくなると、TERUがHISASHIの前あたりの客席を指さしながら言う。
「あのね、俺、そのへんがすごい気になるのね。
前の人がちょっと辛そうだから、みんなゆっくりでいいから一歩づつ下がって。
そこらへん・・・そーそー、青い髪の人あたりをを中心にね、あと5センチでもいいから下がって。」
指さされた人は周囲からうらやましがられてた。続けてTERUが冗談っぽく言う。
「俺に指さされて、今年はいいことありそう!とか思っても後2日しかないからねっ。はははっ、
前に来たい気持ちはスゲー良くわかるんだけど、年末早々怪我してもかわいそうでしょ?」
ん?今なんと?
「あ、年末早々じゃないか。おしせまってるんだよね。」
年末になってもTERU語録の量産体制は続く。会場大爆笑。
「大丈夫?その辺。(再びHISASHI前あたりを指さす)大丈夫だったらこうやって。」と頭上で○を作る。
「じゃあみんな辛くなったら無理しないで手をあげてスタッフに知らせてね。」
あの〜、さっきも言いましたけど、激しい曲のときはみんな手をあげてるから合図にならないんですけど・・・と観客の誰もが考えていたはず。
「GLAYファンのみんなはね、優しい人ばかりだからね、辛くなったら"助けてくれ〜!"ってアピールしてね」
といってるTERUがこの頃は少し辛そうでした。
「Winter,again」でライブ再開(・・・といっても中断って言うほどのものでもなかったけど)
「みんな覚えてきてくれた?」とライブ初披露の最新曲「笑顔の多い日ばかりじゃない」に続く。
すみません・・・覚えてません・・・。
曲が終わるとTERUがテンポよく「大丈夫?辛くない?暑くない?寒くない?大丈夫?」と声をかけてくれて
続けて「FATSOUNDS」へ。
間奏のTOSHIさんのかっこいいスティックさばきがはっきり見られてうれしかった〜。
たたみかけるように「Billionare〜」「ピーク〜」と続く。
観客のコール&レスポンスもうまく行って、
「ピーク〜」のアウトロのラストにかぶるようにTERUが「サバイバール!」と叫ぶ。
ライブが終盤に入り、何曲も激しい曲が続くと観客も結構つらいけど、
照明をあびて動き回っているTERUはもっと辛そう。
ちょっと顔をしかめたり、いつもなら激しく動くところを控えめにしたりしてた。
私が見てても「TERU、辛そうだなあ」って思うぐらいだから、
ステージ上のほかのメンバーも気になってたのかもしれない。
演奏を続けながらもTERUの様子をチラチラとうかがっている視線がとても暖かかった。
思えば今年のエキスポの「HOWEVER」後にTERUが泣き出してしまったときも、
声こそかけないけど、TERUが落ちつくのを心配そうに、ちょっと戸惑った様子で
他のメンバーがチラチラと気遣ったいたっけ。
次の「I'm〜」に入る前もTAKUROがTERUに「次いってもいい?」って感じで合図を送っていたし。
本当にバランスのいい4人です、GLAYのみなさん。
「今年もいよいよ今日と明日だけになって、GLAYは明日もカウントダウンライブがあるんだけどね、
みんな年末の忙しい中きてくれてありがとう。
きっと君キミらのおうちの人は大掃除とかで忙しくて怒ってるかもしれないね。
でも今はそんなこと忘れて、嫌なことはみんなここに捨てていきましょう!
あとで誰が掃除するか、知らないけどね。あはははっ!
それじゃあ、来年もいい年になるようにと願いをこめて、最後のナンバーいきます」
会場の後方からみてたけど客席のみなさん、すごく楽しそうに手を振っていた。
TERUも「みんな、いい顔してるね。ほんとにいい笑顔」って何度も言っていた。
それ以上に楽しそうだったのはステージ上のメンバーだけど。
10分ほどアンコール待ちをしてメンバーが戻ってきた。
「エキスポのときにね、こんな方法もあるよな〜と思って、今回のライブを企画したんですけど、
これからもこういう機会を増やしていけたらなあと思ってます。
だから"高い金払ってんのに、チケットも取れないし!"なんて怒らないでください」
とアンコール最初のMCで会場を笑わせる。
「このごろようやく冬らしくなってきて、昨日は東京にも雪がふりました。
函館に住んでたころは毎年雪が降っていたけど、東京の雪は見慣れなくて、
昨日はちょっと感動しました。デビューして10年間のご褒美にって"神さん"がくれたのかな」
「神様」じゃなくて、「神さん」・・・アンコール1曲目は「ホワイトロード」。
JIROの鈴から始まる曲は、ここ数日の本格的な寒さで凍える心と体にあったかく染み渡っていくようだった。
「今年はどんな年だったの?」という歌詞がとてもタイムリーだった。
続いては「せっかくこんなスペシャルなライブをやるんだから、スペシャルなことをやろうってことで
ちょっと懐かしめの曲を用意してきたので聞いてください」というMCから始まった曲。
イントロを聞いて一瞬、「あれ?こんな曲GLAYにあったっけ?でも聞いたことあるし・・・」と思っていると、
聞こえてきたのはなんとっ!!BOOWYの「B・BLUE」。
「きゃ〜!」と歓声を上げる人半分、「?」が頭上に浮かぶ人半分。
私はもちろん前者なわけで・・・GLAYは幅広い年齢層のファンから愛されているんです。
間奏に入るとTERUがTAKUROのそばに「テテテッ」とよっていく。
するとTAKUROがすぐに体を少しTERUの方に傾け、TERUの口元に耳を寄せる。
TERUがちょっと背伸びしながらコソコソ耳打ちすると、
それまで正面を向いて演奏していたTAKUROがTERUの顔をみてニコッと笑って、ウンウンとうなずく。
それをみたTERUは満足そうに元の場所に戻っていく。
・・・本当にこの2人は・・・・微笑ましいです。
再び歌が始まるとTERUは氷室さんの振り真似をはじめる。
うまく文字にできないけど、重心を低く落とし、上半身をHISASHI側に「く」の字に折り、
右手を天井に向かってつきあげて、ステップふみながら2〜3歩前にでてくる。
すぐに反応して爆笑する観客半分、引き続き「?」な人半分。
いやあ、良いもの聞かせてもらいまいした、いや、見せてもらいましたかな?
終わると珍しくHISASHIがMC。
「今、聞いてもらったのはみんな知ってるように僕らが大好きなBOOWYのカバーというかコピーというか、
真似なんですけど、ものすごい楽しそうに歌ってるでしょ?この人。」
と指さす先には、ものすごく満足げな表情のTERUがいた。
「デビューして10年たってこうして好きなバンドの曲を演奏できることをとても嬉しく思います。
あと、今年はデビュー10周年ってことで、みんなにはたくさんの時間とお金を使わせてしまってすみません。
来年もがんがん行くんで、来年もよろしくね」
と営業されてしまった・・・。わかりました。来年もGLAYのために働きます。
「次やる曲はギターをやる子なら、誰でも知ってた、誰もが弾いてたそういう曲です」
で、再びBOOWYの「BEET SWEAT」。
いや〜、BOOWY世代にはたまりません。でもやっぱり知らない世代もいるわけで・・・。
途中、TERUさんがマイクを客席に向けて続きを歌わせようとするけど、
知らない人も大勢いるし、私だってタイトルはわかっても歌詞まで知らないし・・・。
結構ビミョーな空気が漂っておりました。
TERUもそれを感じたのか、開き直った風に「まあ、お年玉ってことかな〜」としめくくって曲は終了。
「次が最後の曲なんだけど、GLAYは来年も夢を追い続ける人を応援していきます!」
と聞きなれたMCで「BEAUTIFUL DREAMER」でライブを締めくくる。
客席が縦ノリでガンガン飛び跳ね、いつものコール&レスポンスで曲が終わるかと思ったら、
TOSHIさんのシンバル3回を合図に曲は突然「NEVERMIND」に。
初めて聞いたよ。
これだけでも今日、だんなにわがまま言って来た甲斐があったというものです。
最後に再び「Yeah!」というTERUと観客のコール&レスポンスを数回繰り返し
「よいお年を!」というTERUのシャウトでスペシャルな夜は終了、
明日のカウントダウンライブに参加しない私は、これで2004年GLAYライブおさめとなりました。
HIGHCOMMUNICATIONS
coyote, colored darkness
天使のわけまえ
BUGS IN MY HEAD
BE WITH YOU
春を愛する人
生きてく強さ
彼女の"Modern・・・"
Winter, again
笑顔の多い日ばかりじゃない
FATSOUNDS
Billionaire Champagne Miles Away
ピーク果てしなく ソウル限りなく
サバイバル
HAPPY SWING
ホワイトロード
B.BLUE(BOφWY)
BEET SWEAT(BOφWY)
BEAUTIFUL DREAMER
つづれ織り〜so far yet and so close
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