セキノヨルタチ・・・ ■ ARENA TOUR 2000 "HEAVY GAUGE" ■


= 2000.10.22 in 横浜アリーナ =

楽しみにしていた横浜アリーナ4daysも今日が最終日。 日に日に盛り上がって行くライブを見るのは楽しいが、体は辛い。 今日はもう階段をのぼる足もあがらないし、声もでない。 おまけに立っているのも、座っているのも、横になっているのも辛いほど腰が痛い。 それでも会場に向かう私は「変わり者」なんだろうか? お昼頃、友達と地元の駅で待ち合わせて、軽く横浜でお昼ごはんを食べる。 その後、東口でちょっとショッピングする。 いつも「GLAYが・・・」「GLAYが・・・」とマシンガントークがうるさい私なのに、今日はなんだか口がまわらない。 頭の中がボーっとしていて何も考えられない状態だった。

開演時間を少しすぎた。 場内のBGMがアリア風に変わっても、頭の中は真っ白だった。

HEAVY GAUGE
FATSOUNDS

サラマンダーソロの途中でTERUがいきなり黒い上着を脱ぎ捨てた。 「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!」と歓声が上がったところで目がさめたような気がした。

TE 「横浜ー!今日も盛りあがっていこうぜ!頭が真っ白になるまで暴れようぜ! 一緒にバカになろうぜ!横浜を揺らそうぜ────→っ!」

MERMAID
セッション〜口唇
生きがい

最後のTAKUROのギターソロに入る直前、隣でみていた友達がオペラグラスを貸してくれた。 食い入るように光りの中に浮かぶTAKUROのシルエットを見ていると、オペラグラスを持つ手がふるえてきた。

SPECIAL THANKS
TAKUROギターソロ〜彼女の"Modern・・・"

間奏でTAKUROがカメラに向かってTERUみたいに「ん〜〜、チュ」って唇を尖らせるのが見える・・・固まってしまった・・・。


Hit the world chart!

TE 「昨日ね、"映画版未来日記"の三島くんに会ったのね。 うれしくってさ、"写真とってください"って俺から言っちゃったよ。はははは(照笑)」

とまどい
Missing You
SHIGEソロ〜POWER MEVER MIND〜VJ〜POWER MEVER MIND

SHIGEのソロはゆったりとせつない感じのメロディだったので、 この後の意外な展開に客席から「おお〜」と歓声があがった。

ROCK ICON
LEVEL DEVIL

TAKUROがピックを口にくわえてギターに絡みつくように演奏する。 細い指をヒラヒラさせながらHISASHIもギターも変な音をだす。 2人のギタリストがそれぞれの持ち味を思う存分だしあって1粒で2度おいしい曲かもしれない。

誘惑
COME ON!

曲の終わりでTERUが「もっともっと!」「もっと!もっと!」「もっと揺らせ〜!」と客席をあおる。
「サバイバール!」とTERUが天井を指差しながら叫ぶと、 飛び跳ねる客席のせいで本当に足元が揺れているのを感じた。

サバイバル
Will Be King

ステージの上が明るくなるとTERUが両手を上げて仁王立ちになっていた。 両腕を広げて客席の歓声を体全体で浴びる姿を見ていると、 決して大きくないはずのTERUがとても大きく見えた。 この後、メンバーがどうやってステージ裏に消えて行ったのか覚えていない。 いや、見てなかったと思う。 席に座りこんで、前の人の座席の背もたれに突っ伏して泣いていた。 しばらくすると「アンコール!アンコール!」という声が遠くから聞こえてきた。 今度は自分の席の背もたれに完全に体を預けて、天井を見上げていた。 「アンコール!アンコール!」と叫ぶ声がシャワーのように降り注いできた。

少し時間がたって落ち着きを取り戻してきた。 そのままの姿勢でステージの後ろのモニターにうつるツアーロゴの後ろからヒョコヒョコ顔を出すレゴを眺めていた。 隣の席の友達も放心状態でボーっと画面を眺めていた。 どのくらい時間がたって、メンバーが再び現れたのかはわからない。 とても長い時間だったような気もするし、すぐに出てきたような気もする。 TERUとHISASHIが黒いツアーTシャツ、TAKUROとJIROは黄色のツアーTシャツだった。

TE「昨日ね、俺達がずっと一緒に遊んだりしてた友達がちょっと遠くに行っちゃったんだ。 だからその友達にエールを送るつもりで。この歌を聞いて・・・つーか、「聞いて」ったって・・・(聞こえないけど・・・と言いたいらしい) この歌が届けばイイなと思います。」

Good Bye Bye Sunday
新曲

TE 「それじゃあ、次はみんなで歌おうぜ〜!生きてく強さぁぁ!」

一瞬にして会場全体が明るくなった。まぶしいくらいだった。 まわりの人が「きゃ〜」ととびはねる中で、友達と私は動けなかった。 泣いて泣いてひたすら泣いていた。 再び顔を上げてメンバーの姿をみたときは、もう最後のサビも終わろうとしていた。

JI 「俺さ〜、今日、めちゃくちゃ燃えてるんだ。 昨日もいったけどさ、今日もはもっと燃えてるんだ。 めちゃくちゃうれしいぜ〜!Yeah〜〜〜!!」
マイクを通さないでもJIROの声がはっきりと聞き取れる。

SHUTTER SPEEDSのテーマ
TERUは珍しくサビの部分で歌詞をとばしてしまった。 最後のサビのところは「歌」というより「叫び」だった。 音程も何もない!JIROの肩に腕をまわして叫びつづけた。

「SHUTTER SPEEDSのテーマ」の後奏から流れるようにTAKUROが前にでてきてゆっくりと「ACID HEAD」のイントロをひく。 いよいよ最後だ。

TE 「ラスト〜!ラストだぁぁぁぁぁぁ〜!ACID HEAD〜!」

天井を指差して大きく上体を後ろにそらし、目をぎゅっとつぶってシャウトする。 ステージも客席も必死になってジャンプしている。 こんなに大きな会場なのに、酸素が足りない感じがする。 もう、泣いているのか笑っているのか、自分でもよくわからない。 顔中、汗と涙でぐちゃぐちゃになりながらの「ACID ジャンプ」だった。 だんだんと意識が薄れて行くような感覚の中、TERUがドラムセットの台に登るのが見えた。

耳をつんざく大音響のあと、TERUはステージにがっくりひざをついた。 まるでボクサーがリングに倒れこむように、 天を仰ぎながらスローモーションでひざから崩れ落ち、両手をステージについた。 ゆっくりとフラフラと足元もおぼつかない様子で立ちあがる。 両手をあげて彼の名を呼びつづける客席に応えるその顔は「達成感」で満ち溢れているようだった。 「完全燃焼」「全力投球」という言葉がこんなにぴったりくる熱くて激しいライブははじめてみた。

場内に響き渡るアンコール。 スタッフロールが流れ、「See you」というメッセージとともに客席が明るくなっても、 アンコールの声と手拍子はなりやまなかった。

終わった・・・いい20代だった・・・会場が明るくなってもしばらく動けなかった。 目には見えないけど、両手に抱え切れないほどたくさんのプレゼントをもらった。 「人生で一番変化が激しい」と言われる10年の最後の日を、 こうして最高に幸せだと感じられる空間で、 大好きな人たちと締めくくることができたことをこれからもずっと忘れない。

■ セットリスト ■

HEAVY GAUGE
FATSOUNDS
MERMAID
セッション〜口唇
生きがい
SPECIAL THANKS
TAKUROギターソロ〜彼女の"Modern・・・"
Hit the world chart!
とまどい
Missing You
SHIGEソロ〜POWER NEVER MIND〜
VJ〜POWER NEVER MIND
ROCK ICON
LEVEL DEVIL
COME ON!
誘惑
サバイバル
Will Be King

■ アンコール ■

Good Bye Bye Sunday
新曲→WET DREAM
生きてく強さ
SHUTTER SPEEDSのテーマ
ACID HEAD


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