セキノヨルタチ・・・ ■ ARENA TOUR 2004 "THE FRUSTRATED -extreme- ■


= 2004.11.22 in 代々木第一体育館 =

平日でかつ中日にあたる代々木2日目。 今日は相方も私も仕事があるので代々木か渋谷あたりに集合だったのに、 今回は相方にトラブル発生、席で待ち合わせることにした。 ところが開演5分前になっても相方が現れない。 元々、ひとり参加のライブならともかく、来るはずの隣の席が開演5分前になっても空いているのは落ち着かない。 「早くおいで〜、始まっちゃうよ〜」とキョロキョロしていたら、1分前に相方到着。 大きい声で呼びよせる。彼女が荷物を降ろし、上着を脱いで、一息ついたところで客電が落ちた。 なんとか、間に合った〜。お互いホッと胸をなでおろした瞬間でした。 いつものオープニングからスタート、わずか2曲が終わったところで TERUがノーマイクで「代々木〜っ!」と叫ぶほどヒートアップしていた様子だった。


「まだ始まったばかりなんだから、ペース配分もっと考えようよっ。 最後でぐったり・・・なんてしないでね。 今日は代々木2日目ってことで中日でしょ?おまけに昨日は"南東風"でね、元ジュディマリのYUKIちゃんが来てくれて すごい盛り上がったから、"昨日来たほうが良かった"ってがっかりされたらどうしよう・・・って思ったけど、 こんなにすごい代々木は初めて!」


いきなり興奮気味にTERUがしゃべるしゃべる。


「女の子!(女性陣の黄色い歓声)・・・今夜は俺たちが恋人です!(さらにすごい歓声)、 男の子!(野太い歓声)・・・今夜は僕らが親友です!はははっ。恋人は無理なんでね・・・あははは」


こんなセリフもサラリと言ってしまえるぐらい冒頭から盛り上がりだったよう。 曲はテンポよく、どんどんどんどんすすんでいって、あっと言う間に中盤に差し掛かり、 TAKUROが話をしてくれた。


「今演奏した"a boy"とか"カナリヤ"とかね、デビューして10年間、 決して前向きな曲ばかり作ってきたわけじゃないんだけどね、 10年たってね、そんなことも乗り換えて、こうして演奏してると 真っ暗闇で前にも後ろにも進めないときでも続けてきてよかったなあと思います」


「SPECIAL THANKS」等数曲を演奏したあと、このTAKUROの話を受けるようにTERUが口を開く。


「運命って不思議なもので、GLAYを結成したのは今から17年前になるんだけど、 別の学校で別のバンドやってたTAKUROから、"一緒にバンドやらないか"って電話がなかったら、今GLAYはなくて、 高3の時"東京でやってみたい"ってバンドの意見がなかったら、僕らは今こうしてステージに立っていないわけで・・・。 それに支えてくれたスタッフや友達や家族がいなかったら、やっぱり僕らはココにはいないし、 そして、今こうして目の前にみんながいてくらるから、こうして僕らはここにたっていられるんだと思います」


HISASHIとJIROの表情は暗くてよく見えないけど、身動きしないでじっと立ちつくしている様子を見てると きっと同じことを考えるんじゃないかな、なんて勝手に想像してた。 曲は「STLEET LIFE」から「ALL STANDARD IS YOU」「軌跡の果て」と静かな曲が続いていった。


「この"軌跡の果て"っていう曲はね、僕の人生において初めて"誰か"のために歌うことを教えてくれた曲で、 とても大事にしている曲です。 この曲の頃は前にも後ろにも進めなくて、つらい時期でもあったんだけど、 ここにいるみんなの中にもね、前にも後ろにも進めなくて立ち止まっている人、いると思うんだけど、 そういう人に聞いてもらって、一歩踏み出す力にしてほしいと思います ・・・逢いたくなったら、いつでも逢いにきてくれていいからさ。」


なんだか胸が熱くなるようなMCだった。 最近、TERUのMCがTAKUROっぽくなってきたような気がする。 「こうしてここにたっていられるのも、応援してくれるみんなのおかげ」・・・ 何度も何度もこんな風にお礼をいわれるけれど、それ以上のものを私たちもGLAYからもらっているんだし、なんだか照れくさくなる。 客席から暖かい拍手がおきて、「Runaway Runaway」「Billionaire Champagne Miles Away」 「ピーク果てしなく ソウル限りなく」と一気にヒートアップしていった。


「BUGS IN MY HEAD」が終わるとTERUがまたMC。 そして事件が起こった。なんだか変だな・・・とは思った。 そのMCはとってもいいMCだけど、確かここじゃなくてもっと後で言うMCじゃなかったっけ?と感じていた。 でも周囲の人たちはじっとステージを見つめ、押し黙っている。


「それじゃ、今GLAYと同じように夢に向かって走っている人に、聞いて欲しいと思います。 BEAUTIFUL DREAMERーっ!!!」


ステージ暗転


・・・微妙に沈黙・・・


・・・・・・ステージ上微妙に沈黙・・・・・・


・・・・・・・・・ステージ上微妙に沈黙、客席明らかにざわざわ・・・・・・・・・


HISASIにピンスポ!「HIGH COMMUNICATIONS」イントロスタート!!客席大大大爆笑っ!!


ステージ全体が明るくなると、TERUが両手で頭を抱えて「あ〜、やっちゃった」とぐるぐる回っていた。 せっかく胸に迫るMCをして、かっこよく次の曲のタイトルと叫んだのに、 あらかじめ決まっていた次の曲と違うタイトルを叫んでしまった。 これがツアーが始まったすぐのライブなら間違いもばれなかったかもしれないけど、 もうラストスパートのライブだったから・・・これ以上ないぐらいの笑いが会場を包んだ。 なかなか腕をクロスさせる振り?に戻れないTERUだったけれど、 間奏のあたりで、クールな表情にもどっていた。


「あ〜、びっくりした!」


曲明けにTERUが照れ笑い、JIROがハイキックでTERUにツッコむ。 曲中に元のクールな雰囲気に戻っていたので、それ以上TERUの釈明?はなく本編が終了。 手を振りながらステージを降りていった。


アンコールが始まるのを待っている間、スタンド席はウェーブで勝手に盛り上げる。 いつも通り声がそろって、全員で「アンコール!」の大合唱となったころ、 ツアーTシャツに着替えたメンバーが駆け戻ってきて新曲「ホワイトロード」からアンコールスタート。 「本当に気持ちよく歌えました」とTERUがいうと客席から拍手が起きる。


「あたたかい拍手ですね!」・・・客席さらに拍手。
「あったかい拍手ですねっ!」・・・客席さらにさらに拍手!
「(ちょっと大きい声で)あったかい拍手ですねっっっ!!」・・・客席やけくそ気味に拍手。


わかりにくいTERUの客いじりのあと、まだまだ話は続いた。


「みんな、本当に楽しそうな顔してるね!そんなに表情くずして笑わないの! 僕らには一生かかってもかなえられない夢があります。それは客席からGLAYをみること。 コレは絶対かなわないでしょ?でも、みんなの楽しそうな笑顔とかキラキラした目とかを見ると、とても温かい気持ちになります。 みんなも同じ気持ちでいてくれると思うけど、ぜひ今日は家に帰ったらその温かい気持ちを両親とか大切な人にわけてあげてください。 みんな、親の言うことはきけなくても、TERUさん(←自ら"さん"づけ)の言うことは聞けるでしょ?指きりしようね。」


「ハ〜イ!」と元気よく素直な返事がかえってくる。 確かに!親のいうことはそれが正しいことでもなかなか素直に受け入れられないけど、 好きなアーティストの言うことなら受け入れられるかも。 この後曲は「口唇」「彼女の"Modern・・・"」、そして正真正銘「BEAUTIFUL DREAMER」と盛り上がっていった。


「長いことバンドをやってるといろんなことがあるね〜。 9年目で解散していれば、こんな恥をさらすこともなかったのにね〜 いやいや、でも最高の"BEAUTIFUL DREAMER"が歌えました!」


曲明けにTERUが本編最後の失態を受けていうと、HISASHIとJIROからピックをなげつけられ突っ込まれていた。 そしてGLAY史上最初で最後のダンスナンバー「南東風」。 一通りTERU先生がレッスンをするとJIROが「うまいね〜」と小さい声でつぶやいたらしい。 「JIROが"うまいね"だって」とTERUが客席に報告すると客席からまた拍手がわいた。


「それじゃあ、ラストナンバーです!南東風!」


TERUのシャウトの後、ステージ周りスタッフ、カメラクルーの手が空いている人、その他のライブ関係者と思われる人たち、 極めつけはいつもはステージに背を向けてしかめっ面している警備スタッフまでが一緒に踊り始めた。 「踊って」とTERUから言われたのかな?バツが悪そうに間違えながらも最後まで踊るスタッフが面白くて大爆笑。 踊る警備スタッフばっかりみてて、ダンスにはほとんど参加できなかった代々木2日目でした。

■ セットリスト ■

THE FRUSTRATED
ALL I WANT
MERMAID
天使のわけまえ
BLAST
Blue Jean
a boy 〜ずっと忘れない〜
カナリヤ
SPECIAL THANKS
Missing You
WET DREAM
coyote,colored darkness
FATSOUNDS
STREET LIFE
ALL STANDARD IS YOU
軌跡の果て
Runaway Runaway
Billionaire Champagne Miles Away
ピーク果てしなく ソウル限りなく
BUGS IN MY HEAD
HIGHCOMMUNICATIONS

■ アンコール ■

ホワイトロード
口唇
彼女の"Modern・・・"
BEAUTIFUL DREAMER
南東風

■ エンディング ■

so far yet and so close


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