食いて食われて朱に染まれ/戦国BASARA(信長→利家)
やんややんや
宴が始まる そうれそうれ 飲めや謳えや 食いて食われて朱に染まれ 欲しい物は何でも手に入れてきた信長にとって初めてのことだった 女も男も来いと言われて来なかった奴ははいない 抱いてくれと懇願されたことはあっても抱かせろと言うほど想った女も男もいなかった 何が気に食わないのだこの男は… 信長は自分の下で必死に声を殺して泣いている男を眺めた 「利家…」 その男の名を呼ぶとその鍛えぬかれた下腹部がビクッと反応するのが解かった 筋肉質な身体その体は自体は特に珍しくも妖艶でもない しかし…この傷にゾクリと何かをそそられた。 体中に付けられた様々な傷 擦傷のような小さなものから抉られたような深い傷までこの一つ一つの傷が… 血を流していたと思うと昂揚が止められなかった 自分の中の魔王の血が残虐性を昂ぶらせているのか 自分の中の漢の本能が欲情を掻き立てているのか 『お止めください!!信長様っ!!!』 答えは一つ… 両方だ 自分の付けた傷から流れた血 その血が利家の体の表皮を染める時…自身の血を纏う利家の四肢… 本能のままに気が付けば利家を犯していた 抵抗を見せた利家に当然の如く囁く 「貴様の女を鳴かせてやろうか?」と 利家はその言葉に目を見開き奥歯は2本程その圧に耐え切れず砕かれた 床に涙を染み込ませ、なされるがままに信長を受け入れた 心身共に傷つける事など珍しくは無い そうやって手に入れてきたものは数え切れないほどある 今もこうして欲望のままにこの男を犯し興奮は収まる事を知らず湧き上がってゆく 愉快 快楽 それだけで満足なはず心は自分に向いているとかそんな甘い感情はいらない 恐怖と屈辱に歪む顔ですら時に可笑しくて仕方なかった 信長は止めどなく流れている利家の涙を見て疑問すら感じる ただ 「何を泣いておる?」 利家の身体は刺激に対して絶頂を望んでいたが快楽に堕ちることは無かった それが気に入らないのか何故気に入らないか信長自身も解からない 「何故泣いている」 一瞬の理性が信長を引き戻したが問うた問いに利家が答えることはなく 本能と欲望が理性を犯し もはや考える事も無しと信長は利家の血を絡めとり利家の唇に紅を差した 夜は深まる淫らな宴は終わらない |