好きな人に料理するのって…
ドキドキしない?
それに
好きな人に料理を食べてもらうって…
幸せだよね
美味しい愛情を大好きな君へ
「今日は肉屋のおばちゃんがサービスで挽肉くれたんだよ!」
「ヒッヒ肉だ久しぶりだナ」
美味しくできるかな?
喜んでくれるかな?
オカズ一品増やしちゃおうかな?
好きな人を思い浮かべながらメニューを考える
自然と顔が笑っちゃうんだよね
「ムヒョお茶碗!今日は炊き込みご飯だよ」
「早くしロ腹が減ってんダ」
そうやって頑張っちゃうから
たまに少しだけ
手を抜きたいなとか思ってしまうんだけど…
何でだろうね
これに弱いんだよね
「前のよりうめぇナ」
「!本当?!」
美味しいって言って貰うと
また美味しい物作ろうって頑張れるんだよね
手を抜きたくなくなるんだよね
それが好きな人なら尚更
嬉しい
「ロージーお代わり」
「分かった♪たくさんあるからイッパイ食べてねムヒョ」
味見した時はまぁまぁかな?
なんて思っていた料理も
好きな人に誉めてもらうと
美味しくなったように感じちゃうんだから
不思議だよね
「おめぇ魔法律より板前の方が向いてるんじゃないか?ヒッヒ」
「ムヒョ!!それはないでしょう!!」
空っぽになっていくお皿
置かれる事のない箸
それを見ているだけで
本当に満足できる
安心できる
「もぅ!」
「そんだけおめぇの飯がうめぇって事ダ」
幸せと思える
好きな人のためだけに
心を込めた料理は
世界で一番美味しくなると信じてる
だって滅多に見せない満足そうな顔を見せてくれるから
「///…ありがと…ムヒョ」
「全くおめぇはそんな事ぐれぇでいちいち泣くナ!」
そんな顔見たら
明日は何にしようか?
なんてもう考えてる自分がいる
あぁ何にしよう?
あれもこれも作ってあげたい
「嬉しいんだもん!」
「全く…」
「あっ!ムヒョ今日はデザートもあるよ」
「ナヌ!?早くそれを言え!」
好きな人に料理するのって…
ドキドキしない?
それに
好きな人に料理を食べてもらうって…
幸せだよね
うん…凄く幸せ!!
Fin
青桐候也