●『引越前日』
珍しく直前になっても予定的にはまったくバタバタしていない。
これまで散々引越を繰り返してきた際に様々なモノを捨てて
物量を減らしてきたから。
しかし。究極的には。
自分で担げるだけの荷物で暮らしたいものだ。が。
まだまだ未練と煩悩が残っているということか。
引越が楽になったとは言え。やっぱり気持ちはそわそわ落ち着かず。
じっとしてられず。部屋中の掃除をしてみたりする。
いよいよ当日となっても荷物は梱包済みだし
業者が運び出してゆく姿を眺めてるだけ。
がらんとした部屋はなんだか広い。
ここに引っ越してきたみたいな新鮮な気分。
一度の引越で2回の新鮮気分。
業者のトラックを追いかけるように夜行バスで一路高知へ。
普通に旅に出るような気分で浮かれてみるけれど。
ふと。
しばらくは東京にやってくることもなかろうな
という感慨も少し。
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