「夕暮れ時の寂しさに」lonesome swing rider みんながすり鉢の底に転がるように笑いながら集まってくる、帰ってくる。ぐ るぐるぐるぐるうずのなか。混ざり合い、溶け合いながら何かまた新しいもの が生まれる。どんな形も持たないけれど、どんな形にもなる。それは、うれし いの素。 みんなが行ってしまった後、僕は独り、夕飯時の孤高のブランコ乗りの気分で うれしいの素を揺らす。僕はみんなが帰ってくるところでありたいと想うのだ けれど、僕自身はどこへ帰ればいいのだろう・・・ [96.04.21]