初心者向けだからこそ単焦点セットが欲しい

2013年5月14日 / カメラ

深夜帯にツイッター上でカメラネタをpostして思い出したことを書く。

 

2008年にミラーレスカメラが投入されたのを皮切りに交換式カメラ本体をつくっている日本メーカーの全てがミラーレス市場に参入した。

ペンタリズムや光学ファインダーの機構を省いて従来の一眼よりコンパクトでありながら画質も劣らないというメリットがあり、重くて大きいと敬遠されがちな一眼カメラの裾野を広げることに成功した。

一眼には性能面で叶わない部分もあるものの各メーカーの切磋琢磨でほぼ毎年新型が投入されており、カメラシェアではいずれ一眼を追い抜くと予想されている。

 

そんな界隈でいわゆる『カメラ女子』というワードが出てきた。

カメラを持つのは年くったオッサンや鉄ヲタ、コスプレイヤー撮影というアレな層のイメージがあったが、ケータイカメラからのステップアップでいい写真を撮りたいという女子が増えつつあるという。

もっとも、カメラの中枢であるイメージセンサーの改良でiPhoneを始めとするスマホでもそこそこいい写真は撮れるのだが限度がある。それ以上を求めるとなると本職デジカメを使った方がいい画が撮れるのは明白。ただし下位グレードモデルはそれなりの画質しか出せないので過剰な期待は禁物だが。

 

各社ミラーレスを見ると共通として見られるのが、キットレンズはズームレンズの割合が多いこと。

コンデジやスマホからのステップアップのユーザーを獲得する目的だとどうしてもある程度のコンパクト性は重視しないといけない。昨今では電源オフ時に格納されて小さくなる電動ズームレンズも投入されている。

ただ気になるのはこの手の層はこのようなキットレンズだけで完結してしまうのではないかという点があるのではないかと。キットレンズが使えないというわけではないが、ミラーレスカメラの秘めているポテンシャルを完全に発揮するためにはレンズの交換は避けられない。

 

いい写りが欲しいとするなら単焦点レンズはほぼ必須と言ってもいいはずなのだが、キットレンズに単焦点レンズが入っているというのはあまりない。素人とか流行に押されて買った人にはズームレンズで始めてからでもいいだろという意見もありそうだが、それだとユーザーが追加投資しなければ終わってしまう。追加でレンズを買って貰いたいメーカー側としては一番ありがたくない結末であろう。

 

ではどうしたらいいかというと、単焦点レンズをキットレンズに同梱できないものかということ。流行に押されて買った人とかが「単焦点ってナニ?」と言い出すのが今後増えてくると想像できるので、キットレンズに入れておけば理解してくれるだろうし使ってくれるかもしれない。(これもあまり期待しちゃいけないが)

折角のカメラユーザー層を獲得できるチャンスなのだから売り方を考えられないものか。コンデジと同じようなことをしてはミラーレスを買った意味がないもの。

 

あとは既にカメラを保有しているが単焦点レンズを持ってない層をどうするか。メーカーが安く純正を売るしかない。

性能が高く安くつくれる強みがあるのがサードパーティーの存在意義であるが、初心者層には純正以外は思ったより敷居が高い。量販店のアピールが無ければ買っていってもらえない。

もしパンケーキレンズを2万程度で売るようになれば試しに買ってみてもいいやと購入する人が増え、結果長期的な囲い込みが成立していくと思うのは私だけだろうか。

一眼初心者が継続的な顧客となってもらうためにユーザーにとってレンズ交換の何がメリットであるのかを提示していく必要がある。カメラ需要が一過性ではなくある程度の需要を続けるためにただ単に売るだけで終わってはいけない。

 

と私は訴えたい。


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