蛇帯 ( じゃたい   )


昔話モチーフの一つに「宝の手拭い」というものがある。
屋敷に物貰いが訪ねてくる。女将は追い払うが、女中がこっそり食べ物を与えると物貰いはお礼に手拭いを授ける。翌朝女中がその手拭いで顔を拭くと大層美人になった。女将は次物貰いがやって来たときご馳走を与え、お礼に帯をもらう。早速巻くと、それは大きな蛇だったという。(壱岐市『寶の手ぬぐい』)
欲深で邪な思いから生まれたこの妖怪。「邪」は「蛇」に通ずるとのことから蛇に変わるのだろう。昔話の化け物の正体に大蛇が多いのもこのことから来ているのかもしれない。
蛇帯(鳥山石燕『画図百鬼夜行』)

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