Dark Seed



万物を有すると言われている森。
広大で、全面積を知り得る者は居ないとさえ言われている。
有象無象、あらゆる存在が放り込まれており、一言で表すならば「混沌」を成す場所。
一帯ごとにその領域を掌る存在がおり、その存在によって雰囲気・空気がかなり異なる。
縄張りと言うほど強いものではなく、それが逆に厄介。
最中心に佇む廃墟が森の発端であると言われており、その周囲だけは木々が茂ることなく、草原のような空間が広がっている。


グランドハンマー
森を掌るピアノ。
正確には掌っているわけではないが、森に住まう最も古い存在故に周囲からそう認識されている。
森の最中心に佇む廃墟に置かれており、自我を有する。
音楽と人の想いに執着しており、その真理を得ることを存在の目的とする。
森の居住者で彼の存在を知らぬ者は居らず、畏怖と尊敬を持って迎えられており、 その豊富な知識から訓えを請われることも多く、相談なども多い。
実のところ森で発生した問題はすべて一度は彼の元に持ち込まれているため、動けないが忙しい身。
自我は強く、割と保守的で頑固者。様々な二つ名で呼ばれる。
ピアノ内に人間と同等の腕が存在しており、自由に出現させることが出来る。
「ピアノ」、「悪魔」、「森の主」、「化物」、「お師匠さま」等々。


ロキ
森の暗部を治める、高名な魔女一族の長。
高慢で尊大、短気で怒りっぽい。自らに流れる「血筋」に完璧な誇りを抱いている。
気性は激しく、暴力に訴える所があるため拳・足が出る場面も多い。
基本的には冷徹で、利益を第一に考える。生活スタイルは一族の掟に準じているが、惰性に満ちており自らを律することは少ない。
森の問題をグランドハンマーの次に持ち込まれる存在。
本人的には誰とも介さず生きていたいと思っているが、強大な力故に周囲が放っておかず、望んでいないのに繋がりが多い。
一族の純血性、精選性から相手の立場・地位などに諂う意識がなく、誰に対しても強気に振舞う。
面倒臭がり。身の回りの世話や雑務をこなす下僕として一匹の巨大な蜘蛛を従えている。
身体の力のみならず術の力も強大で、一族からは誉れを持って称えられる。
攻撃的で皮肉じみた言動を取る。相手の名を呼ばず、抽象的な表現を使う。意外とババア。
魔女として学ぶ経緯でグランドハンマーに(望んでいないものの)様々な知識を授かっている。
「魔女」。


蜘蛛
ロキに仕えている巨大な紫の蜘蛛。
彼女の力で産み出されたと言っても過言ではないため、絶対的な忠誠心と奉仕心を持ってロキに従っている。
何事に於いてもロキを一番に考える。
大人しく温和な性格をしており、容姿に反して人当たりもよく礼儀正しいが、卑屈で根暗な部分を持つ。
ロキの「下僕は下僕らしく」との考え通り、自分の価値を低く見、己に自信を持たない。
自分自身の立場を誰よりも(或いはロキよりも)理解しているため基本的には冷静だが、 自分のことに対して興味を持たれると、途端に動揺し、慌ててしまう。
ロキに対し尊敬や主従以上の感情を持つ自身をも自覚しているが、そのおこがましい感情を恥じている。
「蜘蛛」。


パロット
かつて森に住んでいたオウム。ダークシードにおける主役。
極彩色の羽根を持ち、その美しさは一見目を惹くが、性格は陰険で尊大。
森に捨てられていた孤児で、周囲の気を引くため常にウソをついていたため、「ほら吹き鳥」と呼ばれる。
自尊心と名声欲の塊で「認められること」に対しての執着がとても強い。
自我第一で他者を蔑ろにする傾向があるため、相手に諂ったり下手に出ることはほとんどない。
森である事件を起こし、その罪の大きさから森を追われる。
森の禁忌。触れてはいけない存在として語られることは禁じられている。
その消息は不明だったが、ある時期を境に再び森へ訪れ、彼の悲願である「森の消滅」を成す為に動く。
「ほら吹き鳥」、「オウム」、「鳥」。


アルビレオ
「白い森」と呼ばれる森一帯の小さな料理店に勤める給仕。
月のない夜はある場所の空き地にも存在し、野良猫たちがひっそりと集う。
真面目で常識人、盲目的。グランドハンマーに心酔しており、「先生」と呼び慕う。
パロットと犬猿の仲。
「猫」、「濃灰」、「三等星」。


ダイアナ
紫陽花の女神。森で小さな酒場を営む。
植物について博学で、広大な庭で様々な薬草を育てているためそれを頼って様々な者が訪れる。
そのため店には薬草・薬酒・薬の類も置かれており、さながら薬局の趣も。
「冷静さ」を常に心に抱いており、激昂した者の感情を吸い取る能力がある。
性格は温和で清廉、誰に対しても好意的。
ロキと旧知の仲で気兼ねがない。趣味で唄を歌っており、趣味ながらもその歌唱力は有名。
グランドハンマーを「お爺様」と呼び慕う。
「ダイアナ」、「露姫」、「紫陽花の女神」。


ホワイトメリー
森に住まうウサギ。今時の性格で森の居住者としては結構異端。
森の異変に翻弄される一人。グラハマのことが大好きで、「パパ」と呼んでいる。
嫉妬心が激しく、同じくグラハマを慕うロザリーを敵対視している。


ロザリー
森に住まうゴルゴンの少女。瞳に他者を石にしてしまう能力を所持しており、常にサングラスをかけている。
その力からあまり他者と関わりを持たず、孤独に暮らしている。
性格は純真無垢。歳よりも随分幼く、素直。
グランドハンマーを「おじいちゃま」と呼ぶ。
いつもメリーに突っ掛かられているが、その理由は自覚していない。


バウム
人食い小人。森の門番で、災厄を齎しそうな輩を狩っては森の平穏に努める。
乱暴で口が悪い。相手に対して遠慮がなく、生意気。
歳を取るという概念がないので、何十年もこのままの容姿で生きている。
森に対する忠誠心などはカケラもなく、好き勝手に暮らす。グラハマを「ジジイ」と呼ぶ。


ふわわ
森の花畑から産まれた精霊。世界中を風に乗って渡り、花の種を運ぶ。
パロットの帰還によって不安定になった森を守るためグラハマに呼び戻され、 森の入り口を封鎖する役目を担う。


イナリ
世界中を旅して回る流れの剣士。
元々は狐だったが、幼い頃に群れが異形の化物の手によって襲われ壊滅し、 絶望の中その復讐を果たす為に死に物狂いで妖の術を身に付け、ヒトの姿を得た。
術には自らの力を強める働きもあるが、精神に拠る所が大きく油断すると元の姿に戻ってしまう。
群れを襲われた際左目を傷つけられ、隻眼となっている。
傷には異形の呪いが染み付いており、感情が深い負に囚われると身体が自らの意思を離れ、勝手に暴走してしまう。
今もヒトの形に身を宿し、仲間と家族の仇を撃つために放浪する。
性格は快活で、誰に対しても明るく親しく、自らの不幸を感じさせない立ち振る舞いをする。
大らか、酒好き。酒癖は悪い。あぶらげを愛する。
「狐」、「剣士」。


エカテリーナ
遥か北に位置する氷の国の女王。女王修行のためかつて森に住んでいた。
その為森に住む者たちと面識がある。
森に訪れた不穏をロキから伝えられ、その力、及び国の宝を所望される。


デイヴ
高貴な血筋の家柄に産まれたトナカイの獣人。
だがその鼻が赤く染まっていたため厄介者・半端者扱いされ、ロキの元へ厄介払いされる。
現在のサンタ養成学校に入るまではロキの元で暮らしてきた。
その間かなりぞんざいな扱いを受けており、ロキに対してストレートな怨み辛みを抱えているが、 その体験は今現在を生きる上で大いに役立っているため、親しみを込めて「蜘蛛婆」、時に真面目に「師匠」と呼ぶ。
ロキの元から旅立つ際、選別として意志を持つドクロを贈られた。今はよき話相手。
初恋の相手、ダイアナから森の危機を知らされ、その足を買われて氷の国へ「運び屋」として赴く。
おかしなあだ名の付け方はロキから移ったものだと思われる。


ロビン
パロットの妄言により森に迷い込んだ旅人。
相棒のクックが行方不明になってしまい、立ち往生していたところをバウムに保護される。


フィリ
風を掌る精霊。森のエネルギーを管理し、適切に扱う役割を担う。
……が、現在はとある事情によって森から姿を消している。
そのため、森のパワーバランスがいつもに増して崩れており、パロットの介入を許してしまった。






Back