おちる   


ひとつ
ふたつ

表面張力の上の方の水が
躍るように
おちる

きみ、身に纏う、
白い肌、黒い涙、

まだ見たことのないとりどりが

ひとつ
ふたつ

おちる

ぶるる ぶるる と

電話が啼いて
ハッとする

ひとつ
ふたつ

おちて
いくのは私だと

きみ、いかないで、
蝶々に、蒲公英に、

会いに行こう

生きてください
活きてください
いきるのです

何時だって
ふるえているけれど私は

あなたがすき

一秒前も
一年先も

表面張力の上の方の水が
躍るように
おちる

わたしは

おちる


2011/08/22

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