マックはじめました。   


夏のにおいがした気がして
夜のカーテンを翻す

ヒタヒタ星が汗かいて
慌てたカエルがもがいている

梅雨はまだ来ないのに
あのコはかっぱを毎日着ている

彼はやじろべえ
あっちにぽよんぽこっちにぽよんぽ

快速列車はあのコを置いて
朝マックを運ぶ

終着
駅ではない彼まで

彼はBLTサンドを
ポストに投函した

朝マックは結局夜
メタボさんが食べ尽くして

骨皮筋子さんはその夜
スカートを翻して蝶になった

いつまでも朝マックを運ぶ
快速列車にあのコが乗った日が来るならば

いつか世界が家族になる
彼とメタボと骨皮筋子とあのコは

家族だったんだ
家族だったんだ


2009/05/22 現代詩フォーラムに投稿

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